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かつて、マンガ少女であったワタシは、親に言わせるとソレによって人生を誤ったという。 知ったことか。将来に対する畏れはあるが、過去に対する悔いはない。 最近のマンガはほとんど読まないが、それでもNHKのBSマンガ夜話は必ず見る。 更に録画さえする。 で、久しぶりに見返した藤子不二雄の「マンガ道」の回で紹介されていたのがこの本。 現在、世界を席巻する日本の漫画、アニメ文化、その原点がここにある。 ソレは手塚治虫という一人の天才から始まった。 その天才によって作り出された新たな潮流に洗礼された日本各地の若者が集い、創作の拠点となったのが、伝説のトキワ荘だ。 そして、著者はそれらの若者の一人として、そこに集い、赤塚不二夫と出会い、後にそのブレーンの一人として彼を支えながら、やがて別れることになる、その多彩な日々を冷静な、だがいくばくかの哀惜を込めた筆致でつづっていく。 漫画とはいったい何だろう。 かくも熱く人の心を捉え、人生をさえ左右する。 その答えはここにはない。 おそらく、その情念はソレを経験したモノにしかわからない。 だからこそ、愛!なのだ。 だからこそ、おのれの全てを捧げても満たされず、 求め続けずにはいられない。 かくも不条理な、愛に捉えられたものは、 ただ追い続けるしかない。 読後ふと思った。 これは、まさに映画「アマデウス」に見るモーツァルトの狂騒の日々そのものだ、と。 始めに、過去に悔いはないと言ったが、悔いならあった。
自らをその狂騒の中に投げ込めないほどに、 ワタシの「愛」は、醒めたモノだったのだ、と。 |
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