北朝鮮分析

北朝鮮のブログ : huntbaki@yahoo.co.jp

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1カ月にコメ代2倍に上がる…「90年代の状況を連想」

北朝鮮が、政権存続の脅威になるほどの深刻なインフレーションに苦しんでいると、ファイナンシャル・タイムス(FT)ドイツ語版が2月11日に報道した。FTは日本の大阪にある北朝鮮内部の情報誌の「イムジンガン」と、対北朝鮮短波ラジオの「開かれた北朝鮮放送」を引用しながら、コメ1Kgの価格が1カ月に1千200ウォンから2千500ウォンに高騰したと伝えた。

「イムジンガン」は同時に、北朝鮮は兵士の食糧調達も難しい状況と伝えながら、現在、兵士1人当りの配給量は300gに減り、それさえも大部分がトウモロコシだと明らかにした。FTは「北朝鮮は金正日政権の最も重要な大黒柱である軍を、いつも優先視してきた」としながら、「今回の報道は、約200万人が餓死して体制が崩壊直前まで陥った1990年代の食糧不足を連想させる」と評価した。

FTは「閉鎖された北朝鮮から出た情報なので、真偽を確認することはできないが、2つのメディアの報道は信頼できるだろう」としながら、「アメリカのワシントンにあるピーターソン国際経済研究所(PIIE)の対北朝鮮専門家であるマーカス・ノーランド専任研究員とスチーブン・ハガード教授は、イムジンガンの報道は信頼できる情報ソースとしている」と説明した。

同新聞はまた、「北朝鮮政権の宣伝にも関わらず、北朝鮮経済はかなり以前から社会主義的原則に基盤を置いていない」としながら、「ノーランド研究員によると、現在の食糧供給と単純なサービスは、殆ど市場経済によって動いている」と付け加えた。

2月1日の「自由北朝鮮放送」の『北朝鮮の女性が自転車に乗れない理由』というタイトルの報道は、「現在、北朝鮮の国防委員会副委員長を務めるオ・クックリョルの一人娘のオ・ヘヨンが、1990年代末に自転車に乗って平壌市内を走っていたところ、朝鮮人民軍7総局の10t級車に惹かれて死んでしまった事件があった。当時、金正日が、女が自転車に乗るとは何事か?女は自転車に乗れないようにしろと指示し、その指示が法になった」と伝えた。

別のニュースによれば、金正日が乗用車に乗っていた時、スカートを履いて自転車に乗っている女性を見かけて、「良くない」と言った言葉が法になったという話もある。

これ以外にも多数の北朝鮮関連ニュースが、北朝鮮は女性が自転車に乗れないように法で規定していると明らかにしている。しかし、今までに公開された何枚かの北朝鮮の写真の中で、北朝鮮の女性が自転車に乗っている場面を確認することができる。矛盾しているではないか。ここで私たちが注目すべき点は、「自転車に乗る」という規定が、「どの程度の実効性と拘束力を北朝鮮内部で持つか?」である。

実際、北朝鮮では女性が自転車に乗ることを取り締まっているという報告がある。ある脱北者は、それは「美風良俗」のためだからと言う。しかし、脱北者のキム・チュンエさんはマスコミのインタビューで、「実際、そういう規定があったので、北朝鮮の女性の不満は非常に高かった」と証言する。また、キム・チュンエさんは「北朝鮮の生存問題が深刻になるにつれて、交通手段であると同時に物流手段である自転車を、女性たちも乗るしかなくなった。また、政府もこの規制を暗黙の内に守らせなくなった」と言った。結論から言うと、現在の北朝鮮では禁止規定であるにもにも関わらず、多くの女性が自転車に乗っているのである。すなわち、この規定は法と言うよりも、勧誘事項程度のルールに相当するのである。

それでは、北朝鮮の住民たちにとって最高の財産に相当するという自転車は、彼らにどのような意味があるのだろうか?

まず、北朝鮮で自転車は、一般労働者たちの10年分の月給を貯めないと買えない位高価な品だという点である。1995年当時の労働者の月給は100ウォンほどだったが、当時、「ジャビ」という商標の北朝鮮産の自転車が平均3,000〜5,000ウォンだったし、「カルメギ」は10,000ウォンだった。平壌の市民たちは、これよりも性能が良くて小奇麗な日本製の自転車を好む。2003年頃、日本製の自転車は中古品でも3万ウォンから5万ウォンくらいした。

このように高価なので、北朝鮮では自転車泥棒が多い。夜は自転車を部屋の中に入れる人が多い程である。北朝鮮で自転車は、まだ非常に貴重な品物である。新品の自転車1台の価格が、北朝鮮お金で約40万ウォン(約300ドル)程度である。労働者(月給3000ウォン)が自転車1台を買おうとしたら、殆ど11年間お金を使わないで、貯め続けなければならない。

北朝鮮の自転車は私たちの乗用車のような格で、兔許証がないと乗ることができない交通手段である。自転車の兔許証は、1996年から平壌だけで適用され始め、98年から全地域に拡大した。これは人民保安部が施行する自転車運転及び交通安全試験に合格しなければ、取得することが出来ない。無兔許運転者や兔許証未所持者は、大部分が取り締まり現場で罰金を払わなければならない。北朝鮮では自転車の運行規則が非常に厳しい。都市では道路表示に従って決められた道(専用道路)だけを走らなければならないし、5歳以上の子供は後に乗せることができない。またブレーキやライト、ベルがない自転車は乗ることができないし、酔っ払って自転車に乗ってはならない。

このように厳しい規則が適用される高価な品なので、自転車を一台買ったと言ったら、保安所や人民組が資金の出処を調査しに来ると言われるほど重要な財産に値する。従って、全ての自転車には登録証があるが、電算システムが不備なので、本人の物かどうかを直ちに確認するのは難しい。従って、自転車泥棒の取り締まりも難しい。

この様な状況ではあるが、長所もある。自転車は北朝鮮では貴重品に属するので、自転車製作に対する熱意が強く、品質が良いという点である。特に北朝鮮産の自転車はとても頑丈だとの定評がある。また、2005年10月には自転車王国である中国のテンジン・デジタル自転車工場が65万ドルを投資して、北朝鮮に「ピョンジン自転車合作工場」を設立した。ところが、まだ品質や人気の点で、日本製の自転車を追い越すことが出来ないと、脱北者たちは証言している。

北朝鮮の女性が自転車に乗ることは、北朝鮮指導部の気分に左右されるという話がある。最近、平壌市内でスカートを履いて自転車に乗る女性をよく見かけるとも聞く。女性がズボンを履けない様にする規則もあるので、それも可能だろう。北朝鮮も人が暮す社会なので、北朝鮮も以前のようではないようである。しかしあまりにも高価なために、夜道で自転車に乗ると、殺人強盗の標的になると言う。しかし、これも北朝鮮では富裕層たちが甘受しなければならない一種のペナルティだと考えなければならないだろう。

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貧困と父子世襲に反対して、国民が街へ飛び出したエジプトに、全世界の注目が集まっている。ホスニー・ムバーラク政権は、内閣を解散し改革を約束したが、国民はムバーラク大統領の無条件退陣を要求しながら、抵抗し続けてる。21世紀の初め、独立国家連合(CIS)で起きたバラ革命(グルジア)、オレンジ革命(ウクライナ)、チューリップ革命(キルギスタン)に続き、民主化の無風地帯だった中東でも、いよいよ反独栽市民革命の炎が勢いよく燃え始めたようである。しかし、この世で最もこの様な市民革命が必要な場所は、他でもない北朝鮮だろう。

災難や戦争状況でもない平時に、人口の数%が飢え死にする程の酷い貧困、非王朝国家としては世界で唯一現実化した3代世襲、お金で死刑囚すら釈放できる腐敗。この様なことを考慮すると、北朝鮮にすでに革命が何回も起きても、当たり前だろう。それにも関わらず、革命の勢いが北朝鮮へ届く事を期待する人は、多くはないだろう。CISやチュニジア、エジプトにはない残酷さが、すでに北朝鮮を冷たい凍土に作り変えたからである。

北朝鮮の民主化革命を塞ぐ最も大きい障害物は、連座制である。 連座制とは、「逆賊罪人」の家筋を滅亡させる中世封建の悪辣な遺物であり、今は地球上で唯一、北朝鮮だけに存在する。北朝鮮は反体制行動は勿論のこと、体制に不満を表しただけで、親戚まで政治犯収容所に連行してしまう。北朝鮮の民主化のためには、何よりもこの連座制を廃止するべきである。

もし北朝鮮で、チュニジアやエジプトのように住民が街に出てデモを行ったら、どのようなことが起こるだろうか。 数分後にはデモ隊は一人残らず射殺され、一日で遠い親戚まで政治収容所へ連れ去られてしまうだろう。保安院(警察)がデモ隊に発砲しなかった場合、彼らも同じように処罰される。

その上、徹底的な閉鎖政策のため、外部では北朝鮮内部の事情を全く知ることが出来ない。1998年8月の松林(ソンリム)製鉄デモが代表的な例である。当時北朝鮮では、労働者たちが飢えるのを見るに耐えられなくなって鉄を中国に売り食糧を購入しようとした製鉄所幹部を即時処刑した上、これに抗議した労働者たちに近隣のタンク部隊を派遣して、無慈悲に殺してしまった。この事件は外部へ知られず、現場の写真も残ってない。外部と繋がるインターネットも無く、言論機関も政府の徹底的な統制を受けているので、北朝鮮の住民は海外の動きを全く知ることが出来ない。北朝鮮の人々にとっては、ウィキリクスとソーシャル・ネットワークサービス(SNS)が触発させた北アフリカのデモは、他の星の一日に過ぎない。いや、デモが起こったという事実さえ知ることが出来ない。

北朝鮮政府は現在まで、エジプト事態を住民たちに知らせてない。北朝鮮とエジプトは、貧困と父子世襲という状況が似ている。もし、今回のエジプト事態が北朝鮮の住民たちの間に知られたら、それに刺激を受けた住民が、エジブトのように大規模な反政府デモを起こすかもかもしれないという恐怖により、事実を隠しているのかも知れない。

歴史に永遠な氷は無い。氷は溶けるのが当たり前であり、氷が溶けたら春になる。北朝鮮を覆っている巨大な氷の固まりも、いつか必ず溶けるだろう。そうなったらいくら厳しい統制でも、住民の抵抗を防ぐのは不可能である。北朝鮮に住民による反政府デモが始まったら、今のエジプトとは比較にならないほど強力で速く広まるだろう。北朝鮮の崩壊は遠くない。

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-チャン・ソンム自由朝鮮放送副代表、2003年北朝鮮脱出


2010年4月、北朝鮮各地域の保安部に「打撃隊」を組織するようにという、人民保安部(警察庁)の指示が下達されたという情報があった。道保安部傘下に作られた「打撃隊」と名前付けられたこの常設組職は、以前、保安部捜査科で際立った活躍をした人々や、保安部政治大学を卒業したばかりの学生たちをはじめとして、若くて斬新で金正日に対する忠誠心が優れたた人々で組職される予定だと伝えられた。「打撃隊」が組職された目的は、緩んだ取締り綱紀を出来るだけ早く引き締めようというものであり、その規模は400人に達するとのことだった。

そして6月、本当に各市・道の保安局(地方警察庁)に「打撃隊」と命名された常設組職が出来上がった。ここに集められた打撃隊員たちは、飢えた山犬が餌を探すように、手当たりしだいに住民たちを捕まえ始め、住民たちに極度の恐怖感を感じさせた。人民たちは何とかして逃げようとして、必死に機嫌を伺ったとのことである。

この打撃隊の権力は、限りがないほど強力だった。国境地域で中国の携帯電話を使う人々を探し出して、韓国に情報を売る人々を捕まえたり(中国との商売を言い訳にする携帯電話使用者も含む)、麻薬密輸及び密売者、中国逃亡者(脱北者)を徹底的に捕まえるのも打撃隊の仕事だった。特に保衛部が担当する住民たちに対する政治的動向の把握までして、不純分子たちを探し出した。取り締まりをする時も「夜間組み」と「昼間組み」に分けて、24時間に渡って北朝鮮の全住民を監視網に入れ、住民たちの行動を一々監視した。

このように打撃隊の目的は、新しく出発する金正恩体制の安着のために、24時間に渡って住民たちを統制することである。このような現象は、金正日政権の維持も既に限界点に達したということを意味する。即ち、住民たちに対する強力な統制なくしては、金正日、金正恩政権の維持は不可能だということなのである。そうなると、金正日に、或いは新たに出発する金正恩に、現在残っている人民たちに対する統制カードはあるのだろうか?

金正日政権が今まで、政治犯収容所を利用した残忍な人権染躪で、自らの政権を維持してきたということは、よく知られている。しかし政治犯収容所は国際社会で多くの非難を浴びる実体であると同時に、北朝鮮内部でも多くの副作用を生んでいる。金正日の忠誠分子たちが多いと統制し易しいが、小さな失敗も許さなかったので、過去、あまりにも多くの反対勢力が生じた。金正日に反対したという理由で逮捕されたら、本人はもちろんのこと家族や親戚まで殺されたり、政治犯収容所に連行された。従って、反対に金正日の敵が多くなったというのである。

政治犯収容所の中で繰り返される人権染躪行為が、北朝鮮に対する国際世論を悪化させるということを 金正日独裁政権も知らないわけがない。故に、最近は人々を捕まえて政治犯収容所に送る問題に対しても、それなりに慎重に処理しているようである。以前なら間違いなく政治犯収容所に送られた人々も、今は労動教化所に送られる程度で済むとのことである。また政治犯収容所に人々を捕まえて送る作業も、必ず夜中や早朝に、隣家も分からないくらい速かに行う。金正日政権が住民たちの視線を意識しているからである。

人民たちを統制したいからと言って、全員を政治犯収容所に押しこめることはできない。何故ならば、金正日政権にとっても、政治犯収容所は負担になるからである。収容所に入れられている人々を解放したら、人前では忠誠する振りをしても、心の中では金正日に反対する勢力になるはずであり、そのままにして置いたら国際社会の厳しい非難を避けることはできないからである。政治犯収容所をどうするかには、新たに誕生する金正恩にとっても大きな課題である。

金正恩は姿を現わす前、「非社会主義」問題の解決に焦点を合わせた。それで始めた事が、かなり以前から準備して来た貨幤改革措置だった。故に、昨年11月末に貨幤改革措置を実施してから2〜3日間は、各職場と人民組で会議や講演会を開いて、「今回の貨幤改革措置は青年大将である金正恩同志が、人民生活を画期的に良くするために用意した措置」と大々的に宣伝した。

しかし、極端な貨幤交換は、北朝鮮社会をもっと大きく混乱させた。「非社会主義者」たちを統制するために貨幤交換を実施したが、非社会主義者たちは全て逃げ出し、貧しい人民たちだけが被害を被った。人民たちの怨声は、不平不満を超えて、政権の危機を危ぶむほどに大きくなった。その時になって、ようやく貨幤交換措置は青年大将金正恩が推進したという講演資料を全て無くした。このようにして、貨幤改革が金正恩に係わっているという話は消えた。それから数カ月が経過して、貨幤改革の失敗に対する責任をパク・ギナム中央党計画財政部長に被せて、彼を処刑することで終わらせたのである。人心を手に入れて、業績を積もうとしていた金正恩にとって、貨幣改革は最悪の結末をもたらすハプニングになったのである。

党代表社会で殆ど強制的に金正恩を公開したが、人民たちの反応は未だに冷ややかなものである。このような状態なので、金正日独裁政権が金正恩に権力を無難に移譲するためには、人民たちに何か強い衝撃を与えるのが必要と考えたようである。それが正に、韓国のチョナン号、延坪島攻撃だったようである。北朝鮮社会に広まる金正日政権に対する人民たちの怨声を、戦争の雰囲気を作って解決しようとしたのである。しかしこのような挑発をすればするほど、金正日政権の運命は結局、破滅へと突進するしかない。

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北朝鮮の自動車

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1.北朝鮮の自動車産業の概要

北朝鮮の自動車産業は、1958年11月にドクチョン自動車工場(現勝利自動車工場)で旧ソ連制の「GAZ 51号」の技術を導入した2.5t級貸物自動車「スンニ58号」を試作品として生産したことを皮切りに始まったと言える。北朝鮮は「社会主義工業国家として、自動車だけは他国から買わないで、自国で生産して使う」という方針を立てて、量産体制の構築及び部品の国産化などの過程を通じて、自動車産業の発展を追及した。

1950〜60年代の旧ソ連及び東欧圏製品のライセンス生産時代を経て、1970年代に入って自動車設備の系列化と拡張、部品の国産化などに重点を置いた。1980年代以降は既存の生産品である2.5t級「スンニ58号」、10t級「チャジュホ」、25t級「コンソルホ」など貸物自動車の量産体制を整える一方で、一部の自動車生産ラインを外国から導入して、初歩的に自家用乗用車もKD(Knock Down、半製品-組み立て)方式で生産して来たと知られている。

貨物車の種類としては、「スンニ58年」-カ、ナ、タ型があり、新型「ペクテゥサン」、「クムスサン」、「マンスデ」、「テベクサン」などがある。これ以外にも、農業の機械化に必要なトラクターを生産しているが、主に集団農場で使える大型トラクターが生産されてきた。一例として、「プルグンビョル」、「クムソン」などを挙げる事ができる。



2. 主要な自動車生産工場及び現況

北朝鮮の主要自動車工場の中で最大規模を誇るのは、平安南道ドクチョン郡に位置する勝利自動車工場である。ここでは主に「スンニホ」、「ケンセンホ」(ロシアLada NIVAモデルJeep車)、「チャジュホ」(中国チャンチュン第一自動車モデル)、「クムスホ」(ロシア製鉱山用ダンプトラック)、「チュンソンホ」(マイクロバス)、「チョンリマホ」(バス)、「コンソルホ」などをはじめとする貨物車、乗用車、衛生車、ダンプなどを生産する。これ以外にも、ピョンセンケンセン自動車工場では乗用車とジープを生産しており、6・4車両総合工場、3月30日工場、ピョンヤン無軌道電車工場が主要工場に属する。

南浦(ナムポ)に位置する平和(ピョンファ)自動車工場(社長パク・サンゴン)では、「フィパラム」、「ポックギ1、2、3」などの車を生産している。2002年2月にはイタリアのフィアット(FIAT)社のSIENAモデルを部品形態(CKD:Complete Knock Down)として輸入して、「フィパラム1」を出品した。続けて、「ポックギ1」を同じフィアット社のDOBLOモデルを導入して生産した。しかし販売価格が高く、日本製の中古車より車体が小さく、人気を得ることができなかった。以降、2003年からは中国の丹東に位置するソグァン自動車からモデルを導入して、組み立て生産したスポーツユーティリティー(SUV)車「ポックギ2」を生産し始めた。

「ポックギ1」は1,600cc級の小型RVだが、「ポックギ2」は2,400cc級のガソリンSUV車に属する。「ポックギ3」は同じ中国丹東にあるスグァン自動車の新型SUVモデルを導入したピックアップ(Pick Up型)の「ポックギ3」がある。車長は5mに達し、5人乗りダブルキャブ(Double Cab)形式の大型ピックアップ車である。また2006年度に登場した「サムチョンリ」は、瀋陽にある金杯自動車が生産する旧型TOYOTAを技術基盤にしたHIACE(中国名: ヘサ)モデルで、11人乗りと7人乗りのVANがある。

このような多様なモデルを生産する平和自動車では、韓国とイタリアのフィアット社の核心技術陣20人、そして北朝鮮労働者320人など総勢約340人が最近勤めているとされる。しかし、最近フィアット社は既存の生産ラインを殆ど活用することができず、中国で完成車を購買して、簡単に解体してから、再び北朝鮮にコンテナで運送する方式を取っている。

その上、工場内で最小限の作業水準に再組み立てするSKD(Semi Knock Down)方式で生産する状況なので、フィアット社側の人材はおらず、テクニカル・サポート契約も中国産導入を契機に終わった。そして現在は、自社の人材だけで小規模に運営しているように見られる。特に、2007年平壌国際商品展覧会に出品した「フィパラム2」モデルは中国瀋陽の華晨自動車と合作で組み立て生産する駿捷モデルである。追加生産を計画中の車種としては、中国ハルビン所在の哈飛自動車の「賽豹III」モデルなどが知られている。

このように、これまで平和自動車総会社は設立以降2006年までに、約1,000台の乗用車及び商用車を生産して北朝鮮に販売してきた。一方、平和自動車は中国産ライセンス(License)生産技術導入先の変更及び拡大、そして代金決済方式に関して、いわゆる中国の「走出去」(中国企業の国家的な海外進出戦略名称)戦略による中国政府の影響力拡大の可能性が目立っている。すなわち、後払いで部品を供給して、北朝鮮現地で組み立て生産して、販売後に部品供給代金を受け取る方式である。このようにして、中国の自動車企業が北朝鮮の自動車市場を先行獲得するために、攻撃的に市場を開拓し、これを直・間接的に中国政府が支援しているというのが、現在、有力な情況である。

現在、北朝鮮は年間20,000〜30,000台レベルの自動車生産能力を保有しており、6,000〜7,000台水準で生産しているとされている。しかし最近の調査の結果、日本産の中古車と中国産の自動車を除けば、事実上、自動車産業が1990年代末から殆ど崩壊状態であると推定される。これは北朝鮮の自動車工場の生産設備が老朽化しただけでなく、電力難などで工場が正常に稼動できなくて、部品の輸入や調達がスムーズに進まないからである。

北朝鮮の自動車産業は、内部的には生産能力を拡大し続けて来たのかもしれないが、実際は生産ラインが正常に稼動してこなかったように見られる。例えば炭鉱及び鉱山で必要とするクムスサン自動車の生産ラインは、車が40tと大型である上に、技術導入ラインであるロシア側の部品供給の中断と車の運営に必要な燃料供給の問題及び山岳と急傾斜地域での安全運行の問題も大きいとされている。「スンリ58号」の場合は、一部、ガソリンや軽油を燃料と使わないで、褐炭から抽出した代替燃料を使ったり、はなはだしくは木炭を燃料にする車もある。したがって速度が遅く、傾斜が険しい所ではプリントアウトが弱いので、正常走行が難しく、燃料当たりの走行距離が非常に短い。

北朝鮮は貨物車を中心に、中国から年間約3,000台を輸入している。過去、北朝鮮は毎年日本から中古車4,500台以上を輸入してきたが、日本の核実験規制措置以降、日本産の中古自動車の輸入が全面的に中断されたのが実情である。一方、ドイツのフォルクスワーゲン社は乗用車パサト(Passat)などを2004年から2006年にわたって500台以上販売したとされているが、UN制裁以降は供給が中断されている。

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