北朝鮮分析

北朝鮮のブログ : huntbaki@yahoo.co.jp

北朝鮮の話し

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2月1日の「自由北朝鮮放送」の『北朝鮮の女性が自転車に乗れない理由』というタイトルの報道は、「現在、北朝鮮の国防委員会副委員長を務めるオ・クックリョルの一人娘のオ・ヘヨンが、1990年代末に自転車に乗って平壌市内を走っていたところ、朝鮮人民軍7総局の10t級車に惹かれて死んでしまった事件があった。当時、金正日が、女が自転車に乗るとは何事か?女は自転車に乗れないようにしろと指示し、その指示が法になった」と伝えた。

別のニュースによれば、金正日が乗用車に乗っていた時、スカートを履いて自転車に乗っている女性を見かけて、「良くない」と言った言葉が法になったという話もある。

これ以外にも多数の北朝鮮関連ニュースが、北朝鮮は女性が自転車に乗れないように法で規定していると明らかにしている。しかし、今までに公開された何枚かの北朝鮮の写真の中で、北朝鮮の女性が自転車に乗っている場面を確認することができる。矛盾しているではないか。ここで私たちが注目すべき点は、「自転車に乗る」という規定が、「どの程度の実効性と拘束力を北朝鮮内部で持つか?」である。

実際、北朝鮮では女性が自転車に乗ることを取り締まっているという報告がある。ある脱北者は、それは「美風良俗」のためだからと言う。しかし、脱北者のキム・チュンエさんはマスコミのインタビューで、「実際、そういう規定があったので、北朝鮮の女性の不満は非常に高かった」と証言する。また、キム・チュンエさんは「北朝鮮の生存問題が深刻になるにつれて、交通手段であると同時に物流手段である自転車を、女性たちも乗るしかなくなった。また、政府もこの規制を暗黙の内に守らせなくなった」と言った。結論から言うと、現在の北朝鮮では禁止規定であるにもにも関わらず、多くの女性が自転車に乗っているのである。すなわち、この規定は法と言うよりも、勧誘事項程度のルールに相当するのである。

それでは、北朝鮮の住民たちにとって最高の財産に相当するという自転車は、彼らにどのような意味があるのだろうか?

まず、北朝鮮で自転車は、一般労働者たちの10年分の月給を貯めないと買えない位高価な品だという点である。1995年当時の労働者の月給は100ウォンほどだったが、当時、「ジャビ」という商標の北朝鮮産の自転車が平均3,000〜5,000ウォンだったし、「カルメギ」は10,000ウォンだった。平壌の市民たちは、これよりも性能が良くて小奇麗な日本製の自転車を好む。2003年頃、日本製の自転車は中古品でも3万ウォンから5万ウォンくらいした。

このように高価なので、北朝鮮では自転車泥棒が多い。夜は自転車を部屋の中に入れる人が多い程である。北朝鮮で自転車は、まだ非常に貴重な品物である。新品の自転車1台の価格が、北朝鮮お金で約40万ウォン(約300ドル)程度である。労働者(月給3000ウォン)が自転車1台を買おうとしたら、殆ど11年間お金を使わないで、貯め続けなければならない。

北朝鮮の自転車は私たちの乗用車のような格で、兔許証がないと乗ることができない交通手段である。自転車の兔許証は、1996年から平壌だけで適用され始め、98年から全地域に拡大した。これは人民保安部が施行する自転車運転及び交通安全試験に合格しなければ、取得することが出来ない。無兔許運転者や兔許証未所持者は、大部分が取り締まり現場で罰金を払わなければならない。北朝鮮では自転車の運行規則が非常に厳しい。都市では道路表示に従って決められた道(専用道路)だけを走らなければならないし、5歳以上の子供は後に乗せることができない。またブレーキやライト、ベルがない自転車は乗ることができないし、酔っ払って自転車に乗ってはならない。

このように厳しい規則が適用される高価な品なので、自転車を一台買ったと言ったら、保安所や人民組が資金の出処を調査しに来ると言われるほど重要な財産に値する。従って、全ての自転車には登録証があるが、電算システムが不備なので、本人の物かどうかを直ちに確認するのは難しい。従って、自転車泥棒の取り締まりも難しい。

この様な状況ではあるが、長所もある。自転車は北朝鮮では貴重品に属するので、自転車製作に対する熱意が強く、品質が良いという点である。特に北朝鮮産の自転車はとても頑丈だとの定評がある。また、2005年10月には自転車王国である中国のテンジン・デジタル自転車工場が65万ドルを投資して、北朝鮮に「ピョンジン自転車合作工場」を設立した。ところが、まだ品質や人気の点で、日本製の自転車を追い越すことが出来ないと、脱北者たちは証言している。

北朝鮮の女性が自転車に乗ることは、北朝鮮指導部の気分に左右されるという話がある。最近、平壌市内でスカートを履いて自転車に乗る女性をよく見かけるとも聞く。女性がズボンを履けない様にする規則もあるので、それも可能だろう。北朝鮮も人が暮す社会なので、北朝鮮も以前のようではないようである。しかしあまりにも高価なために、夜道で自転車に乗ると、殺人強盗の標的になると言う。しかし、これも北朝鮮では富裕層たちが甘受しなければならない一種のペナルティだと考えなければならないだろう。

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-チャン・ソンム自由朝鮮放送副代表、2003年北朝鮮脱出


2010年4月、北朝鮮各地域の保安部に「打撃隊」を組織するようにという、人民保安部(警察庁)の指示が下達されたという情報があった。道保安部傘下に作られた「打撃隊」と名前付けられたこの常設組職は、以前、保安部捜査科で際立った活躍をした人々や、保安部政治大学を卒業したばかりの学生たちをはじめとして、若くて斬新で金正日に対する忠誠心が優れたた人々で組職される予定だと伝えられた。「打撃隊」が組職された目的は、緩んだ取締り綱紀を出来るだけ早く引き締めようというものであり、その規模は400人に達するとのことだった。

そして6月、本当に各市・道の保安局(地方警察庁)に「打撃隊」と命名された常設組職が出来上がった。ここに集められた打撃隊員たちは、飢えた山犬が餌を探すように、手当たりしだいに住民たちを捕まえ始め、住民たちに極度の恐怖感を感じさせた。人民たちは何とかして逃げようとして、必死に機嫌を伺ったとのことである。

この打撃隊の権力は、限りがないほど強力だった。国境地域で中国の携帯電話を使う人々を探し出して、韓国に情報を売る人々を捕まえたり(中国との商売を言い訳にする携帯電話使用者も含む)、麻薬密輸及び密売者、中国逃亡者(脱北者)を徹底的に捕まえるのも打撃隊の仕事だった。特に保衛部が担当する住民たちに対する政治的動向の把握までして、不純分子たちを探し出した。取り締まりをする時も「夜間組み」と「昼間組み」に分けて、24時間に渡って北朝鮮の全住民を監視網に入れ、住民たちの行動を一々監視した。

このように打撃隊の目的は、新しく出発する金正恩体制の安着のために、24時間に渡って住民たちを統制することである。このような現象は、金正日政権の維持も既に限界点に達したということを意味する。即ち、住民たちに対する強力な統制なくしては、金正日、金正恩政権の維持は不可能だということなのである。そうなると、金正日に、或いは新たに出発する金正恩に、現在残っている人民たちに対する統制カードはあるのだろうか?

金正日政権が今まで、政治犯収容所を利用した残忍な人権染躪で、自らの政権を維持してきたということは、よく知られている。しかし政治犯収容所は国際社会で多くの非難を浴びる実体であると同時に、北朝鮮内部でも多くの副作用を生んでいる。金正日の忠誠分子たちが多いと統制し易しいが、小さな失敗も許さなかったので、過去、あまりにも多くの反対勢力が生じた。金正日に反対したという理由で逮捕されたら、本人はもちろんのこと家族や親戚まで殺されたり、政治犯収容所に連行された。従って、反対に金正日の敵が多くなったというのである。

政治犯収容所の中で繰り返される人権染躪行為が、北朝鮮に対する国際世論を悪化させるということを 金正日独裁政権も知らないわけがない。故に、最近は人々を捕まえて政治犯収容所に送る問題に対しても、それなりに慎重に処理しているようである。以前なら間違いなく政治犯収容所に送られた人々も、今は労動教化所に送られる程度で済むとのことである。また政治犯収容所に人々を捕まえて送る作業も、必ず夜中や早朝に、隣家も分からないくらい速かに行う。金正日政権が住民たちの視線を意識しているからである。

人民たちを統制したいからと言って、全員を政治犯収容所に押しこめることはできない。何故ならば、金正日政権にとっても、政治犯収容所は負担になるからである。収容所に入れられている人々を解放したら、人前では忠誠する振りをしても、心の中では金正日に反対する勢力になるはずであり、そのままにして置いたら国際社会の厳しい非難を避けることはできないからである。政治犯収容所をどうするかには、新たに誕生する金正恩にとっても大きな課題である。

金正恩は姿を現わす前、「非社会主義」問題の解決に焦点を合わせた。それで始めた事が、かなり以前から準備して来た貨幤改革措置だった。故に、昨年11月末に貨幤改革措置を実施してから2〜3日間は、各職場と人民組で会議や講演会を開いて、「今回の貨幤改革措置は青年大将である金正恩同志が、人民生活を画期的に良くするために用意した措置」と大々的に宣伝した。

しかし、極端な貨幤交換は、北朝鮮社会をもっと大きく混乱させた。「非社会主義者」たちを統制するために貨幤交換を実施したが、非社会主義者たちは全て逃げ出し、貧しい人民たちだけが被害を被った。人民たちの怨声は、不平不満を超えて、政権の危機を危ぶむほどに大きくなった。その時になって、ようやく貨幤交換措置は青年大将金正恩が推進したという講演資料を全て無くした。このようにして、貨幤改革が金正恩に係わっているという話は消えた。それから数カ月が経過して、貨幤改革の失敗に対する責任をパク・ギナム中央党計画財政部長に被せて、彼を処刑することで終わらせたのである。人心を手に入れて、業績を積もうとしていた金正恩にとって、貨幣改革は最悪の結末をもたらすハプニングになったのである。

党代表社会で殆ど強制的に金正恩を公開したが、人民たちの反応は未だに冷ややかなものである。このような状態なので、金正日独裁政権が金正恩に権力を無難に移譲するためには、人民たちに何か強い衝撃を与えるのが必要と考えたようである。それが正に、韓国のチョナン号、延坪島攻撃だったようである。北朝鮮社会に広まる金正日政権に対する人民たちの怨声を、戦争の雰囲気を作って解決しようとしたのである。しかしこのような挑発をすればするほど、金正日政権の運命は結局、破滅へと突進するしかない。

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北朝鮮の自動車

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1.北朝鮮の自動車産業の概要

北朝鮮の自動車産業は、1958年11月にドクチョン自動車工場(現勝利自動車工場)で旧ソ連制の「GAZ 51号」の技術を導入した2.5t級貸物自動車「スンニ58号」を試作品として生産したことを皮切りに始まったと言える。北朝鮮は「社会主義工業国家として、自動車だけは他国から買わないで、自国で生産して使う」という方針を立てて、量産体制の構築及び部品の国産化などの過程を通じて、自動車産業の発展を追及した。

1950〜60年代の旧ソ連及び東欧圏製品のライセンス生産時代を経て、1970年代に入って自動車設備の系列化と拡張、部品の国産化などに重点を置いた。1980年代以降は既存の生産品である2.5t級「スンニ58号」、10t級「チャジュホ」、25t級「コンソルホ」など貸物自動車の量産体制を整える一方で、一部の自動車生産ラインを外国から導入して、初歩的に自家用乗用車もKD(Knock Down、半製品-組み立て)方式で生産して来たと知られている。

貨物車の種類としては、「スンニ58年」-カ、ナ、タ型があり、新型「ペクテゥサン」、「クムスサン」、「マンスデ」、「テベクサン」などがある。これ以外にも、農業の機械化に必要なトラクターを生産しているが、主に集団農場で使える大型トラクターが生産されてきた。一例として、「プルグンビョル」、「クムソン」などを挙げる事ができる。



2. 主要な自動車生産工場及び現況

北朝鮮の主要自動車工場の中で最大規模を誇るのは、平安南道ドクチョン郡に位置する勝利自動車工場である。ここでは主に「スンニホ」、「ケンセンホ」(ロシアLada NIVAモデルJeep車)、「チャジュホ」(中国チャンチュン第一自動車モデル)、「クムスホ」(ロシア製鉱山用ダンプトラック)、「チュンソンホ」(マイクロバス)、「チョンリマホ」(バス)、「コンソルホ」などをはじめとする貨物車、乗用車、衛生車、ダンプなどを生産する。これ以外にも、ピョンセンケンセン自動車工場では乗用車とジープを生産しており、6・4車両総合工場、3月30日工場、ピョンヤン無軌道電車工場が主要工場に属する。

南浦(ナムポ)に位置する平和(ピョンファ)自動車工場(社長パク・サンゴン)では、「フィパラム」、「ポックギ1、2、3」などの車を生産している。2002年2月にはイタリアのフィアット(FIAT)社のSIENAモデルを部品形態(CKD:Complete Knock Down)として輸入して、「フィパラム1」を出品した。続けて、「ポックギ1」を同じフィアット社のDOBLOモデルを導入して生産した。しかし販売価格が高く、日本製の中古車より車体が小さく、人気を得ることができなかった。以降、2003年からは中国の丹東に位置するソグァン自動車からモデルを導入して、組み立て生産したスポーツユーティリティー(SUV)車「ポックギ2」を生産し始めた。

「ポックギ1」は1,600cc級の小型RVだが、「ポックギ2」は2,400cc級のガソリンSUV車に属する。「ポックギ3」は同じ中国丹東にあるスグァン自動車の新型SUVモデルを導入したピックアップ(Pick Up型)の「ポックギ3」がある。車長は5mに達し、5人乗りダブルキャブ(Double Cab)形式の大型ピックアップ車である。また2006年度に登場した「サムチョンリ」は、瀋陽にある金杯自動車が生産する旧型TOYOTAを技術基盤にしたHIACE(中国名: ヘサ)モデルで、11人乗りと7人乗りのVANがある。

このような多様なモデルを生産する平和自動車では、韓国とイタリアのフィアット社の核心技術陣20人、そして北朝鮮労働者320人など総勢約340人が最近勤めているとされる。しかし、最近フィアット社は既存の生産ラインを殆ど活用することができず、中国で完成車を購買して、簡単に解体してから、再び北朝鮮にコンテナで運送する方式を取っている。

その上、工場内で最小限の作業水準に再組み立てするSKD(Semi Knock Down)方式で生産する状況なので、フィアット社側の人材はおらず、テクニカル・サポート契約も中国産導入を契機に終わった。そして現在は、自社の人材だけで小規模に運営しているように見られる。特に、2007年平壌国際商品展覧会に出品した「フィパラム2」モデルは中国瀋陽の華晨自動車と合作で組み立て生産する駿捷モデルである。追加生産を計画中の車種としては、中国ハルビン所在の哈飛自動車の「賽豹III」モデルなどが知られている。

このように、これまで平和自動車総会社は設立以降2006年までに、約1,000台の乗用車及び商用車を生産して北朝鮮に販売してきた。一方、平和自動車は中国産ライセンス(License)生産技術導入先の変更及び拡大、そして代金決済方式に関して、いわゆる中国の「走出去」(中国企業の国家的な海外進出戦略名称)戦略による中国政府の影響力拡大の可能性が目立っている。すなわち、後払いで部品を供給して、北朝鮮現地で組み立て生産して、販売後に部品供給代金を受け取る方式である。このようにして、中国の自動車企業が北朝鮮の自動車市場を先行獲得するために、攻撃的に市場を開拓し、これを直・間接的に中国政府が支援しているというのが、現在、有力な情況である。

現在、北朝鮮は年間20,000〜30,000台レベルの自動車生産能力を保有しており、6,000〜7,000台水準で生産しているとされている。しかし最近の調査の結果、日本産の中古車と中国産の自動車を除けば、事実上、自動車産業が1990年代末から殆ど崩壊状態であると推定される。これは北朝鮮の自動車工場の生産設備が老朽化しただけでなく、電力難などで工場が正常に稼動できなくて、部品の輸入や調達がスムーズに進まないからである。

北朝鮮の自動車産業は、内部的には生産能力を拡大し続けて来たのかもしれないが、実際は生産ラインが正常に稼動してこなかったように見られる。例えば炭鉱及び鉱山で必要とするクムスサン自動車の生産ラインは、車が40tと大型である上に、技術導入ラインであるロシア側の部品供給の中断と車の運営に必要な燃料供給の問題及び山岳と急傾斜地域での安全運行の問題も大きいとされている。「スンリ58号」の場合は、一部、ガソリンや軽油を燃料と使わないで、褐炭から抽出した代替燃料を使ったり、はなはだしくは木炭を燃料にする車もある。したがって速度が遅く、傾斜が険しい所ではプリントアウトが弱いので、正常走行が難しく、燃料当たりの走行距離が非常に短い。

北朝鮮は貨物車を中心に、中国から年間約3,000台を輸入している。過去、北朝鮮は毎年日本から中古車4,500台以上を輸入してきたが、日本の核実験規制措置以降、日本産の中古自動車の輸入が全面的に中断されたのが実情である。一方、ドイツのフォルクスワーゲン社は乗用車パサト(Passat)などを2004年から2006年にわたって500台以上販売したとされているが、UN制裁以降は供給が中断されている。

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北朝鮮の映画芸術理論

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北朝鮮の映画創作の基本となる理論は、1973年4月に金正日が北朝鮮の統治理念であると同時に、唯一の思想である主体思想に立脚して書いたという『映画芸術論』である。

『映画芸術論』とは、映画創作の細部指針を提示したものであり、「映画文学」から「創作指導」まで、映画に関したほとんど全ての部分に関する指針が提示されている。『映画芸術論』は(1)生活と文学(映画文学論)、(2)映画と演出(演出論)、(3)性格と俳優(俳優論)、(4)映像と撮影(撮影論)、(5)画面と美術(映画美術論)、(6)場面と音楽(映画音楽論)、(7)芸術と創作(創作方法論)、(8)創作と指導(創作指導論)で構成されている。各章のタイトルからも分かるように、俳優の演技や仕草から映画の普及に至るまで、細部指針を提示していて、全ての映画人たちの映画創作の絶対的な教本となっている。

映画文学(シナリオ)
映画創作の基本になる文学、すなわちシナリオを映画文学と言う。全ての文学芸術作品がそうであるように、映画で最も重要なことは文学(ストーリー)である。映画文学の基本は、主体事実主義に立脚して、人民生活の中で作品の核心となる思想的中身(種子)を捜し出すことである。映画は種子を土台に、人民大衆を革命的に教育して、自主性実現のための闘争へ組職動員することが映画の目的である。

映画演出
演出は映画の生命であり、映画の種子を深く把握して、感情の流れに合わせる。北朝鮮の映画は、事件の論理的連結よりは、感情の流れを重視する。演出家は創作の司令官と比喩されるが、演出家の独創性を強調する「演出第一主義」を排撃して、資本主義的な要素と教祖主義的残骸を完全に無くして、新しい主体的な演出体系と方法を確立することを強調する。

俳優と演技
北朝鮮で学ぶ人々を共産主義革命家として育て、人々を革命的に教養・改造する芸術家と評価する。俳優に強調されることは思想である。俳優は人物を表現して体験する際に、思想体験に基礎を置いて創造的に個性を表現しなければならない。また、人物を真に表現するために、生活をよく知らなければならないと強調する。生活をよく理解して、人物の性格の核を成す思想と、その変化の過程を正確に理解して、体験を通じて人物と有機的に統一しなければならない。言い換えれば、労働階級的意識を持って、その性格と生活の本質を把握し、自分自身の思想と感情として受け入れて、演技しなければならない。

撮影技術
撮影家は、人々が生活の中で見ているように、自然に対象を撮影しなければならないし、画面の動きは作品の思想を明確にするのに焦点を合わせなければならない。撮影家は画面の造形性を生かしながらも、人民大衆の思想感情を代弁しなければならない。

映画美術
映画美術とは、扮装、衣裳、大道具、小道具など、映画に関わる表現形式の一切を意味する。映画で美術は、登場人物の生活と性格、時代を描写することであり、映画の画面を構成する際に特に重要である。映画美術は民族的形式で社会主義的内容を盛り込まなければならないという原則に従って発展させることを強調する。

音楽効果
映画音楽は、人民が楽しんで歌うことが出来るし、映画の思想性を高めることが出来なければならないと強調する。良い歌は、映画の思想芸術性を高めるだけではなく、大衆の中に普及して教養的役割を果たす音楽であり、映画音楽は深い思想と深い感情がなくてはならず、情緒的共感を導き出すことができなければならないし、映像と調和を成しながらも独創性がなければならない。一遍の映画に必ず3〜4曲の主題歌を入れることで、更に新しい雰囲気を高めるのが特徴である。映画音楽では、原曲の雰囲気を生かしながらも曲を更に豊かに効果的にするという理由から、編曲も強調する。

映画編集
北朝鮮映画の編集原則は、人間関係と事件が感情の流れに沿って、次第に意識が成長する過程を重視する点である。映画の技法を強調することと違い、主体思想の要求に合わせて感情が高まるようにすることで、社会主義的楽観的展望を見せなければならない。

北朝鮮の地下資源

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北朝鮮には地質的に多くの地層が形成されており、地殻変動の影響で多様な鉱物が分布している。北朝鮮に埋蔵されている有用鉱物の中で経済的に開発価値がある鉱物は約40種類あるが、この中でマグネサイト、重石、クロム・モリブデン、黒鉛、バライト、金、雲母、蛍石などの8種類は、世界10位圏内の埋蔵量を誇っている。また、鉄、銀、鉛、亜鉛、銅、ニッケル、コバルトなども世界的な規模の埋蔵量がある。

鉄鉱石は咸鏡(ハムギョン)北道茂山(ムサン)郡を中心に、黄海南道殷栗(ウンユル)郡と載寧(チェリョン)郡一帯、咸鏡南道虚川(ホチォン)郡、徳城(ドクソン)郡、北青(プクチョン)郡及び江原(カンウォン)道唱道(チャンド)郡などに多量に埋蔵されている。金銀鉱山は平安(ピョンアン)北道雲山(ウンサン)郡、宣川(ソンチョン)郡、及び黄海北道延山(ヨンサン)郡、咸鏡南道虚川(ホチョン)郡をはじめ、北朝鮮全域に広く分布している。銅鉱は両江(ヤンガン)道恵山(ヘサン)市を中心に、咸鏡南境道虚川郡及び慈江(ジャガン)道和平(ファピョン)郡などに埋蔵されている。

特に北朝鮮の主要輸出品である亜鉛鉱は、咸鏡南道端川(タンチョン)市、平安(ピョンアン)南道宣川(ソンチョン)郡、黄海北道銀波(ウンパ)郡などの40カ所の鉱山に分布している。特に咸鏡道端川郡の検徳(コムドク)鉱山が規模の面では有名である。マグネサイト鉱は北朝鮮地域に全世界の埋蔵量の約50%が埋蔵されており、特に咸鏡南道端川郡一帯には露天炭鉱が数多く散在している。

北朝鮮の最も重要なエネルギー源である石炭も、平安南道、平安北道、咸鏡北道など北朝鮮全域に豊かに埋蔵している。

一方、原油は埋蔵の可能性はあるが、経済的可能性があるかどうかは不明である。これまで、北朝鮮の西部沿岸にある大陸棚に対する試験的な探査作業が、スウェーデン、カナダ、イギリス、オーストラリアなどの外国石油企業によって一部試みられたが、良い成果をおさめることができなかった。

北朝鮮は20万分の1、5万分の1の地質地図を完成して地質探査事業を強化するなど、新しい地下資源の発掘を熱心に進めている。


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