北朝鮮分析

北朝鮮のブログ : huntbaki@yahoo.co.jp

北朝鮮問題の分析

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北朝鮮は極端な個人独裁国家である。従って最高指導者である金正日が痴ほうを病んでいるとしたら、それが北朝鮮の国内外に及ぼす政治的波及は非常に大きい。北朝鮮の統治機構は底辺から崩れて、周辺国の対北朝鮮政策も根本的な見直しが不可欠になるからである。

金正日の痴ほうは、北朝鮮問題専門家や報道機関にとっても大きな事件である。北朝鮮が政策転換の動きを見せたり何か大事件を起こしたら、それまで引用して来た「金正日による決定」とか「金正日の意図」といったお決まり文句を、安逸に使うことができなくなるからである。既存の北朝鮮分析も、一挙に座標軸を失ってしまうので、専門家や報道機関は多分大きな葛藤に陥るはずである。

このような悪夢のような状況が、結局、現実化した。今年6月24日、韓国の情報機関はショッキングな内容を報告した。国会情報委員会(非公開会議)で「金正日痴ほう説」を提起したのである。「脳卒中の発作以降、金委員長が病気の後遺症で記憶力が劣り、現場視察などで非論理的な話をしたりする」(朝鮮日報7日7日付け報道)

まさに超大型級の爆弾証言だと言える。ところが不思議なことに、各国の専門家や報道機関の反応は、それほど熱くなかった。おそらく心の中のどこかで「まさか」という半信半疑と、「信じたくない」という現実逃避心理が作用したせいだろう。

しかし、現実を直視しなければ、正確な分析や報道はできない。日本、韓国のみならず周辺各国の政府は、既にこのような事実に対する共通認識を土台に、対北朝鮮政策を独自に見直している。このような現象が明確に現われたのは、韓国の「チョナン号撃沈事件」に対する日本、アメリカ、韓国の3国と、中国、ロシアの2国の間の立場の違いである。

事実、「金正日痴ほう説」は既にずいぶん昔から、一部の北朝鮮問題専門家たちが主張して来た。しかし多くの専門家や報道機関の反応は微々たる物だった。むしろ「金正日痴ほう説」を「冗談」と一括して、この意見自体を無視する専門家(日本政策研究センター『恵岡隆一レポートNo.5』2007年10月22日)もいた。

しかし今や、情報機関さえ金正日の痴ほうを既定事実化している。金正日の痴ほうは、金王朝内部の奥深い所に装着できる「時限爆弾」とも言える。同時に金正日の痴ほうを契機に、北朝鮮の意思決定機構が急変して、権力統治構造が不安定になる現象を見せている。今重要なことは、金正日の痴ほうを前提にして、北朝鮮に対する情勢分析と政策立場を、大急ぎで切り替える事である。

金正日の痴ほう現象は、既にある程度進行した状態である。その上、北朝鮮の統治機構は個人独裁体制から個人秘書室統治へと変質し、脳卒中以降は派閥間の均衡を成した集団指導体制へと移動した。集団指導体制が限界に直面した去年3月頃からは、後継者問題(金正雲後継者内政)を廻って、派閥間の均衡も崩れる動きを見せている。

問題はこのような統治構造の複雑な変化が、北朝鮮内の政策方向を混乱させ、貨幤改革の強行やチョナン号撃沈事件のような暴走を生んでいるという点である。また金正日が政治的な判断力を喪失したにも関わらず、生物学的には生命を維持していることが、北朝鮮の意思決定構造を複雑にさせている。金正日が死んだら、意思決定構造自体は単純化されるが、後継者問題を含む権力闘争は極めて不透明になるだろう。

明確なことが一つある。ずいぶん以前から動き始めた時限爆弾(金正日痴ほう症)の針が、もうすぐ爆発の時を迎えるはずだという点である。

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アメリカと韓国が大規模合同軍事演習をする。7月21日、アメリカと韓国、2国の国防相は会談後に、合同軍事訓練を遂行すると明らかにした。

中国政府は、アメリカと韓国の海上合同軍事訓練に対して、今年6月に1カ月に5回も公式に反対の立場を表明した。同時に、中国は東シナ海、つまり韓半島の西海南部の中国海岸で、大規模な軍事訓練を行いながら武力デモを遂行するなど、アメリカの空母の進入に反対した。

結局、中国の激しい反対を考慮したアメリカは、空母を中国に接した韓半島の西海に向かわせないで韓半島の東海に進ませて、合同軍事訓練をする事にした。そして、アメリカは中国の要求を受け入れる代わりに、当初より更に規模が大きく強力な武力を動員した大規模合同軍事訓練をする事にした。

この件に関して、国際社会はアメリカが中国の要求に屈服したのではないかという疑問を提起したが、これに対するアメリカの立場は明確である。アメリカ国防省は7月15日、合同訓練は中国を相手にしたのではなく、北朝鮮を相手にするものだとしながら、どこで軍事演習を行っても根本的な目的は変わらないと明らかにした。

アメリカの根本的な目的は北朝鮮を変化させることだとしながら、今回の訓練は対潜水艦戦闘力を強化する訓練であり、韓国警備艇チョナン号沈没のような侵略行為を受け入れないという強力なメッセージを北朝鮮に送る訓練だと重ねて強調した。

今回のアメリカ-韓国合同軍事演習に、空母ジョージワシントン号も参加するが、政治、軍事、外交的意味は非常に大きい。もし空母ジョージワシントン号が陳腐な見せ掛けだけの船なら、中国が極度の警戒心を表明して1カ月に5回も公式的に反対の立場を表明しなかったはずである。

中国は軍人数が約235万人と世界で最も多く、タンクと飛行機などの兵器も世界で一番多い。中国軍隊は一時は軍人数が1千万人もいたが、最近は約235万人程度に縮小して、現代化を通じて核潜水艦、大陸間核弾頭ミサイル、軍事用衛星など、全ての面で著しい発展を遂げている。

それにも関わらず、アメリカの空母1隻が自国の領海に接近することに対して、公式的、非公式的に強く反対したのである。中国が公式的に5回もアメリカの空母が接近することに反対したが、非公式的にはアメリカにもっと強力な抗議をして、反対したはずである。

特に中国は今回、人民日報傘下の機関紙である環球時報を通じて、アメリカの空母が西海に入って来ることに反対したし、マスコミも同様だった。中国がこのように国家的次元でも民間次元でも、全ての手段を動員してアメリカの空母が韓半島の西方の海に入って来ることを阻止したのは、中国にとって大きな意味があるからである。

中国がアメリカと韓国の合同軍事訓練に反対する理由について、中国人民解放軍総参謀部の馬暁天(マー・シャオティエン)副総参謀長が明らかにした。彼は7月1日、香港の鳳凰テレビ局に出演して、アメリカの軍事訓練反対の理由として5項目を挙げたが、その第1番目が中国の安保に対する脅威である。

第2番目は北京をはじめとする華北と遼東半島などの中国東部、東北部全域がアメリカ空母の作戦圏に含まれるからであり、第3番目は韓半島の安定と平和に対する脅威になることであり、第4番目は中国とアメリカの軍事交流に悪影響を及ぼすことであり、第5番目は最悪の状況を仮定して最善の結果を図らなければならない外交的な戦略のためだと強調した。

そして、馬暁天中国人民解放軍副総参謀長は、アメリカの空母が入って来たら、模擬作戦訓練を通じてアメリカの軍事的作戦能力をはじめとする秘密を探知しなければならないと主張した。しかし、もし馬暁天副総参謀長の主張どおりにアメリカの軍事的作戦能力を探知することができるのなら、中国はアメリカ空母が自国の領海に接近して軍事訓練をすることが、かえって良いチャンスになるだろう。

それにも関わらず、中国政府がアメリカ空母の進入に強力に抗議したのは、アメリカ空母が接近することは、利益より損害が大きいからである。アメリカの空母ジョージワシントン号は単に飛行機約60機を搭載する空母ではなく、海上に浮かぶ最尖端の戦闘力を揃えた一つの総合軍事基地である。

アメリカの核空母である9万7千トン級のジョージワシントン号は、1992年7月に就航して今まで中東で活動していたが、今は横須賀に寄港している。ジョージワシントン号は船の長さが360m、幅が92mで、サッカー場が3つ入る大きさであり、最新の戦闘機F18をはじめとする戦闘爆撃機と早期警報機などを搭載している。空母ジョージワシントン号は総計4つの離陸装置を通じて、20秒毎に戦闘機を離陸させることができる。2秒以内に飛行機の速度が時速240kmになる。ジョージワシントン号から離陸した戦闘機は、1日に150回以上の爆撃を加えることができるので、合計で1日に7千5百回の攻撃が可能である。

この程度の能力があったら、ジョージワシントン号1隻だけで北朝鮮の重要な軍事基地を24時間以内に、全て焦土化させることができる。空母ジョージワシントン号は、敵国の電波探知器やコードレス通信などを1度に無力化させられる電子電気EA-6Bをはじめとする最尖端の兵器で溢れている。

それだけではなく、空母1隻が通過するのではなく、4隻のイージズ巡洋艦、7隻の駆逐艦、2隻の原子力潜水艦などで空母戦闘団を構成している。従って、航空母艦の船団は戦争を独自に遂行できる強力な軍事力を持っており、全世界どこでも軍事行動ができる。

ジョージワシントン号という空母1隻が直接に作戦を遂行できる作戦半径は、約千kmに達するほど広大である。従って、アメリカ空母ジョージワシントン号が中国近海に到着して軍事訓練をしたら、北京は勿論のこと中国東北部は全てアメリカ空母の作戦範囲の中に入ってしまう。

これが即ち、中国にとって致命的な問題になっている。アメリカ空母ジョージワシントン号が中国に近い韓半島の西海に来たら、中国は当然、対応をするしかない。電波探知器を作動させて、戦闘機と警報機を送ったら、その過程で中国の軍事力はアメリカ空母の各種最尖端装備に探知されるのである。

勿論、中国も人民解放軍副総参謀長の発言どおり、中国もアメリカ空母に対する探知をするが、得ることよりも失うことがもっと多い。北京と上海を含めて、中国東部と東北部地域の全ての軍事施設と兵器、探知機などに対する情報が、全てアメリカに露出するからである。

1990年代末から、中国は軍事力強化のために毎年、莫大な規模の予算を国防費に投入しており、殲(セン)-10はじめとする最尖端の戦闘機も生産している。しかし、未だに中国の軍事力はアメリカに対峙することができないということを中国も認めている。

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最近、北朝鮮の「唯一首領体制」の2代目世襲独裁者である金正日に関するニュースがよく聞かれる。金正日にアルツハイマー病の症状が見られるという韓国情報機関の報告があったし(6.24「文化日報」)、金正日の警護部隊である護衛司令部も、今後、彼が長くても3年しか生きられないという結論を下したとのことである(7.9「ヨルリン北朝鮮放送」)。

護衛司令部傘下の「特殊診療科」は、2008年の脳卒中発病以降、腎臓透析や慢性喉頭炎などが悪化した金正日の健康状態を総合して、このような結論を下した。金正日は今、身体的な問題だけではなく、鬱病で感情の起伏もひどくなったと評価されている。

中国の人民日報の姉妹紙である環球時報も、金正日の健康が最近悪化したと診断した(6.18)。同新聞は、金正日が健康悪化のために、3男である金正雲を急いで後継者に内定したようだと分析した。

2008年に脳卒中で2回倒れた金正日。一時は治療に専念したので、回復の兆しが見えたようだった。しかし再び、酒と煙草を再開して、健康が悪化したようである。彼がもう1度倒れたら、2度と起き上がることは出来ないだろう。歴史を主観される神様がいらっしゃるとしたら、彼を許さないだろう。地獄よりもっと恐ろしい政治犯収容所を設置して、人々を虐殺して、公開処刑をする悪の化身である金正日が生きる日も、あまり残っていないだろう。

金正日の銅製の全身像の写真が初めて公開されたことは、彼の死期が近づいたという証拠である。今年5月11日付けの人民武力部の機関紙である「朝鮮人民軍」(軍報)を通じて明らかにされた金正日の銅像の登場は、金正日時代の終焉を意味すると見る分析家もいる。

金正日の衰退の兆しにも関わらず留意しなければならないことは、北朝鮮の対外戦略がまだ用意周到に推進されているという点である。まだ、国際社会では北朝鮮の武力デモが通じている。中国はいつも北朝鮮の後見人であることを自認している。日本国内の親北朝鮮勢力の活動も、最近、再び活発化している。韓国内の親北朝鮮勢力は、北朝鮮にコメを送ることを推進しているという。北朝鮮の核兵器を語る時にいつも登場する6カ国協議は、北朝鮮の核武装を阻止するには力不足で、むしろ北朝鮮の時間稼ぎの陰謀を手伝う会議と変質している。アメリカは既に6カ国協議再開に対して、否定的な立場を明らかにした。

金正日に対して「委員長」という呼び方も適切ではない。金正日はどのような存在なのだろうか?道徳的には北朝鮮住民の人権を無惨に踏み躪る独裁者である。核ミサイルや生化学兵器などを執拗に開発・増強して、テロと武力攻撃をする集団の王である。国際社会では、金正日がヒトラーを凌ぐ残忍非道で利害に抜け目がない独裁者だという点に異論がない。国際メディアでは北朝鮮を指称する時、「communist state」という表現をよく使い、金正日に対しては「dictator」という呼び方をよく使う。今後、マスコミは金正日に対する適切な呼び方を開発しなければならない。

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金正日と張成沢

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張成沢(チャン・ソンテク)。事実上の北朝鮮権力のナンバー2である…唯一体制下で指導者と分離した権力は、存在することができない。

今年の6月7日に開催された最高人民会議(12期3次)の席上で、金正日の提案によって、張成沢労働党行政部長が国防委員会副委員長に選任された。彼は北朝鮮の最高権力機関である国防委員会の委員になってから、わずか1年2カ月で副委員長に昇進した。現役の軍人ではない民間人としては、張成沢だけが副委員長になったのである。また、彼は国家安全保衛部と人民保安部などの統制・監視の核心機関を直接管掌する労働党行政部長職をそのまま維持しながら、副委員長職を遂行することになった。事実上、北朝鮮権力のナンバー2の地位を手にしたのである。

張成沢は金正日が非常に大切にしている唯一の妹である金敬姫(キム・ギョンヒ)の夫である。これまで張成沢部長は、北朝鮮の政治状況と政策変化に従って、数回に渡り権力から離れる経験をしたが、その都度生き残った。金正日の義理の弟でありながら、特別な政治的感覚も兼ね備えていたので、生存が可能だったと言われている。彼は外国旅行の経験も豊富で、韓国にも来た事もある。彼と海外で会ったある北朝鮮の元外交官の証言によると、張成沢部長は国際感覚が優れており、北朝鮮が直面する困難な状況を比較的率直に認めているとのことである。海外に出ると、非公式の席では、外交官たちと北朝鮮の未来についてよく意見の交換もするとのことである。

金正日はどうしてこのような時期に、義理の弟である張成沢部長を重用したのだろうか?皮肉にも、彼の労働党内のライバルだったリ・ジェガン組職指導部第1副部長が死亡した直後に彼が副委員長に昇進したので、関心が増幅された。

大部分の北朝鮮専門家たちが指摘するように、金正雲(キム・ジョンウン)後継体制を安定的に構築するためなのだろうか?それとも、他の重要な理由があるのだろうか?

現在としては、張成沢重用の背景を正確に把握するのは難しい。ただ、独裁権力の歴史を振り返って見ると、一つの事実が明らかになる。独裁レベルが強ければる強いほど、独裁者の死後に対する悩みも比例して大きくなるという点である。大部分の独裁者たちは、年を取って健康に問題が生じると、この悩みを解決しようとして、血縁関係にある側近たちを周辺に配置しようとする。張成沢部長の浮上も、金正日の重病説が提起されてから、本格化したものである。

張成沢部長を重用したもう一つの理由として推定されることは、彼が金正日の姻戚の中では、それでも北朝鮮の未来に対して最も前向きに考えられる人物だという点である。最近、北朝鮮が一番強調している人民生活の画期的向上のためには、とにかく経済部門で一定レベル以上の改革と開放が不可欠である。政治的揮発性が高い政策を安定的に推進するためには、忠誠心と共に高い専門性が必要である。

しかし、張成沢の権力は全面的に金正日の力に由来するのである。唯一体制下で指導者と分離した権力は、存在することができない。金正日がいなくても、張成沢部長の主導で3代権力世襲を安定的に構築することができると壮語することはできない。

金正日が張成沢部長を立てて、3代後継体制を強化して、彼らが強調する2012年強勢大国建設を完了する為には、経済運用方式の画期的転換が絶対に必要である。しかし、このような選択は唯一体制の変容を不可避的に触発することがあり得る。金正日と張成沢はこのジレンマをどのようにして解消するか、今後、真剣に悩まなければならないだろう。

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今月12日、朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の下部教育機関である朝鮮大学校の学生が、強盗容疑で警察に逮捕された。この学生は、去年11月にも東京で道を歩く男性を恐喝して、カードと現金などが入った財布を奪った容疑を受けている。逮捕当時、朝鮮大学の寮に対する家宅捜査も行われたとのことである。朝鮮大学だけではなく一般大学生の犯罪が増加している最近の傾向を考慮して見ると、この程度の軽犯罪は大きなニュースではないとも言える。

しかし、朝鮮大学は朝鮮総連の教育機関の最高学府であり、朝鮮総連の未来を担う幹部を育成する場である。従って、今回の事件によって、朝鮮大学のみならず朝鮮総連の組職全体に対するイメージの失墜は、避けることはできないだろう。

更に、「高校無償化」問題などで、朝鮮総連系の教育に関心が集まっている状況で発生した今回の事件は、朝鮮総連の組職にも影響を及ぼす可能性が大きい。「高校無償化」と大学は直接の関連性はないが、朝鮮学校の教師の大部分が朝鮮大学の卒業生という点を考慮すると、全く無関係だとは言い切れないだろう。

特に今回の事件以外にも、朝鮮総連系の要人や関連団体の職員が犯罪容疑で、最近、相次いで警察の調査を受けていると報道されている。彼らの犯罪を一つ一つ調べ上げて、個人の責任を問うつもりはない。それは法と社会が審判する問題である。しかし、このような犯法行為が相次いで起きる背景に、朝鮮総連内の「モラル・ハザード(道徳の欠如)」の拡散が定着しているのではないかと不安になる。

「北朝鮮を支持する」という主張の是非に関係なく、以前の朝鮮総連関係者にはそのなりの道徳的基準があった。過去、朝鮮総連系の関係者の間には、日本の敵対国家である「北朝鮮」を支持しているという点で、いつも周囲の厳格な監視の目に露出されているという緊張感が存在した。また、祖国(北朝鮮)と組職(朝鮮総連)の「顔」にならなければならないという自覚があったので、社会的行動に極めて気を付けなければならないという意識も強かった。

朝鮮総連がこのように規律を強調していた為か、北朝鮮を支持しない反対勢力からも尊重されて来た側面がある。また、このような態度は、日本社会内の北朝鮮勢力が弱体化する中でも、組職の根幹を維持できる基盤として作用した。

ある国家や社会、集団の未来が不透明だと、必ず道徳性の低下が誘発される。後継者の世襲や経済難で混乱を繰り返している北朝鮮内では、軍や党幹部たちをはじめとして、一般住民たちの間でも道徳性の低下が著しく進んでいる。

現在、日本の社会の中における朝鮮総連の不安定な境遇と、国際社会で北朝鮮が立たされている孤立した状況が似ているという側面から考えて見ると、程度の差はあれ、朝鮮総連内でも北朝鮮のような道徳性の低下が起きるのではないかという予測が可能である。

違いがあるとしたら、北朝鮮の不安定な状況は体制維持のために自ら選んだ道だが、朝鮮総連の不安定な状況は北朝鮮の政策の結果に影響されて、他意的に進められて来たという点である。しかし、これは朝鮮総連が独立的な組職運営を目標にしておらず、北朝鮮に一方的に追従する「誤った方向性」に固執した結果でもある。

道徳性の低下は組職の弱化へと繋がる。朝鮮総連の弱化を抑える為には、規律を強化しなければならないだけではなく、最終的には北朝鮮と一定の距離を置いた独立的組職を作るしかない。そして、真の意味の「在日朝鮮人の為の組職」として、組職の軌道を修正するしかない。

しかし、朝鮮総連の中央幹部たちが、果してこのような危機感を感じているだろうか?

今年5月に開催された朝鮮総連第22回全体大会で新しい副議長に選出されたペ・ジング氏は、2007年に酒代を請求した店のマネージャーに暴行を働いて、現行犯で逮捕された人物である。ペ氏はこの事件の直後、一応、朝鮮総連の中央舞台からは去ったが、今回の全体大会で復帰した。このような人物を副議長に任命する行為は、朝鮮総連の「モラル・ハザード」を端的に見せる例である。


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