北朝鮮分析

北朝鮮のブログ : huntbaki@yahoo.co.jp

北朝鮮問題の分析

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北朝鮮が44年ぶりに朝鮮労働党最高指導機関の選挙のための党代表者会を、9月上旬に召集すると決定したことを受けて、今年中にキム・ジョンウンへの3代目後継作業が具体化するものと見られる。

26日の朝鮮中央通信の報道によると、労働党中央委員会政治局は今月23日に発表した「決定書」を通じて、「党中央委員会政治局は主体革命偉業、社会主義強勢大国建設偉業の遂行に決定的転換が起きている我が党と革命発展の新しい要求を反映して、朝鮮労働党最高指導機関の選挙のための朝鮮労働党代表者会を、2010年9月上旬に召集すると決定する」と明らかにした。

党代表者会は労働党の最高意思決定機構である党大会と党大会の間に、党の路線と政策及び戦略戦術の緊急問題を討議決定する場で、自らの任務を遂行できなかった党中央委員会委員、候補委員、重厚保衛員の召還及び補選も決定できる。(朝鮮労働党規約第30条.1980.10修正)党代表者会の代表者選出比率と選挙の手続きは、全て中央委員会が決定する。

労働党のこのような決定は、今年、党創建65周年を迎え、1980年第6回党大会以降、事実上「開店休業」だった労働党の指導組職たちを修復するという意志と見られる。

しかし、今回の政治局の決定書では、党代表者会の召集理由を「党の最高指導機関の選挙」と制限することによって、「党大会」開催などの党組織全般に対する再整備の信号弾ではなく、金正雲後継作業のための「最小限の議決構造の準備」に止まるものと見られる。

注目される点は、やはり金正雲の公式の場への登場の行方である。金正日の場合、1980年第6回党大会で党政治局常務委員、党軍事委員、党秘書局秘書などの職務の追認を受けた。金正雲の場合、党中央委員を基本に、最低でも党内幹部事業を統括する「組職秘書」、最高で「党総秘書」の権限を受け継ぐことができるものと見られる。

一応、党代表者会で金正雲の党権掌握が公式化された場合、敢えて政治実務的負担が大きい「党大会」を経なくても、「手続上の党権の継承」はある程度完成されるものと解釈することができる。特に、党代表者会の実際の権限が党中央委が提出する案件に対する「追認」に過ぎないという点から、既に金正雲に対する党権の継承、及び新しい党指導部の人選が事実上完成したのではないかという憶測まで出ている。

その上、以前の北朝鮮の国防委員会の位相強化措置まで考慮して見たら、これから金正雲に対する公開的な「内部推戴」作業が、本格的に加速化する見込みである。

北朝鮮は去年、憲法改訂を通じて国防委員会の位相と役割を大幅に引き上げたし、これを土台に、現在、北朝鮮の権力実勢中、唯一の「ロイヤル・ファミリー」の構成員であるチャン・ソンテクを、国防委員会副委員長に突然昇進させた。(最高人民会議第12期3次会議)

「党権の継承→軍事力の継承→国家領土権の継承」という公式後継手続きに先立って、軍部及び党内部で金正雲を推戴する組織的基盤が熟したという評価が可能である。

その上、最近、金正日の健康状態が良くない状況で、金正雲後継作業が北朝鮮特有の「速度戦」に展開される可能性も高いものと見られる。

韓国の情報機関である国家情報院は、「北朝鮮は金正日の健康問題のため、後継体系を早期に構築するのに力を注いでいる」としながら、「金正雲、青年大将同志」などの讃揚詩や歌を普及させて、暗誦競演大会までするなど、全住民を対象に金正雲の偶像化が進められている」と報告した。

一方、韓国の民間放送であるヨルリン・ブッハンバンソン(www.nkradio.org)は最近、「金正雲のポートレートが2月頃、北朝鮮の万寿台創作社で製作完了され、現在、1千万枚余りが印刷されて、金正日の書記室が管理している」と伝えた。同放送は、去年10月、「北朝鮮が2010年10月を前後して、党大会または党代表者会議を開いて、後継者金正雲を公式化するだろう」と報道し、今回の北朝鮮政治局の決定を正確に予測した。

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もし韓半島で戦争が起こったら、北朝鮮ではそれがすぐ内戦状態につながるはずだという意見が提示されている。北朝鮮を脱出した人々が設立したインターネットラジオ放送「自由北朝鮮放送」は6月24日、「北朝鮮の住民たちの中では、『もし戦争が起こったら』という前提下、保衛部要員たちや保安所の保安員に対する個人的報復を夢見る人々が多い」と伝えた。

同放送は、「北朝鮮は戦争が起こったら、まず処理(虐殺)してしまう対象の名簿まで作成してあるが、そのような内容も北朝鮮住民たちにとって、これ以上秘密ではない」としながら、「金正日集団がまず処理する対象は、政治犯収容所の20万人を超す収監者たち」と明らかにした。

同放送は恨みに包まれた政治犯の集団が、戦争という契機を機会にして抗戦したら、彼らは敵軍の1〜2個師団に相当するほどの強力な戦闘力で対立するはずだと伝えた。また、「北朝鮮で権力機関で働く人々がよく口にすることは、政治犯収容所に鉄砲さえ振り撤いておけば、彼ら(政治犯)は恐ろしい集団に変わるだろう」とのことであると紹介した。

金正日集団は政治犯収容所の周辺に必ず人民軍を数個大隊ずつ駐屯させているが、その部隊の任務は、戦争が起こったら、まず政治犯収容所の囚人たちを綺麗に粛清することだとのことである。

戦争が起こったら、北朝鮮がまず処理する対象は政治犯収容所の収監者だけではない。北朝鮮から脱出した者の家族、政治犯収容所の収監者の家族や、兄弟、親戚をはじめとする敵対階層全てが処理対象である。

同放送は、「その理由は、韓国戦争に根がある」としながら、「韓国戦争当時、内部の『敵対勢力』から多くの被害を受けたという『教訓』を繰り返さないために、もし戦争が起こったら、『内部の敵対勢力』から『消滅』させようということである」と明らかにした。

しかし、「金正日集団の残忍さと内容を、北朝鮮の住民たちも知っている」としながら、「要するに、『階級的家庭環境が悪い』人々も、もし戦争が起こったら、金正日が自らを一番先に殺そうとしていることを知っているので、北朝鮮は戦争が起こったら、あるいは戦争が起こる前に、熾烈な内部抗争が起こるだろう」と伝えた。

北朝鮮で金正日の苛酷な弾圧を受けたとか受けている住民たちは、数百万人に昇る。

同放送は、「南へ越境した人や、政治犯収容所の看守の家族たち、無実で処断された人々の家族たちなどを合わたら、北朝鮮住民の30%以上は北朝鮮の独裁集団と敵対関係にあると見なければならない」として、「1言で言って、北朝鮮は『死ぬやつら』と『殺すやつら』が戦争状況で対峙している場所であり、戦争が起こったら、それはすなわち恐ろしい内戦につながる」と伝えた。

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12月24日は金正日の生母である金正淑(キム・ジョンスク)の誕生日である。この日は、金日成、金正日の誕生日と共に、北朝鮮の3大節日である。金正淑は「抗日の女性英雄」、「革命の母」として、北朝鮮では全ての女性が模範としなければならない母親像である。

北朝鮮の「政治辞典」によると、金正淑は1917年12月24日に咸鏡(ハムギョン)北道の会寧(フェリョン)で出生した。彼女は16歳になった1935年に、抗日武装闘争当時の金日成遊撃部隊に入り、金日成と出会った。当時、金日成は金正淑の明るい性格と革命性を高く評価して、闘争の中で結婚した。1942年2月、金正淑はソ連のハバロフスクで金正日を生む。

金正淑は金正日が8歳の1949年9月、子宮外妊娠で死児を生み、32歳の若さで死亡する。母親を早くに失ったためか、金正日は母親の金正淑に非常に執着したという。金正日は後に、唯一「お母さんに似ている」と言う理由だけで、人妻だった成恵琳(ソン・ヘイム)と不倫関係に陥った。この事件は、金正日に金正淑に対する懐かしさが、非常に特別な意味を持っていることをよく物語っている。

金正日は1974年、金日成の後継者として公式指名された後、多様な闘争の一環として金正淑偶像化を開始する。文盲の上、抗日遊撃部隊の闘争に参加した戦歴が全てだった金正淑が、一瞬にして北朝鮮で最も模範としなければならない女性像になる。

2003年に開催された国際婦女節93周年中央報告会で、バク・スンフィ朝鮮民主女性同盟中央委員長は報告を通じて、「全ての女性は金正淑同志の模範に従って学び、将軍様と意思と心を一つにする純潔な同志になろう」と強調した。

それ以降、金正日は彼女を「抗日の女性英雄」、「革命の母」などと褒め称えるスローガンを作って、金正淑の名前を付けた地域と大学を作るなど、偶像化作業を本格化する。両江(ヤンガン)道シンパ郡を金正淑郡に、シンパ邑を金正淑邑と改称して、金正淑女子高中学校(両河道)、金正淑師範大学(両江道)、金正淑託児所(平壌)、金正淑第1高等中学校(平安南道平成市)、金正淑海軍大学(咸境道咸興市)などに改名した。

1999年からは、各学校で金正淑に対する偶像化教育も始まった。従来、大学の専攻過程だけで実施して来た「金正淑革命歴史」という科目は、全学校に拡がり、幼稚園の年長組から大学まで、全ての教育過程でこの教育を受けることになった。各大学は、2000年から「金正淑労作教育」も実施している。北朝鮮で金父子の偶像化の過程で核心的に使われる「スローガンの木」にも、金正淑の名前が登場した。スローガンの木は1930〜1940年代、所謂、「金日成抗日革命闘争」の時期に、革命隊員らが木に金日成、金正日、金正淑を賛美する文句を刻んだものを再び掘り出したというもので、北朝鮮地域に約1万2千本が発見されたと宣伝している。

芸術分野でも偶像化が進められた。2000年に「白頭山3大将軍」を褒め称える作品が大挙して出品されたが、ここで言う「白頭山3大将軍」とは、金日成、金正日と共に金正淑である。文化と映画、舞台芸術分野では彼らに対する欽慕と崇拝を盛り込んだ作品、音楽では軍人と住民の忠誠心を盛り込んだ曲が作られた。

2005年12月25日に金正淑生誕88周年を記念して、北朝鮮朝鮮中央放送は金正淑-金正日親子の間のエピソードを次のように報道した。幼い金正日と射撃場を散歩していた金正淑は、拳銃を取り出して激発演習をした。一緒に歩いていた金正日が、「拳銃を一回撃って見たい」と言うと、金正淑は拳銃から弾丸を取り出した後、照準激発法を直接教えてあげた。金正淑は抗日武装闘争時代、金日成主席の前で初の射撃をした時に「最後まで革命をする決意をした」と言いながら、「標的なくして初の射撃をしてはならない。大きな意思を持って、初の射撃をしなければならない」と強調したとのことである。

最近、北朝鮮は金正雲が金正日の唯一の後継者という事実を宣伝するために、「金日成→金正日→金正雲」と繋がる革命血統の継承を強調している。金正雲への後継作業が可視化される過程で、金正淑の偶像化は更に強化される見込みである。

既に広く知られている事実だが、金日成の死後、北朝鮮社会の不正腐敗は非常に深刻になった。不正腐敗のレベルをはっきりと推測する方法はないが、北朝鮮の不正腐敗は、中東やアフリカ国家を凌ぐと言っても過言ではない。

もちろん、金日成時代にも不正腐敗がなかったわけではない。しかし、当時の不正腐敗は直接お金を取り交わす方法より、権力のある人々が大学入学、外国出張、特別商品の購買などで、まず人脈を活用して「物々物交換」をするようにお金で解決する方法だった。当時は最近のように、直接お金の賄賂をあげて解決する方法は、あまり通用しなかった。

常識的に考えて見たら、不正腐敗は無条件に悪い社会現象である。しかし北朝鮮の場合には、不正腐敗に「2つの顔」がある。逆説とも言えるが、北朝鮮の場合には、不正腐敗が人民たちをかえって「救済」する社会現象とも見られるのである。

1990年代初めから本格化した劣悪な食料事情にも関わらず、北朝鮮政府は食糧問題を解決した中国やベトナムの経験からは学ばないことにした。むしろ、北朝鮮の当局者たちは、住民に対する統制を強化するように努力した。北朝鮮の法律によれば、人民たちは個人で商売をしてはいけないし、居住地域から旅行証なしに出ることもできないし、個人で農業を営むことも殆ど出来ない。

もしこのような政策が法律通りに実施され続けたとしたら、北朝鮮の人々はもっと沢山飢え死にしたはずである。しかし不正腐敗が深刻になったおかげで、住民たちに脱出口が開かれた。食糧難の時は幹部たちも生活が非常に厳しかったので、不正腐敗行為を自分の生存手段として使った。金日成の時代に国家の統制と監視が前例なく厳しかった北朝鮮の社会は、一瞬にしてお金さえあれば出来ない事がない社会に変わってしまった。

法律通りに生きたら飢え死にした北朝鮮人民たちは、不正腐敗のおかげで生き残った。幹部たちに賄賂さえ与えたら、「殺人的」な法律を違反して商売して生きていくことができた。人民たちは故郷で死を待つより、食糧がある地域や中国に行くことが出来るようになったし、国営経済では生活できない所得の代りに多様な個人事業を通じて生計を立て始めた。このような活動は、幹部たちが賄賂を受け取ってくれなければ不可能だった。

不正腐敗は北朝鮮の社会の「自発的な自由化」という側面もある。

最近、北朝鮮の人々が密かに韓国ドラマを見たり、外国放送を聞いたり、中国に行って来るので、外国の生活に対して昔よりずっと理解が深まり、自らの体制に対しても多少批判的になった。このような行為は、不正腐敗のために可能になったのである。

最近の民班長(人民組: 30世帯くらいを1つの人民組として、政府が監視・統制する制度)に外国煙草1箱をあげたら、家庭に短波ラジオがあるという事実を見ない振りをしてくれるし、国境警備員に中国のお金をあげたら、韓国テープを密輸入することができる。最近は多額の賄賂をあげたら、政治犯収容所にいる政治犯も釈放することができると言う。

しかし、不正腐敗にはもう一つの「顔」があるという事実を忘れてはならない。短期的に見たら不正腐敗は北朝鮮人民たちの生存条件の一つだが、長期的に見たら不正腐敗が北朝鮮開発の道を阻む足かせになる。

過去15年間で、北朝鮮幹部たちは賄賂を受け取ることにあまりにも慣れてしまった。北朝鮮人々の常識は、賄賂を要求しない幹部や警察は、この世の中に存在しないというのである。食糧難を経験した北朝鮮住民にとって不正腐敗は、「普遍的行為」であり「権力がある人なら誰でも自然にする事」になってしまった。

金正日体制が崩壊したら、教育と行政経験を殆ど独占した幹部階層は、「脱金時代」にも北朝鮮という地で、重要な政治、社会的役割を果たすしかないだろう。何故ならば、エリートになれる人材は幹部階層以外に殆どいないからである。朝鮮民主主義人民共和国が崩壊して韓国と統一された場合にも、または親中国衛星政権が君臨する場合でも、そうでなけでば今のような韓半島の北方地域に北朝鮮として残る場合でも、脱金時代の統治エリートたちは、圧倒的に労働党、人民軍、保衛部幹部出身で構成されるだろう。

しかし、このような人々は自分の過去の習慣を容易く捨てることができないだろう。「脱金北朝鮮」で例え彼らの年俸が数十万ドルになったとしても、幹部出身の不正腐敗行為は習慣のように残っているはずである。

金父子政権の崩壊がもたらす価値観の危機は、彼らの冷笑主義と利己主義を更に強化するだろう。彼らは投資を濫用して、外国の援助物品を盗んで、自分に賄賂を捧げた人々に特権を与え続けるはずである。このような行為のために、北朝鮮地域の経済成長と社会的な安全は大きな被害を被るはずである。

私たちは不正腐敗が国家の経済成長と近代化の展望を破壊させる要素の一つであることをよく知っている。残念だが、北朝鮮でもこのような問題が深刻になる条件が造成されているようである。不正腐敗は短期的に見たら薬のように見えるが、長期的に見たら毒なのである。

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今、国際社会は現在の北朝鮮で起きている多くの現象を、冷徹で客観的に観察しなければならない時が来たようである。

北朝鮮では貨幤改革が失敗して、市場が再稼動している。物価、為替は急騰して、地域別にも推察することができない非均質性を見せている。十数年に渡って稼動率が20%に過ぎなかった工場が、最近、運営を中断したようである。一部地域では餓死者が発生し、自らの生存のための暴力事態も急増している。公安政府に実弾が支給されたというニュースも聞かれ、パク・ナムギ党財政計画部長、キム・ドンウン39号室長、チェ・イッギュ党部長の処刑説が、ニュースを通じて報道されている。

去年から北朝鮮の戦略戦略は軍事挑発と交渉宥和策であり、調和と相互連繋性・連繋性が全く存在しなかった。単線的でありながら、完全に混乱している。問題の深刻さがどの程度に達しているか正確に分からないが、確かに今の北朝鮮統治権のコントロールタワーに問題が発生しているようである。しかし、北朝鮮の統治権が自らのコントロールタワーに問題が発生したという事実を知らないでいるのか、それとも知っていながらも無視しているのかは分からない。
貨幤改革の失敗と市場再稼動は、今まで非連続的に見られた市場統制の失敗とはその性格が全く違う。これは歴史的に60年が経過した北朝鮮式首領絶対主義体制が、現実に崩壊する前兆と見なければならない。

もし今後、何時の日か北朝鮮体制が転換するとしたら、90年代の東欧共産圏崩壊に続く北朝鮮内の大飢餓時期(95〜98年)を崩壊の第1段階と考えた場合、今回の貨幤改革失敗は崩壊の第2段階の始まりだと言える。またこの第2段階と最後の第3段階である体制転換までの期間は、もっと短くなるだろう。どうしてか?

北朝鮮体制は1950年代末に金日成の1人独裁体系が樹立して、1960年代末から唯一体制(首領絶対主義)が本格化された。「お父様、首領」金日成の指示とお言葉が、即ち党と国家の政策になったし、その後の「金正日、将軍様」も同じだった。

このような首領絶対主義は、金日成の死後、約3百万人が餓死した「苦難の行軍」時期にも厳存した。金正日はソ・グァンヒ農業秘書を公開処刑し、自らの食糧難の責任を回避して、極度の恐怖政治で首領絶対主義体制を守った。当時の住民たちは、飢え死にしながらも、それが金正日の責任であることさえ分からなかった。

「当時、北朝鮮はどうして崩壊しなかったのだろうか」という疑問を持つ人々は少なくないが、正しくこの首領絶対主義に対する権威が、北朝鮮の社会に厳存していたことが決定的だった。第2番目は中国が北朝鮮の崩壊を望まなかったことであり、最後にクリントン米政府が北朝鮮包容政策を稼動したからである。とにかく、それ以後住民たちは餓死しないために市場を少しずつ開拓し、また配給能力を喪失した政府は、2002年に7.1措置を断行して、大都市中心に制限的に市場を許可した。

以後、市場に対する政府の統制と緩和が繰り返され、市場に依存して暮らす住民たちが増えた。政府は非社会主義の検閲をしながら、市場に対する統制権を握っていた。2002年の7.1措置は政府が市場を「許可」したのである。言い換えれば、市場に対するイニシアチブは、どこまでも国家が握っていたのである。しかし、そのような渦中で、市場の地位はますます大きくなり、お金を握った「個人たち」が増加したことを受けて、貨幤は政府の統制権から逸脱し始めた。

首領絶対主義体制は、首領-党-大衆の指示-服従の垂直関係で縛られていてこそ維持される。この垂直体系を維持させる決定的な媒介は、国家の供給(配給制)であり、核心は食糧である。しかし市場でお金を持つ人々が増えたという事は、言い換えれば、首領の指示を聞かないでお金の言う事を聞く人が増えたということであり、要するに首領の指示に従わないで自らの生存能力を信じる「個人たち」が増え、この垂直体系が根本から壊れる危機に瀕したということである。

2009年11月30日の貨幤改革の目的を圧縮して表現したら、金正日が「お金の言う事を聞かないで、将軍様の言う事を聞きなさい」としながら、金持ちのお金を強制的に奪ったという非常に単純な構造を持っている。この貨幤改革を「市場に撒かれているお金を国家が回収して、計画経済に投入する目的」という分析は、経済論理だけに翻弄された視野が狭い分析である。今、北朝鮮には自らの力で経済を再建できる資源も能力もない。

このような貨幤改革は、あっという間に失敗してしまった。また、北朝鮮が直面する多くの条件を考慮したら、事前に失敗は予告されていた。しかし、これくほど急速に失敗が確認されるとは、予想することができなかった。


しかし貨幤改革の失敗よりもっと重要な問題がある。それは、今回の貨幤改革の失敗が、北朝鮮住民たちに「客観的事実」として明らかに認識され受け入れられたことによって、国家の失敗、金正日の失敗という事実を、言い換えれば「市場で暮らす個人たちの資格」として住民が知ったということである。市場が再稼動されたという点から、このような住民たちの認識は更に強固になるだろう。

貨幤改革以前までは、北朝鮮政府は市場を認めなければならない状況にありながらも、市場に対する統制権は握っていた。例え力は衰えたとしても、国家が「甲」、市場と住民は「乙」だった。しかし、今回の貨幤改革の失敗によって、今後、甲と乙の位置が徐々に変わり、国家は市場と住民に対する能動性、主動性をいち早く喪失するようになるだろう。今後、国家が市場を統制することは更に難しくなり、国家が市場に引きずられて行く現象がもっと明確になるだろう。圧縮して表現したら、「北朝鮮で首領絶対主義体制の経路離脱が本格化された」と言う事である。

90年代半ば以後、そして7.1措置以後、市場と首領絶対主義体制の間の亀裂が広がって行く非常に敏感な時期に、金正日は無理な「金正日式貨幤改革」で自ら首領絶対主義の動脈を切ったのである。北朝鮮現代史60数年を一貫して見た時、今回の貨幤改革の失敗-市場再稼動は、北朝鮮体制の明らかな「経路離脱」である。

この離脱した体制は、これからどこに行くか分からない。時間が経過するに従って、金正日の統治権漏水現象が深刻になり、金正日は手網を逃した馬車に乗って走る境遇に陥るだろう。金正日は、この「馬車」を統制する現実的な能力がない。罪もない馬子たちだけが苦しむようになるだろう。その最初の犠牲になった馬子が、恐らく最近処刑されたパク・ナムギではないだろうか。

しかし、もっと大きな問題が残っている。先に言及したように、北朝鮮の統治権のコントロールタワーに問題が発生したという事実を、金正日自らが覚醒した状態で、客観的に把握することができないだろうという点である。従って、北朝鮮内部で金正日が無理を続けることがあり得る。その無理は結局、保衛部、保安員を動員した、金正日の暴力になるしかないだろう。
そういった点から、国際社会は北朝鮮に対して核廃棄と改革開放を強制するという、いわゆる金正日に、「改革開放するか、そうでなければ核を保有したままで亡びるのか、2つから1つを選ぶように」という果敢な戦略を展開する時が来たのである。


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