不可触民の少女になされた仕打ち/『不可触民 もうひとつのインド』山際素男http://s.hatena.ne.jp/images/comment_gr.gifhttp://s.hatena.ne.jp/images/add_gr.gifhttp://s.hatena.ne.jp/images/star.gifhttp://s.hatena.ne.jp/images/star.gifhttp://s.hatena.ne.jp/images/star.gifhttp://s.hatena.ne.jp/images/star.gif 私はタゴールの言葉を想った。「人間の歴史は、侮辱された人間が勝利する日を、辛抱づよく待っている」――。
で、「侮辱された人」って誰のことなんだろうね? タゴールはマハトマ・ガンディーらのインド独立運動を支持していた。とすると、イギリス支配下のインドにいた上流カーストあたりを意味しているのかもしれない。
ガンディーの尊称である「マハトマ(偉大なる魂)」は、タゴールが付けたという説がある。ガンディーは確かにインド独立を勝ち取ったが、カースト制度を終生にわたって支持した。彼は偉大なる魂ではなく、“偉大なる下半身”の持ち主だろう。ガンディーは晩年、若い女性を同衾(どうきん)させることを常としていた(※自分が性欲に打ち克つことを証明するために)。
では、ガンディーが死守しようとしたカースト制度は、不可触民に対してどのような仕打ちをしてきたのか――
私の中に怒りは湧いてこない。ただ、静かなる殺意が確固たる形を成すだけだ。法で裁くなどと悠長なことを言っている場合ではない。「速やかに殺害せよ」と私のDNAが命令を下す。宗教だとか文化だとか言語の違いは全く関係ない。罪もない少女にこんな仕打ちをするような手合いは人類の敵なのだ。
この文章が恐ろしいのは、まず娘の惨状を傍観している親がいて、それを傍観している著者がいて、更に傍観する読者が存在するという点に尽きる。何層にもわたる傍観が、ともすると無力感へと導こうとしている。「どうせ、お前は何もできないだろう?」という問いかけが、「何もできなかった」という事実と相俟(ま)って私から力を奪おうとする。
結局、ガンディーが守ろうとしたのは、上流カーストが不可触民を虐待する権利だったってわけだ。結果的にそう言われてもガンディーは反論のしようがあるまい。
人類が犯してきた数多くの虐殺の歴史が教えているのは、「沈黙していれば殺される」という事実である。だから私は、殺される前に殺すことは罪にならないと考える。これは正当防衛なのだ。
極論かもしれないが、私は人種差別者は死刑に処すべきだと本気で思っている。なぜなら、明日以降「殺されるために生まれてくる人々」による正当防衛であると信ずるからだ。差別とは「相手を殺す」思想に他ならない。
私は歯ぎしりしながら、自分にできることを淡々と行う。そして、自分にできる範囲を少しでも広げてゆく。そうでなければ、生きている甲斐がないから。
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感性的に疑問を感じること





たんぽぽさん。
私、昨日この本を注文したばかりです!
これと「女盗賊プーラン上下」です。
インドのカースト制度についてもっと知りたくて読んでみようと思っています。
女盗賊から議員になって殺されてしまうまでのプーランの生涯に強く惹かれます。
プーランの人生を苦しめたのはやはりカースト制度でした。
私はインドの今でも残る割礼の風習や奴隷制度、人身売買などについても
何冊か本を読んできましたが、インドは人種差別や階級差別、虐待が根強く残る国だと思います。
勉強中ですので悪しからず…。p☆
2011/7/15(金) 午後 10:17
ん?見敵必殺ならぬ無知からくる差別必殺?
「健全なアーリア人種を劣等なユダヤ人が殺そうとしている!ユダヤ人を根絶せよ!」はナチの常套句。
プーランが階級性に目覚めて奮闘したるも暗殺される悲劇は、痛ましくも学ぶべきところありかな。
ま、そんなとこかな。
2011/7/17(日) 午後 1:31