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〈西岡力東京基督教大学教授による意見〉
西岡教授は、「政府は事実を検証し、誤解を解く努力をすべきだ」とあるが、西岡教授自体が「事実を検証」というものをしていない。
西岡教授は、自らの著書でビルマの例を出し「慰安婦は高級取りだった」と発言しているのだが、これについては当ブログの「橋下慰安婦発言を支持する声について−その2」(http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9592772.html)で説明しているのでこちらを参照してもらいたい。
また、公娼制度をあげて「それが戦地に移されたのが慰安婦だ。」と記事で述べているのだが、公娼制度というものは人身売買によって成立しているものであるので、西岡教授は「当時の社会的背景」としての人身売買を肯定していることとなる。しかしながら、日本国内においても人身売買は否定されていく傾向を見せていた。群馬県の廃娼県をはじめとして多くの地方が公娼制度の廃止やその方向を目指していた。国際的に見た場合にはもっと明確に否定されていた。
さらに、「それが戦地に移されたのが慰安婦だ。」とするならば、日本の公娼制度が導入されていない中国人女性や東南アジアの女性たち、オランダ人女性たちが慰安婦として存在していたのをどのように説明できるのであろうか。
記事の中でオランダ人女性の例を挙げて、西岡教授は慰安婦と戦時性暴力とを分けているが、それは意味がない。なぜなら、慰安婦問題とは戦時性暴力問題だからである(オランダ人女性については過去にこのブログでも触れているので、あとでアドレスをあげておく)。
また、「副官通牒」を指していると思われるが、「軍の関与は悪質な仲介業者の取り締まりや慰安婦の保健管理にとどまっており」と述べている。しかしこれは「副官通牒」という史料の意味を全く理解していない。この「通牒」が出されるということは、これを出さなければならなかった事件・トラブル等があったということである。それは、1937年末〜1938年はじめにかけて、日本国内から女性を詐欺や誘拐まがいの方法で慰安婦にしようとしていた事件が多発しており、それらが警察によって検挙されたからである(慰安婦史料での「内務省文書」−下記アドレス参照)。しかも周旋業者(女衒)に女性集めを指示したのが在上海総領事館警察・憲兵隊・武官室であった。中国全土に慰安所を設置。そのために三千人の慰安婦が必要として周旋業者(女衒)に指示したのだが、行政機関への連絡が不徹底だったため、周旋業者(女衒)が警察に検挙されるということとなった。それをうけて、女性集めをスムーズにするために出されたものが「副官通牒」である。つまり、「軍の関与は悪質な仲介業者の取り締まり」とある、この「悪質な仲介業者」とは軍からの依頼を受けていない業者のことである。軍から依頼を受けた者は「副官通牒」や「内務省通達」によって警察・地方長官などの行政の援助を受けて慰安婦集めを行ったのである。
また、周旋業者(女衒)が慰安婦集めを行ったとしても、それに指示を与えていたのが軍であるため、募集に強制性があったとしたら、それは現場、つまり業者の責任のみではなく、指示した軍のにも当然の如く責任が発生するということである。
以上見てきたように、西岡教授の意見には、史料の読解能力をはじめとして多々疑問を生じるものである。
オランダ人女性について
「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その1 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9493171.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その2 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9508680.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その3 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9516003.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その4 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9530953.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その5 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9546831.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その6 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9562336.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その7 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9568217.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その8 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9600579.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その9 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9608626.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その10 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9616374.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その11 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9623680.html 「オランダ人元「日本軍慰安婦」問題について その12」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/9638494.html 内務省史料について
「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その1 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4290115.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その2 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4315601.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その3 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4356372.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その4 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4365165.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その5 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4393984.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その6」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4422394.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その7 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4449531.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その8 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4478297.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その9 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4506229.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その10 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4530880.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その11 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4554616.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その12 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4578389.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その13 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4601563.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その14 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4625451.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その15 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4643985.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その16 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4664364.html 「いわゆる「従軍慰安婦」問題について−その17 」
http://blogs.yahoo.co.jp/kyoto_focus/4684674.html |
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