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先日IGESのシンポジウムに行ってきました。
モーダルシフトについて「そんなもん無理」という意見を聞いてきたことを、
当ブログでも紹介しました。
> http://blogs.yahoo.co.jp/hyper_kumicho2/11281033.html
今日仕事でモーダルシフトというキーワードが出てきたので、
ブログに書いたことを思い出し、とある先輩に
「そんなもん無理という人が多いみたいだが、
モーダルシフトをCO2排出削減の手立てとして使うというのは
筋の悪い話なんじゃないか?」と尋ねてみました。
その先輩は昨年度、
「遠い先の将来、CO2排出の少ない日本を実現するにはどうすれば良いか」
を検討する仕事に携わっており、
モーダルシフトもその将来姿を構成する1つの要素でした。
答えは
「それって短期的な視点で考えたら、でしょ?」。
曰く、
「多くの人は『今の常識』ベースで議論をはじめる。
それで出来ない理由を積み上げて『だから出来ないんです』と言う。
でも遠い将来を考える時に、あるいはすごく野心的な社会変化の道筋を示すべき時に、
今の常識からスタートしていいのか?」
たーしかに。
IGESシンポジウムでブログ主が遭遇した見解は、
「現在はこういう背景がある。だからこういう制約がある。だから無理」
というもの。
現在の社会の枠組み(=CO2排出を問題にしない枠組み)の中で、交通・物流の世界も、
それに合わせてある程度最適化されているわけで、
社会の枠組みの変化によってこれまで想定されていなかった問題
(=車の多量使用によるCO2多量排出)が生じるのは無理からぬことですし、
それがひとりでに理想的な将来姿(=CO2排出の少ない交通・物流)に
変化していくことは望めません。
その現状からスタートして理想的な未来(CO2排出の少ない将来の交通・物流)を描こうとすると、
そりゃ「そんなもん無理」となってしまいます。
現状ベースで考えを進めていくのではなくて、
理想的な将来姿を実現するためにはどんな道筋に乗る「べき」か、
を検討したとすれば、
現状からは到底実現不可能に思える方法が出てくることが多くなるでしょう。
CO2排出量の少ない将来の日本を作るためには、
モーダルシフトが実現した社会に「せざるを得ない」、というのが検討結果なのであって、
筋が良いとか悪いとか、そういう事ではないのでしょう。
くだんの先輩が検討していたことは、
モーダルシフトができそうかできそうでないか、ではなく、
モーダルシフトを実現するにはどんな社会の枠組みであれば良いか、を考えること。
現在ブログ主が関わっている仕事は、
そういう長期の視点で物事を捉えて解を提示していくことでした。
どうやら大きな考え違いをしていたようです。
今日の先輩とのディスカッションは大変勉強になりました。
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