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『謎の哲学者ピュタゴラス』左近司祥子
新しい発掘資料があるという訳ではない。少ない文献でも注意深く、特にラエルティオスの列伝やプラトンの対話篇から哲人変人偉人ピタゴラスの実像を遠視しようとしている。さらには、後期のギリシア思想史、ルネサンスにまでおよぶプラトニズムが継承し発展させたプラトン像をピタゴラスその人のものとしてオーバーラップさせて縦横に解釈する。
先読み深読みとしては、今後アリストテレスの対話篇が発掘されたり、例えばアラビアの骨董屋、古書店等から見つけ出される事が奇跡的にでもあれば、研究は進みもっと理解が深まる事があるかもしれない。 例えば、アリストテレス哲学は近代科学にっては足枷、軛だった。これに対する反動が近代科学だった、と言っても過言ではないだろうがしかし、アリストテレスの対話篇が出てきたらそれは誤解だったという事になるかもしれない。或いは、もっと早くにそれらが読まれていれば近代科学の道筋はもっと早くに付いていたということになるかもしれない。それはアリストテレス哲学がピタゴラス哲学を本当はどう読解していたかを含めて再評価されてしかるべきものとしてそれ自体として原動力になっていたようなものかもしれないということである。 ピタゴラスも秘められ隠されているが、その前にアリストテレスが隠されているし、再度換言すればアリストテレスの向うにピタゴラスが隠されているのである。 |
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「ピュタゴラスの行ったことから」(52頁)→「ピュタゴラスの言ったことから」
2013/1/19(土) 午後 10:57 [ Hyperion oder derEremit inSirius ]
「始めの二つ」(195頁)→「初めの二つ」
2013/1/19(土) 午後 10:58 [ Hyperion oder derEremit inSirius ]