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『ここまで来た「あの世」の科学』天外伺朗
近代科学の起源から話を起こして、ユング心理学とボーム量子論を援用した世界観、宇宙論を結論としている。
大筋、同意できなくはないが、これを解明するには「おびただしい階層」、「詳細な説明」をやはり明確にせねばならないだろう、ということがある。
一般の本書は、一刀両断、一切知の夢のような論述になっており、アフォリズムとして読んだ方がよいかもしれない。
特に、中盤の物理学を理論上のスケールで整理した図示、最終の集合的無意識仮説とホログラフィー宇宙モデルを対照させた図示は確かに興味深い。物理学で通常のスケールを記述する相対論とミクロの世界を記述する量子論は単に並列ではなく矛盾するのであり、現在までの処それがこの世界、この世であるということになっている。他方で、最終の意識と無意識、明在系と暗在系の直交変換として表されるこの世とあの世のこの「ギャップ」は、この物理学の理論的矛盾そのものの事のようにも考えられる。
量子世界は宇宙を一つのものとして、表現の仕方によっては「生命体」として理解させるものの、実際には相対論的に光速で限界付けられていてそうではないという事の意味は、それが宇宙や世界や有機的連関体以上に未知であり、解明されるべき無限の世界の構造だけではなく、宇宙人と呼んでいいような、また呼ばねばならないような別の住人との遭遇をも意味していることは、如何にオカルトの謗りを受けても確認しておかねばならない事であろう。
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