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「わかってないなぁキミは。必ずしも正論が、正解とは限らないじゃないか」
少し昔の事を思い出していた。 高校生の頃、S君という友達と些細なことで言い合いになった。 言い合いって程でもないか、なんというか議論というか、 『どっちが正しいのか』という争い。 本当に些細な事で、ここで内容を書くまでもない事だから、 それは書かないけど、 結果、僕の主張が正しくて、S君の主張が間違っていた。 激しい言葉の争いがあった後の、明確な決着。 その判決が裁かれた時の、S君のなんとも言えない表情が、忘れられないでいる。 怒りに恥ずかしさが混ざって、 悔しさと作られた笑顔で、 僕の方を見ていた、あの顔を。 いったい正論が、何を生むんだ? 正解の後に残るのは、どちらかがうける敗北感だけだ。 あれから何年もたった今も、あの時の僕達と同じような空気になることがある。 ま、世の中、そんな事だらけか。 僕と誰か、じゃなくて、 誰かと誰か、でも。 もし、そんな場面に遭遇したら一度観察してみるといいよ。 正論を唱えて、勝った人を。 そしてその周りを。 一番かっこ悪く見えるのは、言い負かした勝者なんですよね。 あれ以来、僕は意識して戦わないようにしている。 そりゃ土俵にあがりそうにはなるけどね(笑) あの時のS君の顔を思い出すと、グッと堪えようとしてる。 『負けるが勝ち』だって、かっこいい、負けてない。 少し昔の事を思い出していた。 「わかってないのはキミのほうだよ。いつだって正論は正解さ。その正論で誰かを蔑むことが、正解とは限らないだけで」 さぁ、寝るぞ。 おやすみ、バイバイまたね☆ |

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