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「すいません、シュークリーム30個くださいな」と男前度180%のイカした注文で、店員さんを「あわあわ、す、すごいわ、ほ、ホンモノや、この人はぁ!」と唸らせたとか、唸らせなかったかはわかりませんけど、 花見に来ている人すべての両手にシュークリームが届けばいい!という想いひとつで差し入れを買った。 うらうら歩いて、電車にのって、優先席に座る若い男を先頭車両から順にひっぱたいていきながら(うそ)目的地、名城公園へ。 桜の木の下で、のほほいと始まった宴に、 「みなさん、いらっしゃいませ、純度100%混じりっ気なしの小坂井パンクスでございますよが、シュークリーム30個を持って来ましたよー!」 と言いながら颯爽と登場したら、もう周りから、てか隣の桜の木の下の人達や、通りを挟んだ桜の木の下の人達も一緒になって、 きゃあきゃあぴーぴー、おひねりから紙吹雪やらゴミやらなんや飛んで来て、指笛とかも鳴ってたよ、ありゃあ。ぴーひゃら。 そんで、だんだん皆さんお酒が入ってソイヤソイヤとやりだしたのはよいのですけど、3時間後に仕事が控えてる僕は、 「すいません烏龍茶ひとつ」と言えばよいものの、やっぱりあいつオカマだよと噂されたら困るし、昨日頂いたコメントの一つ一つが僕の心に火をつけて、じゃあ僕もビールを頂こう、と最初の一杯だけ飲んだ。 それからの僕は、ワイワイやる輪の中から徐々に外れていき、 何故だか、お父さんが飲んでるからヒマなの私達!と目をランランと輝かす小学校一年生の女の子と、その弟くんと、キャッチボールをしだした。 だんだん慣れてきた子供達の要求はエスカレートしていき、 手品を見せろだの、バトミントンやれだの言ってきた。もちろんやった。 最終的には、かけっこやりたい。 と、ねだられ31歳、花見にて、 かけっこ。 子供、大笑い。僕、苦笑い。 結局、長い時間子供と遊んだだけで「お先に失礼いたします」のお時間です、さようなら。 満開の桜に後ろ髪ひかれつつ、いざ職場へ。 フラフラになりながらも持ち前の反骨心と忍耐力で眠気をカバー。 外角低めのストレートを逆らわずに逆方向へ打つように、仕事をこなした。 帰宅。 昨日の日記に書いたように、今日のこの花見で僕は何を感じたのだろうか。と、 目を瞑り一日の終わりに記憶を呼び戻す。 あぁ、、、そうだ。そうだった。 僕、シュークリーム食べてないや。 のわっ!!! |

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