(大阪日本橋の中古盤屋で購入。価格は覚えてない)映画『ディアハンター』で、ロバートデニーロやクリストファーウォーケン演ずる幼馴染みたちが、ビリヤードをしながら口ずさむ歌。それがこのアルバムに収録されている「君の瞳に恋してる」“Can't Take My Eyes Off you”だ。ビリヤードをしながら、期せずして合唱になる。そこから急転化、ベトナムの戦場に移るあのショックは、名曲『カヴァティーナ』が流れるラストシーンと並んで、観客の目に焼き付いたはずだ。1度聴いたら2度と忘れられない屈指の名曲。ローリンヒルやボーイズタウンギャング、マンハッタンズなどカバーしたミュージシャンは数知れず。しかし、やはりオリジナルが持つ輝きは何にも代え難い。アルバム自体悪くない。“Hurt Myself”なんか、60年代ポップスならではの物悲し気なポップスだし、ゴージャスなストリングスが流れる“My Funny Valentine”は、黒人じゃ絶対出せない、だっさださな、でもだからこそ耳から離れないいなたさがある。でも、でも、やっぱり「君の瞳に恋してる」だな。映画で使われるくらい、恐らくは60年代の気分を表す、そして誰もが記憶している、時代と寝た歌なんだろうなあ。
|