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デエサ(Dehesa)という言葉自体の意味は、「牧草地、放牧場」です。 学術的な言葉ではありませんが、デエサでは、イベリコ豚など羊や牛が 放牧されることが多いので、「ドングリなどの木が生えている放牧場」と いうのが適切な言い方なのだと思ってます。 地中海森林地帯のうち、家畜の放牧に利用される部分がデエサなのです。 言葉の語源的としては「defensa(防御)」で、「禁猟地」を意味していました。 つまり、「放牧されている動物は、家畜なので、勝手に狩猟してはいけない」と いうことだったのでしょう。 他に、「coto(私有地・禁猟区)」とか「vedado(禁猟区)」とか言う単語も ありますが、こちらは、家畜を飼っているのではなく、狩猟場。 「狩猟用の私有地なので、狩猟の時期以外は、勝手に狩猟してはいけない (もちろん狩猟期も持ち主の許可無しに狩猟してはいけない)」という意味で 使われていたのではないかと想像しています。 2つの単語があるので、もっと深い意味の区別があるのでしょうが、現時点では 詳しく調べていないので、わかりません。 地中海森林地帯または地中海型森林は、植生の専門用語で、スペイン語では 「Bosque mediterraneo」が良く使われる用語です。 地中海森林地帯に自然に生えている木々は、ドングリなどの木の実を実らす、 樫やブナ、楢、コナラなどの常緑広葉樹です。 デエサは地中海森林地帯の一部ですから、イベリコ豚が放牧されている場所を 説明する場合、分かりやすいように、「デエサ=どんぐりの森」としています。 だから、「どんぐりの森」と呼んだほうが、日本人にも身近な感じがしてもらえる のではないかと思っています。 そう観点から、古代から続くデエサのあり方を紹介することで日本の里山利用・里山保全の ヒントを発信しているつもりです。 里山は単に保全する場ではなく、里山を上手く利用して産業を育てる場であると考えれば、 例えば、ちょっと囲いを作って、牛や羊や豚を放牧するだけで、潅木や下草は人間が わざわざ手入れをしなくても、動物達がきれいにしてくれ、放牧飼育した動物ですから、 通常の畜舎で飼育した家畜よりも付加価値が高くなり高額で販売できます。 里山を家畜の放牧場とするスペインのデエサの活用法を取り入れることは、動物にとっても 人間にとっても、負担が少なく利益が大きい、お互いが幸せになる方法だと思いませんか? トキやコウノトリのことをコメントで追記したことがありますが、トキやコウノトリなど 里山に生息する、渉禽類の鳥をはじめ動物と人間が、共生できるような昔ながらの環境を 取り戻す一助になればいいと考えています。 そのヒントがスペインのデエサの環境にあるような気がするのです。 イベリア半島はもともとは、他のヨーロッパのように森林でしたが、牧畜地・農耕地と して開発され、現在のようになりました。 他のヨーロッパの地域では、森は殆ど残っていませんが、スペインでは、産業革命や 近代化に乗り遅れた感があり、今でもデエサという形で残っているのです。 ポルトガルにも一部またがっています。 最近話題のハンガリーの国宝、マルガリッツァ豚もイベリコ豚の親戚ですが、 飼育頭数が限られているので、知る人ぞ知る、という商材です。 唯一イベリコ豚だけが、商業的流通に耐えるだけの生産量が確保されているのは、 古代からの生ハム文化と結びついたことと、デエサという広大な放牧場が残っている からだと思われます。 スペインのデエサの活用状況を視察・見学したり、研修してみたい方、 取材をご希望の方は、お気軽にご相談下さい。 メールはこちら → ibericofermin@yahoo.co.jp |
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ご訪問&コメントありがとうございました。
イベリコ豚有名ですよね。。。
多分結構食べてることあると思います。。
ところでうちのだんな様の生まれ故郷も豚の産地です。
イギリスのヨークシャ豚です。。。
2010/4/26(月) 午後 0:36
デエサの意味がよくわかりました。それにしても「デエサ」という語感はいいですね・・・。日本の里山と対して考えるのはおもしろいと思います。都市近郊の日本の「元里山」(関取の名前ではありません)は、人の手が入らないので荒れ放題で密林になりつつあります。田園地帯の「元里山」は、シカやイノシシを捕獲しないので荒らされ放題です。日本の里山を復活さすのに豚の放牧も面白いかもしれません。里山=デエサですか???
2010/4/26(月) 午後 1:13 [ tarumityoukiti ]
Tsugumiさん、いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
旦那様、ヨークシャ豚の故郷ということは、ヨークハムの故郷ですね!
豚の産地つながりですね〜。
TsugumiさんのPubで、お得意様限定イベリコ豚のローストポークなんて如何ですか?な〜んて。
2010/4/27(火) 午前 4:34 [ イベリコ・フェルミン ]
tarumityoukitiさん、デエサ=里山と私は勝手に言っているだけですが、日本のように国土が狭くないため、山が迫っていなくて、広大な放牧地というか荒れ地だったりしますが、農耕地と山地の間の土地であることは確かですから、里山といっていいのでは・・・と思います。日本の「元里山」をもう一度本当の「里山」に戻るように、いろいろと考えたいですね。個人的には、豚や牛や羊の放牧はかなりいいアイディアだと思っています。放牧飼育ということで家畜に価値が上がりますし。。。補強する餌にもこだわったらさらに付加価値が着くのでは・・・と思います。
2010/4/27(火) 午前 4:39 [ イベリコ・フェルミン ]
写真の豚、丸々と太って、艶々で、健康そのものって感じですね。
こんな風に、のびのび出来る環境で放牧されていたら、本当にストレスフリーでしょうね。
日本でも豚が放牧飼育される日が来たら、いいな、と思います。
2010/4/28(水) 午前 6:40 [ hiro ]
hiroさん、好きなだけ動き回り、好きなだけ食べているのですから、のびのび健康で、ストレストは無縁でしょうね・・・。
イベリコ豚の方が人間よりも良い生活をしてるんじゃないかと思います。
そうですね、日本だけでなく、世界中で、放牧飼育の豚が当たり前になってほしいですね!
2010/4/28(水) 午後 7:22 [ イベリコ・フェルミン ]
新聞報道から・・・
「土食べさせ牛元気に」 県立農技センターが実証
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/0002966347.shtml
「牛に土を食べさせると体調が良くなる」。肉用牛を飼育する畜産農家の間でささやかれている言い伝えを、兵庫県立農林水産技術総合センター(加西市)が実証した。淡路の地場産業、瓦の原料となる粘土を但馬牛に与えたところ、内臓脂肪が固まる病気「脂肪壊死(えし)症」が大幅に減ったことが分かった。淡路の粘土会社には、県内の畜産農家から土の注文が相次いでおり、注目を集めている。(井垣和子)
2010/5/10(月) 午後 6:17 [ イベリコ・フェルミン ]
続き・・・
脂肪壊死症は、腸の周りにたまった脂肪が固まり、腸の動きを圧迫する病気。食欲不振や下痢などを引き起こし、牛の主な死因となっている。太らせすぎやカビ毒のほか、遺伝も原因ではないかといわれている。
全国的に見られる病気で、県内では同症で死亡する牛の損失は年間1億円超に上るという。
同センターは、淡路の子牛市場で買い付けた同じ父親の但馬牛20頭(11カ月齢)を2組に分け、淡路の土を1日当たり50グラムずつ飼料に混ぜて与えた牛と、与えなかった牛の成育を1年7カ月間にわたって調べた。その結果、土を与えずに育てた牛は10頭中9頭が発症したが、土を毎日与えた牛の発症は3頭にとどまった。
さらに、土を与えた牛は、発熱や肝機能障害など五つの病気の発症も半分ほどに減少。土を与えても肉質に影響はなかったという。
試験を担当した同センターの岡章生主任研究員は「カビ毒が土と一緒に排出されるのかもしれない」と説明。「牛舎がコンクリート化し、牛が土に触れる機会がなくなっている」と指摘し、「放牧していた時は、牧草と一緒に土も食べていたのだろう」と推測する。
2010/5/10(月) 午後 6:18 [ イベリコ・フェルミン ]
続き・・・
一方、今回の実証には、瓦用粘土を販売する前川産業(南あわじ市)が協力。試験結果を聞きつけた県内の畜産農家から土の注文が相次いでおり、すでに約40軒の農家と取引を始めた。試験の提案者でもある、同社の前川有司社長は「土のミネラルが効いているのかも。淡路の土の新たな良さを広げたい」と話している。
(2010/05/10 10:28)神戸新聞
イベリコ豚も、自分で土を掘り、草や木の根を食べているので、土も一緒に食べていることでしょう。
その土が肥料や農薬が使われていない良い土であれば、自然とミネラルを取り入れることになり、肉も美味しくなるのではないかと思います。イベリコ豚は、カルシウム・マグネシウム・亜鉛・銅・マンガン・鉄・セレンなどいろいろな種類のミネラルが微量ですが含まれています。
飼料にミネラル成分だけを混ぜるのではなく、「土」という自然な姿で身体に取り入れることが大切なのだとおもいます。
これは、人間も一緒でサプリメントに頼るのではなく、自然の食べ物から摂る栄養が一番身体にとって効果があるのだとおもっています。
2010/5/10(月) 午後 6:19 [ イベリコ・フェルミン ]
糖尿病になる豚がいるそうです。。。なんと、アメリカ大陸にわたったイベリコ豚の子孫なのだそうです。。。
オッサバウブタ(Ossabaw pig)のなぞ
h ttp://www.nikkeibp.co.jp/style/secondstage/kenkou/diabetes_071224_2.html
アメリカ東海岸の島で、野性化し、貝や海藻なんかも食べるように進化した豚だそうです。
2010/9/23(木) 午前 5:58 [ ibericofermin ]
◆世界中で支え合い ――里山その3
「 武内和彦(たけうちかずひこ)さん(58)が副学長を務める国連大学の高等研究所は、日本政府と合同で海外の調査も行っています。外国にも里山はあるのでしょうか。
世界中で農業や牧畜(ぼくちく)のやり方を調べてきた武内さんによると、たとえばスペインには、デヘサと呼ばれる一帯があります。そこでは牧草地が広がり、カシなどの木が植えられていて、日本でもおいしいと評判のイベリコ豚という黒豚や牛が飼われています。
続く
2010/9/26(日) 午前 2:49 [ ibericofermin ]
続き
「人が作り上げた景色の中で、いろんな生き物が支え合っている。まさに里山です」。木は太陽の光から豚や牛を守り、餌(えさ)となるドングリを提供しています。家畜(かちく)のふんは植物の肥料(ひりょう)となり、人が木を切って利用します。間伐(かんばつ)によって草がよく育ち、家畜は食べ物に困ることがありません。ちなみにイベリコ豚がおいしいのは、ドングリをたくさん食べて脂身(あぶらみ)が甘くなるからと言われています。」
h ttp://chubu.yomiuri.co.jp/tokushu/teach/teach100423_1.htm
(2010年4月23日 読売新聞)
デエサを里山と位置づけて研究されている方がいるんですね!
私達が目指している方向性が間違っていないことがわかり、嬉しいです。
2010/9/26(日) 午前 2:50 [ ibericofermin ]
特集:きょう「国際生物多様性の日」(その2止) 対談 MISIAさん/武内和彦氏
◇海外にも里山の概念はありますか。
武内 スペインのカシの疎林では、コルクを生産すると同時にイベリコ豚を飼い、ドングリを食べさせて良質の肉を生産しています。品質も高い。大事なのは我々が自然から持続的に恵みを得るのか、食料を一時的に安く大量に入手する方法を採るのか、という問題なのです。
MISIA 貧困問題を考える時、何が人間にとって幸せなのかと問いかけられるのですが、生物多様性も同じです。
武内 我々は近代化で多くを得ましたが、多くも失いました。生物多様性の減少などを抑えると同時に、従来の近代化と異なる生き方を探していく必要がある。経済的な収益が上がれば良いのか。我々が失った「もう一つの豊かさ」を考えていくことでしか解決しえないと思います。
h ttp://mainichi.jp/life/ecology/archive/news/2010/05/20100522ddm010040172000c.html
毎日新聞 2010年5月22日 東京朝刊
2010/9/26(日) 午前 3:21 [ ibericofermin ]