ICAN(www.ican.or.jp) まにらブログ

人々の「ために」ではなく、人々と「ともに」。 人々と「ともに」悩み、「ともに」成長していく開発NGO、アイキャンのまにら事務所

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ゆき@マニラです。

いまどき日本で家政婦さんを雇うということは、あまり一般家庭にはないと思いますが、フィリピンのミドルクラスの家庭にはたいていお手伝いさんがいます。

うちも夫と息子2人のほかにお手伝いさんが1人一緒に住んでいます。うちのお手伝いさんは、まだ20代前半ですが私よりずっと家事能力が高く、掃除、洗濯、料理、子守りをこなしてくれます。

このお手伝いさんの存在が、フィリピンのミドルクラスの女性たちの社会進出を支えています。ここには、日本のような設備の整った保育園はほとんどないのですが、お手伝いさん、あるいは「ヤヤ」と呼ばれる子守り担当の女性が、その代わりの機能を担っているわけです。

お手伝いさんの給料の相場は1ヶ月1500ペソくらいから4000ペソくらいでしょうか。マカティの高級マンションのお手伝いさんで7000ペソもらっている人もいます。マニラに比べるとミンダナオのほうが相場が低いようです。

これまでうちに来てもらったお手伝いさんは、以前は、大衆食堂のウェートレス、魚やピーナツバターなどを歩き売り、田舎での農作業、小さな裁縫工場の縫い子など、の経験をもっていました。そういう下層の女性たちの労働のうえに、私はここでミドルクラスとして生活させてもらっているわけです。私のICANの仕事もその上に成り立っています。

はじめお手伝いさんを雇おうかと夫に言われた時は、ショックでした。自分の使ったもの汚したものを自分できれいにしてこそ、人は自立しているといえると思っているけれど、それを他の人にお金を払ってお願いするのか。日本からフィリピンに来て、下層の女性を安く雇えるからって雇うのは抵抗がありました。

それでも生きていくには、この既存の社会構造に自分を適応させていかなければならない部分があるわけで、まわりの声に押されてお手伝いさんを雇い始め、今まででもう10人目くらい。お手伝いさんとどのように付き合うのか、どのように上手に働いてもらうか、さっぱりわからなかったので、はじめは余計な気を使ったり、しゃきしゃき指示を出せなかったり、甘すぎるとまわりから注意されたり、苦労しました。
休暇をあげたらそのまま帰ってこなかった子、はじめて親から離れて仕事に出てきてホームシックだった子、結核の子の治療のためにミンダナオからマニラに働きに出てきていた人、働かない浮気者の夫と別れて一人で子ども3人育てた人など。いろんな人と一緒に暮らして、彼女たちを通して私も社会勉強させてもらいました。

お手伝いさんの仕事は社会的に低く見られています。それでもうちで働いてくれる彼女たち。社会の上のところにいる私たちにとっては、確かに便利な存在です。でもせめて下のところにいる彼女達の下のところにいるための痛みに敏感でありたい。

それもただの偽善かもしれませんが。

☆☆公演会☆☆

ICAN代表理事 龍田が講師として非営利団体向けの研修に参加しました。
詳しくは
http://plaza.rakuten.co.jp/icannagoya/diary/20050828/

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訪比中はお世話になりました。今回のツアー参加で、家事労働を担う労働の様子についても考える機会となりました。 以前、ジェンダーや某大手家電メーカーの社会貢献担当者による講座の企画したとき時などに、電化によって女性が家事労働から解放され、社会進出を果たすことが出来たという点は無視できないと感じました。人を安く使うことの出来ることと、家電製品によりエネルギーや資源の浪費と言われても自分で家事を行うこと、どちらが良いのかわかりません。

2005/8/30(火) 午前 1:24 [ isa**_the*rev*lutio* ] 返信する

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