ICAN(www.ican.or.jp) まにらブログ

人々の「ために」ではなく、人々と「ともに」。 人々と「ともに」悩み、「ともに」成長していく開発NGO、アイキャンのまにら事務所

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さだ@まにら

数年前、フィリピン大学で学んでいた日本人の友達が、MRT(電車)に乗った時、妊婦の人が立っていた。彼もその横で立っていて、「誰か席を譲ってあげればいいのに。」と思った時、「自分は席に座っていないと譲れないんだ。」、「世界を変えるにはまず自分がパワーを手に入れなければいけない」と思ったそうだ。しかし、もしそうなら僕達はすべての力や資源を手に入れなくてはいけなくなる。

僕はそれを聞いた時、一番大切なのは、自分が力を掌握することではなく、「席に座っている一人ひとりの意識を変えることだ」と思ったのを覚えている。

世の中、誰かが心地いいソファで座っている。そこで、その妊婦の気持ちをわかるために、彼女自身にどれだけ大変なのか聞いてみてもいい。でも、それは、彼女の心情を理解して、勇気を持って席を譲るためでなければいけない。その質問が好奇心から来るものではなく、人と人との愛情からくるものだと理解してはじめて、彼女は自分の辛い気持ちをあなたに打ち明けるのだろう。

「そうだったんだ」と思うだけであったり、「いいことを学んだ」だけで終わってしまうのであれば、それは「人々の経験の搾取」だと言われても仕方ない。彼女は、裏切られたと感じるかもしれない。ICANの研修も、その妊婦のような人に席を譲る勇気を持つ社会を作るために存在している。これは社会開発事業と同じように重要な、社会変革の方法なのだ。

エンパワメントは妊婦さんのためだけにある言葉ではない。席から立ち上がり、譲る力(パワー)のない人々にパワーを付ける(エンパワーする)こともエンパワメントなのだ。

ICANの研修に参加した人たち。研修中に会った人々の顔を思い出し、自らに問おう。

最も厳しい立場に置かれた人の立場から社会を見れているか、そしてその人々と行動できているかどうか。

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