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逆カルチャーショック

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ゆきよ@まにらから広島に帰省中

今月、家族連れで2年ぶりに日本に帰国しました。たまに里帰りはするものの、生活のベースはフィリピンにおいているので、日比の2重国籍を持つうちの息子たちは、日本のすべてが新鮮です。3歳と6歳の好奇心いっぱいの彼らを連れて、私のふるさと広島の街を歩いても、ときおり不審な行動に出てしまいます。自動販売機を見るとボタン全部を押してみたくてたまらないし、消防署の前を通ると「わー、はしご車だー!」と感動してしまうし、和式の公衆トイレを見て「ちっさーい」と叫ぶし、日本語はできる(はずな)のに兄弟間はフィリピン語で大声で話すし、はたから見ると完全にあやしいガイジン親子です。

私自身も10年近く日本を離れているので、逆カルチャーショックな出来事ががいっぱいでした。そのほんの一部をシェアさせてください。

「のらねこ」
日本ののらねこはなんてデカいんでしょうか。いくら日本経済が苦しいといっても、のらねこが飽食日本を象徴している、と私は思います。フィリピンののらねこものら犬も細くて皮膚もぼろぼろで、それこそ「のら」です。私は小さい頃ずっとねこを飼っていて、ねこ大好きだったのですが、フィリピンでねこは敵になりました。フィリピン大学の寮でうっかりしていて、何度大切な食事を持っていかれたことか。貧乏学生にとって、食べ物を奪われるのは切実な問題でした。でもフィリピンのねこたちにとっても、食べることは生きるための切実な問題。日本ののらねこは、丸々太ってゆうゆうと歩いていて、食べ物だって選り好みしてそう。

「路上で寝ているおじさん」
今フィリピンは夏、真っ盛り。うだる暑さのフィリピンから逃れて桜の麗しい季節の日本に行けてラッキーと思っていたら、今年の日本の春は異常に寒かった。がちがち歯が鳴るほど寒い日もあるのに、路上でおじさんが寝ている! フィリピンの路上生活者ももちろん悲惨です。路上で物乞いする母親のそばの真っ裸の子どもや、路上でたおれたように寝ている子どもも、胸が痛む光景ですが、飽食日本でこんな寒い中寝ているおじさんは、また悲惨。毎年凍死する「野宿者」がいるのですよね。そんな存在を生み出している日本社会もまた悲惨だと思う。

「入学式」
このたび、ほんの2ヶ月弱だけど子どもを日本の学校・幼稚園に入れることにしました。ダブルの国籍をもつのだから、ダブルの文化を持った子どもに育ってほしいと日頃私は思っていて、今回も日本文化を最大限吸収させるべく学校体験を試みたわけです。学校は中途半端なこの入学を思った以上に快く受け入れてくださり、感謝でした。
果たして私たちが日本に到着したのが、小学校入学式の前日。もう当日は、着ていく服がないと大騒ぎした挙句(子どもの服はあばあちゃんがしっかり用意してくれていたのですが)、なんとかとりつくろって学校へ。子どもを教室に連れて行った後、親は講堂の後方の席に座って入学式のはじまるのを待ちました。新1年生が入場する前に、6年生が整然と並んで入場してきました。私語はいっさいなし。静かに行儀よく席に着きます。フィリピンならこんなときワイワイがやがや。「みんな静かにしなさーい」とマイク片手に先生が叫ぶのが普通です。日本の子どもってすごいなーっと私はすっかりカルチャーショック。そういえば、かつて在比日本企業で日本語を教えていたときに、「生徒たち(フィリピン人スタッフ)にけじめってことを教えてください」と言われて、とっても困ったことがありました。「けじめ」ってフィリピンの辞書にあるのでしょうか。

静粛な雰囲気の中、マニュアルにそった入学式は進行していきました。校長先生もPTA会長もあらかじめ書かれたものを読み、生徒たちの新入生歓迎の言葉も歌も、すべて一字一句が計画どおり。きっと何度も練習がなされたのでしょう。整然としたマニュアル通りの静粛な式はそれはそれで美しい。でも、私はなんかみんなロボットみたいだなあと感じていました。「新入生のみなさん、○○小学校へようこそ」「みなさんの来るのを待っていました」「お祝いにこの歌を歌います」などといったような6年生からの歓迎の言葉は、だれがシナリオを作ったのだろう。せめて生徒会が一緒に作ったのだろうか。歌の選曲は誰がしたのだろうか。どれだけこの入学式作りのプロセスにこの生徒たちが参加したのだろうかと、そんなことが気になりました。そこの参加がなければ、新1年生を歓迎する入学式は、形だけの式にすぎない。見かけの形は美しくても実は心がない、まさかそんなトレーニングを学校がやっているわけないですよね。そんなことを考えながら、親としての日本の入学式を体験してきました。

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金曜日にUPバギオの卒業式を見学してきました。卒業生の名前が呼ばれる度に歓声が上がり、とてもフォーマルな式とは思えませんでした。でもとても楽しそうで、日本もあんな風だったらなぁーと感じちゃいました(笑)暑いからって、壇上で先生方が式の書類で、足組んで扇いでるなんて、日本ではありえないですよねー。 削除

2006/4/25(火) 午前 3:31 [ しょう ] 返信する

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UPディリマンの卒業式中突然に赤い旗を持って壇上に上がり、「大統領出て行け!」と叫び、卒業生が「いーぞいーぞ!」と叫び、先生達も「よくやった!」と言っている光景も日本ではありえませんね。笑 さだ@まにら

2006/4/25(火) 午前 3:53 ica*man*lao*f*ce 返信する

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こういった儀式は文化のシンボルなので、両国の違いが象徴的に出てきますね。(フィリピンの卒業式、笑える…)国民文化のほかに組織文化の違いというのもあって、企業や政府団体と比べてNGOが持っている共通した特徴はあるように思います。 削除

2006/4/25(火) 午前 11:12 [ リサ ] 返信する

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世界の卒業式特集やったら楽しそうですねー。論文書けそう。笑 削除

2006/4/25(火) 午前 11:16 [ しょう ] 返信する

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確かに文化の違いを随所に感じますね。時としてフィリピン化している 自分を感じる事がありますもん(笑)

2006/4/25(火) 午前 11:58 [ MIKAWAYA ] 返信する

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