ICAN(www.ican.or.jp) まにらブログ

人々の「ために」ではなく、人々と「ともに」。 人々と「ともに」悩み、「ともに」成長していく開発NGO、アイキャンのまにら事務所

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しょう@まにら

この「開発」と呼ばれるものに関わり始めて、今まで何気なく使っていた言葉や表現の重みに気づき始めました。それは、自分にとっては些細な言葉でも、ある人にとってはとても嫌な思いをするものかもしれません。

いくつか例を挙げたいと思います。

1:「ゴミ拾い」
パヤタスにはゴミ処分場があり、そこではリサイクルできるものを集めて生計を立てている方がたくさんいらっしゃいます。その人たちのことを「ゴミ拾いをして生計を立てている」と、ある人は言います。

本当にそれは「ゴミ」ですか?

確かにパヤタスに運ばれるものは、我々日本人や、マニラに住む他の人から見たらゴミかもしれません。でも、彼らは「ゴミ拾い」をしているのではありません。彼らはそれによって生活をしているのです。

なのになぜ、彼らが「ゴミ拾い」をしていると言えるのでしょうか?

2:「スカベンジャー」
先ほど出てきた「ゴミ処分場でリサイクルできるものを集めて生計を立てている人たち」を表す言葉に「スカベンジャー」というものがあります。これは、この言葉を使う人としては、そのような人たちを指し、一言で表すことができる便利な言葉かもしれません。

ではその言葉は、彼(女)らにとって、心地のよい言葉でしょうか?とてもそうは思えません。

フェアトレード商品を作っているSPNPのお母さんたちの中にも、ゴミ処分場に入って仕事をしている方もいます。その人たちのことを考えれば、とても「スカベンジャー」という言葉は使えません。

3:「子供」
みなさんは「コドモ」という字をどうやって書きますか?「子供」?「子ども」?「こども」?「コドモ」?

国際的な機関やNGOなどの間では「子供」は絶対に使いません。たいていは「子ども」か「こども」。

それには理由があります。問題なのは「供」という字。「供にいる存在」ということです。子どもというのは大人のそばにいるものである、という決め付けは、子どもの主体性を無視していることになります。
だから、国際機関やNGOでは「子供」という言葉を使わないのです。

4:「ストリートチルドレン」
この言葉は、もはや全世界で使われており、他団体のHPでも使われています。

ですが、この言葉も「スカベンジャー」と同様、子どもたちが聞いて心地よい言葉でしょうか?

ICANでは「ストリートチルドレン」という言葉を使いません。ブラカン事業地のサンマルティーンの子どもたちのことは「元路上でで暮らしていた子どもたち」と表現しています。サンマルティーンの子どもたちが少しでも不快な思いをしないように。

*ちなみに写真はサンマルティーンの子どもです。

5:「発展途上国」と「先進国」
どんな人でも1度はこの言葉を聞いたことがあると思います。「発展途上国」と「先進国」。

でもこの言葉の意味を考えると、こうはなりませんか?

「発展途上国」が目指しているのは、現在「先進国」と呼ばれる日本や欧米。日本や欧米は「発展途上国」よりも「発展が進んで」いる。それが前提の言葉です。

今はこれが世界共通の不変の真理のようになっているような気がします。そして多くの人がそう思い込んでいます。

でも、果たして本当にそうでしょうか?すべての国・人々が、本当に日本や欧米のような生活・暮らしを目指しているのでしょうか?そうはとても考えられません。なのになぜ、「発展途上国」や「先進国」という言葉が使われるのでしょう?


もしかしたらこの他にも、僕たちが使っている言葉が、ある人に嫌な思いをさせているのかもしれません。

少しでも嫌な思いをする人が減るように、私たちは常に言葉に繊細でなければならないし、努力していかなければならないのです。

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