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前回、Citi Bankのことを書きましたが今日アメリカ政府が
Bail Outすなわち救済措置をとることを表明されました。
とりあえずは最悪の事態を脱したものの、まだまだ経済の
行く末は予断を許しませんね....
イスラム金融入門
門倉 貴史(たかし)
幻冬舎新書 740円+税
突然ですが、「MEDUSA」という言葉を御存知ですか?
これは、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)やVISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)に続く新興国の集まりでマレーシア(M)、エジプト(E)、UAE(アラブ首長国連邦)のドバイ首長国(DU)、それにサウジアラビア(SA)の4カ国の英語の頭文字をつなげた造語です。(P20)
今、これらのイスラム国が世界中から大変な注目を浴びており、そこにある資金(大抵はオイルマネーですが)を集めようと世界各国が躍起になっています。
では、そのイスラム金融というのは簡単に言うと
「イスラム教の教えにそった金融のことです。〜一言でいえば利子(リバーriba)の取引がない金融のことですよ。〜利子の禁止は、イスラム教の聖典となっている『コーラン』にも書かれています。なぜ、利子が禁止されているのかというと、利子は、働かないで寝ていても発生する利得だからです。イスラム教では不労所得が禁止されていますが、利子もそうした不労所得の一部と考えられるのです。」(P23)
こういう考え方は資本主義には考えにくいですよね、ですのでイスラム金融は様々な応用編があります。
「伝統的な『シャリーア』のもとでは、保険に関わるビジネスは、契約中の不確実性、投機的な行為といった禁止条項に明らかに抵触するため、保険を金融商品として取り扱うことは事実上不可能であると考えられてきた。しかし、『シャリーア』は同時に、ムスリムに対して、相互扶助や寄付など、困っている人を助けることを勧めてもいるため、イスラム法学者は、この部分を強調するような形で保険商品を作り上げた。それが『タカフル』である。」(P41)
こういう、イスラム的な考え方を金融商品に組入れていくのはこれからどんどん増えていくような気がします。日本ではムスリム人口はわずか18.3万人しかいないといわれています(2006年)、その為、イスラム金融の発達していく余地は少ないそうですが、こういう考え方は金融に身をおく人間として最低限知っておいたほうがよいと思いました。
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