タイゾーのシンガポール読書日記

日本を離れて久しいですが、面白い本があればすぐに買って紹介します。

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2008年総括

こんにちは、タイゾーです。
すっかり御無沙汰してしまってすいません。
実は事情により、タイゾーの読書日記は今回をもって終了いたします。
皆様には、いろいろとコメントやトラックバックを頂き有難うございました。

シンガポールの読書日記は、ゴロイチに引き継ぎますので
そちらの方もよろしくお願いします。

http://blogs.yahoo.co.jp/goroichisingapore/MYBLOG/yblog.html

因みに2008年度に読んだ本の総数は168冊でした。1ヶ月当たりに換算すると14冊ですね。
では、長らくの御愛顧有難うございました。
たまに更新するかもしれませんが、ゴロイチの方をよろしくお願いします。

2009+年1月9日
タイゾー

思考の整理学

すっかり時間が空いてしまいました。
その間、タイの空港封鎖やインドのテロなどいろいろとありましたが
やはり景気はいまいちです。めげずに頑張りたいと思います。



思考の整理学
外山 滋比古
ちくま文庫 520円+税

今、書店でもベストセラーになっている本ですね。もっともこの本が上梓されたのが1986年、今から20年くらい前だということを考えると、人間の思考や整理についてはこの20年ではほとんど進歩していないことがわかります。
内容はすごく(恐ろしいぐらい)シンプルですがわかりやすいです。
「人間には、グライダー能力と飛行機能力とがある。受動的知識を得るのが前者、自分でものごとを発明、発見するのが後者である。」(P13)
「“時の試練”とは、時間のもつ風化作用をくぐってくるということである。風化作用は言いかえると、忘却にほかならない。古典は読者の忘却の層をくぐり抜けたときに生れる。作者自らが古典を作り出すことはできない。」(P125)
この本では、先人たちの知恵を元にどの様に思考を整理するかを上記のように端的に述べているのが特徴です。
後半では、少々難解な内容も出てきますが、比較的この手の書物としては読みやすい部類に入るのではないでしょうか。20年の歳月を経て、ベストセラーになるのですからこれも古典のうちかもしれませんね。

ウェブ時代 5つの定理

つい前回は、日本のテロについて言及したのに
今度はタイで空港閉鎖の非常事態宣言、
インドでは同時多発テロが昨日発生しました。
シンガポールに住む身としては、これでアジアへの
観光客が又減ってしまうのではないかと
心配です。


ウェブ時代 5つの定理
梅田 望夫
文藝春秋 1,300円+税

梅田さんもすっかり時の人という感じでいまや日本とアメリカまたに書ける世界的なビジネスマンになってしまいました。僕の昔の手帳を見てみると2001年ごろに梅田さんの書いた本が「購入したい本リスト」に入っていました。当時から梅田さんもActiveに活動していたのだということが改めてわかります。
さて、この本はそんな梅田さんがアメリカにおいて感銘を受けた金言をまとめたのが本書です。
「特にシリコンバレーでは、そういう人々がビジョナリーと呼ばれ、オピニオン・リーダーとしてたいへん尊敬されていることを知りました。彼ら彼女らの切れ味の良い言葉の数々が、多くの人にインスピレーションを与えるからです。」(P8)
例えば、 eベイ創業者のピエール・オミディアの言葉
「『全く見ず知らずの人間でも信頼できる』ということを、eベイは一億二千万人もの人たちにわからせたのだ。」(P58)
余分な説明をいっさい入れずにこれだけ的を得た言葉は他にしりません。シリコンバレーの天才達はいつもこういったアメリカンドリームを追い求めているんですね。
梅田さんが師と仰ぐ元DECのゴードンベル氏はこんなことを言っています。
「トップレベルのチームはマネジメント重視でなく行動重視でなければ駄目だ。」(P100)
サバイバルするためにはトップ層のチームからして『行動重視』の人たちばかりでないと駄目だという意味らしいです。すごく肺腑を衝きますね。
「私たちは非常に複雑な問題を、その問題がどれほど複雑かを人々に知らせることなく、解こうと試みている。」(P166)これはアップルのインダストリアル・デザイン担当の上席副社長であるジョナサン・アイヴの言葉です。これは技術だけでなく経営にも当てはまりますね、どんなに大変でもそれが普通のように振舞うことができる、それが一流の条件だと感じます。
最後に梅田さんはネットの空間へのスタンスが、日本語圏と英語圏の社会の違いが顕著に現れた興味深い問題と言及しています。彼は、日本語圏のネット空間の特有のスタンスは「匿名性」の問題だと看破しています。これは「2チャンネル」に代表されるような、匿名で何かを言いぱなっしにする、誰かを攻撃するという傾向を指しているものです。(P221)
おもしろいですね、海外では実名文化でありながら日本だけこのような匿名というのは、なんとなく無責任文化を広げてしまっているみたいで、少々日本人として悲しく思います。

厚生省元幹部の殺傷事件の犯人が逮捕されましたが、
却ってこわくなりました。
理由がはっきりしないのもありますが、世間の常識が
全く通用しないですね。最初は大臣を狙うなど、少々
背筋がぞっとします。



フォーカス・リーディング
寺田 昌嗣(まさつぐ)
PHP研究所 1,100円+税

この本は会社の同僚から借りた本です。彼が読んでいたということで、内容を見てみました。その表紙の謳い文句には「1冊10分のスピードで、10倍の成果をだす『いいとこどり』読書術」とあり、さすがに自分は10分でこの本は読めませんでしたが、内容については示唆される部分が多かったです。
まず、第一に読書にかけるコストを下げること、これは本代ではなく(安い本を買え、ということではなく)「時間」というコストを如何に圧縮して、それでいて成果・効果を低下させない読書を実現するか、という点(P8)
それと、紋切り型ではっきりしているのもこの本の特徴でした。
「はっきりいって、読んでいる最中や、読み終わった直後の満足感なんか、どうでもいいのです。手に入った知識が、あなたの中で、あなたの現場でどう生かされたのか、そこをきちんと検証しましょう。そこまでしてはじめて、その知識が役に立ったかどうかがわかるのです」(P42)
要は、TPOをわきまえて限られた時間と目的の中でどのように本を読んでいくか、という点ですが、自分自身としてはこれだけ具体的な方法論で読書をまとめている本は初めてでした。
最後に、寺田さんは、自分のようにブログで読んだ本をまとめていることについて、
「読書という大きな学びのシステムの中では『処理』の過程、つまり『手段』にすぎません」(P200)と看破しています。「ただ、なんとなく(これらの作業を)していたり、その作業自体が目的かしてしまったりすれば、それは単なる暇つぶしにすぎません」(同)
自分にも、肝に銘じたいと思います。

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イスラム金融入門

前回、Citi Bankのことを書きましたが今日アメリカ政府が
Bail Outすなわち救済措置をとることを表明されました。
とりあえずは最悪の事態を脱したものの、まだまだ経済の
行く末は予断を許しませんね....


イスラム金融入門
門倉 貴史(たかし)
幻冬舎新書 740円+税

突然ですが、「MEDUSA」という言葉を御存知ですか?
これは、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)やVISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)に続く新興国の集まりでマレーシア(M)、エジプト(E)、UAE(アラブ首長国連邦)のドバイ首長国(DU)、それにサウジアラビア(SA)の4カ国の英語の頭文字をつなげた造語です。(P20)
今、これらのイスラム国が世界中から大変な注目を浴びており、そこにある資金(大抵はオイルマネーですが)を集めようと世界各国が躍起になっています。
では、そのイスラム金融というのは簡単に言うと
「イスラム教の教えにそった金融のことです。〜一言でいえば利子(リバーriba)の取引がない金融のことですよ。〜利子の禁止は、イスラム教の聖典となっている『コーラン』にも書かれています。なぜ、利子が禁止されているのかというと、利子は、働かないで寝ていても発生する利得だからです。イスラム教では不労所得が禁止されていますが、利子もそうした不労所得の一部と考えられるのです。」(P23)
こういう考え方は資本主義には考えにくいですよね、ですのでイスラム金融は様々な応用編があります。
「伝統的な『シャリーア』のもとでは、保険に関わるビジネスは、契約中の不確実性、投機的な行為といった禁止条項に明らかに抵触するため、保険を金融商品として取り扱うことは事実上不可能であると考えられてきた。しかし、『シャリーア』は同時に、ムスリムに対して、相互扶助や寄付など、困っている人を助けることを勧めてもいるため、イスラム法学者は、この部分を強調するような形で保険商品を作り上げた。それが『タカフル』である。」(P41)
こういう、イスラム的な考え方を金融商品に組入れていくのはこれからどんどん増えていくような気がします。日本ではムスリム人口はわずか18.3万人しかいないといわれています(2006年)、その為、イスラム金融の発達していく余地は少ないそうですが、こういう考え方は金融に身をおく人間として最低限知っておいたほうがよいと思いました。

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