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夜、あぐらをかく。
皮膚を介して投薬する。
あぐらをかいて、することがある。
昼、社会で俺が占めていた場所を思い起こす。
高くはないが、低過ぎない。番号を振れば、できあがる順位。
ただ、遠くは見えず、
聞こえるのはすぐそこの物音。
手は、手の重みを感じるばかりで、
手を伸ばしても、触れるものは無いように思え、ぞっとする。
人が作った物事の中で、
Yシャツに拭いとられた汗
くつに付いてきた小さな石
肘にすりつぶされた緑の葉
見つけたものを考える場所。
なま暖かい夏の匂いには、覆われている場所。
いや、今かいでるな。
ゆっくりと鼻から吸い、鼻から吐く。
呼吸を整え、
左の尻を上げ、下げ、
右の尻を上げ、下げ、
その場で足踏みをするように、あぐらを組みなおす。
深呼吸をひとつ、ふたつ。
背を立てて、顎を引く。
暴力である言葉を思い出す。
吐いた言葉と与えられた言葉の中から、浮かびあがる。
頭から、血が、腹に沈む。
呼吸が、ゆるやかであると感じる。
思い出すのは、熱くなった身体。
ほとんどのことばは、忘れられた。
そういいえば
夜を越え、朝を迎えることばが、ここのところ、無い。
人が作った物事の中で、
Yシャツに拭いとられた汗
くつに付いてきた小さな石
肘にすりつぶされた緑の葉
見つけたものを考えること
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