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海と星のフラクタル

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 夏の海。

 陽の光。

 焼ける肌。
 
 
 この期に及んで

 ただ海にさえたどり着ければ幸せだと信じていると気付く。

  
 アシウラが熱く、思わず飛び上がる。よろけて足をとられ

カラダを投げ出すこの砂浜が

 確かな大地。

 まぶたを閉じてもまだ、目を焦がす夏の陽射しが、

 すべてを守る天蓋。

 届くはずもない青い空に手が届く。

 考える前から用意されている答え。

 それでも

 なにかを理解していると信じている。

 
 やるべき仕事に携わり

 いつ、なんどきにでも仕事に区切りをつければ、

 一服の煙草を味わうカウチが

 いつ、どこにでも用意されているかのように。

 金や時間やその他もろもろ

 人が持てると考えるものの持ち合わせは

 その他もろもの他には、ほとんど無い筈だが

 すでに、すべて、手に入れているかのように。

 足りないものを手に入れることに日々奔走し

 足りないものを手に入れることに夢中であることには目もくれず

 眼前の仕事に集中して、これを努力だと信じて

 疲れれば区切りをつけて無心になれる、

 まるで、捨てられる記憶しか持たないように。 

 思い出せないだけで、ただ、思い出しさえすれば、

 すべての過去が現在となるかのように。

 目の前で、暴力が演じられている、今、ここにある世界で。


 それでも、

 金を稼ぎ、物を買う生活で

 なにもかも

 全て買い占めようとする生活で

 贖う罪は、この天球の調和だと、

 そんな使い方でいいのかわからないまま調べるでもなく

 そんな言葉使いで考えるうちに

 感じることがなかったざわめきにうろたえる。

  
 
 
 「かきごおり、こーて」

 
 
 
 あー、かきごおり。

 四則計算ができても答えがでない残債務。
 
 役に立たない知性。だとすれば知性ではないのかもしれないが、

 理性だとまで思っていた知性。

 ああ、暴力力がある。暴力を暴力と見做さない狂気が凶器の。

 眼前に迫るもの。俺を餌と扱うもの。不安、死。

 
 死んだばかりのはずが、

 死ぬのが不可能であるかのように、

 今、ここを、生きる。

 
 
 
 「アツ、あつッ」




 と、飛び跳ねながら

 輝く眼差しで射抜いてくる小さな娘のひょっとこ顔。

 海の家を目指し歩きながら

 もう、眠りたくない。と思う。

 
 理解したと閃き、認め、信じて

 出会う人、すれちがう人、全く知らないアカの他人を

 殺し続けてきた俺であっても、

 陰部の先から針を刺し込まれでもすれば、

 気ままな自由など、ただちに失われる。

 だからこそ。

 自殺できない人間のたった一つの拒絶の方法

 では無く、

 自殺同様、ただ一つの世界である殻に閉じこもる方法

 でも無く、

 上演の終わった劇場で、

 舞台を見下ろす前のめりの背もたれが、

 明日の朝、目覚めるために十分だと固く信じた

 俺の一揃いを詰め込んでパンパンのバックパックのように

 背に重くのしかかり、

 俺の体から滲みでた、

 血膿が染みるえんじの座席に、まだ座り、

 いましがた、演じられていたものがなんだったのか、

 振り返り、幾度も考える。

 そんな

 終わりを忘れた生き方でもない。

 交通事故に巻き込まれるように

 始まっていたかもしれない命は、ここにいない。

 何かを信じる人たちがどうかは知らないが、

 遠いどこかの大地と天蓋に閉ざされた、ここではない別の住処に暮らしながら

 金が価値を失い、モノが価値を失い、幻想が価値を失い、

 生きてきたことが、すべて、価値を失ったまま

 食って働き、寝て働き、日常を永らく生きて

 ただ、すぐにでも、どこにでも、

 

 
 

 光の束が突き刺さる。串刺しにされて身動きが取れない。

 おそらく逃げる為の方便。観想という言葉を思い出す。都合のいい参照体系。

 体を引き千切ればいい。

 千切れそうな体のささくれ立った皮膚が燃え上がる。そんなふうに思い描く。

 でも燃え上がるものは、体ではなく、持続する意識。

 風にさらわれ

 引き留めることのできない、意識の代わりに燃え上がる体の灰が

 ただのちりあくたとなるまで、自ら火を放つ。

 ゆずることのできないナニかを遠ざける。

 眠る。逃げる。逃げ続ける。それでも、眠り続けることはできない。

 被害者を名乗り、

 改めて、なにもかも平等にもてなす暴力を手に入れる前に、

 疲労と怠惰に埋もれながら、娘に声をかける。


 「アイスにしとこか」

 
 黒く、固くなる意識

 それでも体だったものは、

 まだ、消えることはない。

 明るみに放り出された体だったものは、

 焼かれ、燻り、燃えあがり溶けて、浜の砂に吸い取られていく。

 消えること無く、どこか、暗い淵の向こうに流れるように。

 永久機関の永久は

 未来永劫にわたり続いていくだろう与えられた筈の時間ではなく、

 ただ、無尽蔵に湧き出る燃料だった。

 人が火をつけ、燃やし続ける。

 目的となること、手が届くはずのものであること、言葉に置換えることができること 

 確信が得られること、所有すること。

 いまのままでは、疑いもなく止まることのない既に動いている永久機関。

 戦わず負け、逃げている今、がむしゃらに、ただ、これまで通りのやり方で、

 振り回す手足が掴み取るものは暴力だと思う。

 なにか指先に触れるものがあるとすれば、

解決すべき問題として了解し、受け入れるものではない。

 おそらく、手に入れるものではない。

 そこに、いてほしい


 これまでに語られたことを全て知れば

 暴力を手放す理性が身に付くとでも。

 即死を免れ、じんわりと機能不全となることで身を護り、

 死を先延ばしにすることで、なにを守る?

 どんな手掛かりも夢も努力も費消して、今ここで燃え上がる火の、

 揺れる輪郭のむこう

 身体を焼かれ、目に映ることなく、

 指先に触れたように、感じるように、考えるものは、

 ここにいない娘。

 それだけが手掛かり。どうやっても手が届いたりはしない。

 燃え続ける。

 歴史に刻まれることのない過去。

 他の誰の頭のなかにも無い時間。

 灰にしない。燃やし続ける。

 違う。燃えている。


 「海やで、海」

 
 売買が成立して流通する情報となった言葉が、触れるものを灰にする。

 灰とならず、堅牢な楼閣とした歴史は、いつ、どんなときにも存在しなかった時間。

 灰となり崩れていく人の形は、

 その性質から無限であるだろう筈の主語と述語の結合の形。

 そんなものでなにが? でも、そんなやり方しか知らない。
 

 背中に手が届かない。呼び掛けに応答が無い。ただ黒く輪郭が無い。

 思い返せば、目指していたものは唯一の手掛かりだった陽の光で

 求めなかったが、身につけていた暴力の作法で

 これらを無数の点として、線として、

 切り立つ面と歪んだ面を重ねて壁を作り、確信として、家として、街とした。

 息を吸って、吐きだすように、

 疑いを差し挟まず、既に飛び交っていた言葉のうちに

 熱く焼けたアスファルトで覆った土地を、つい、飛び上がってしまうほどの熱く焼かれた道を

 裸足では歩くことのできなかった人の道を

 気掛かりを、気付くままに次々と手に入れることで失いながら、いましばらく家事に勤しむ。

 毎日の家事と労働と、

 一日と一日の積み重ねで無く連なり持続する暴力を生き、

 腰を下ろし倒れ込むころには、

 ひんやりと熱を失ったアスファルトは、土に還るだろうか。

 もう幾千と夕日を見たはずだが、沈む太陽を思い出せない。

 見た記憶が無い。

 夜の街に光が溢れているからかもしれない。

 びりびりとひきつけをおこすネオンの明かりの下で

 あらゆる資源を費やして放たれる光の中で、人が痙攣する。

 これが明るさだろうか。明晰な論理だろうか。世界の礎になるんだろうか。

 封を閉じた手紙は、破り捨てる。はじめから届かなかった。

 

 潮のかおりを感じる。


 
 避暑地に訪れたのでも、キャンプに来たのでも、海水浴に来たのでもない。

 もう、いつかだれかと来た海で嗅いだかおりでも、郷愁でもない。

 揺らぐことない強固な城を装う理性でもない。

 後向きにライトを背負い、来た道を照らし、後頭部についた目で、体を返して振り返り、

 逃げていく確証を拾い集めることでもない。 

 注意深く忌避してきたはずの失敗、
 
 メロディに溶けることのない調子外れの音の現れる瞬間に、

 闇に沈めた生涯の向こうに、

 眠る前に。家に帰る前に。

 まだ、なにもかもがどこか遠くに。はるか彼方で。

  

 夏の海を始める。



 脂と汗、それだけではないなにかが目に沁み入って

 こぶしでこする瞼まで、混じり合う。

 夏の海に意味をあてがう間も無く、

 ぎらぎらとつぎつぎに現われる光とかおりと風と音に覆われる。

 閉じたままではいられない瞼、鼻、耳、口に毛穴を通って

 閉じられた扉の向こう、締め切った窓の向こう、のぞき穴のレンズを、

 その意味を台無しにする乱反射ですり抜けて

 焼かれた体が溶け入るように、意識の前面にあらわれる。

 
 
 ようやくたどりついた。これが夏の海。


 
 1 2 3 4 薄目で光を線にして数え

 5 6 . . . と束にすると、おそらく、

 この計算が負うことのない脈動から、まぶたが閉じる。

 
 陽に焼かれた目がじんじんと脈打つ。

 酔うこともアガルこともない潮の粒が

 からだじゅうの穴というアナを押し開き、こじ開けて、とめどなく流れ込んで溢れかえり、溺れる。

 だれにも触れられたことのない目と鼻の裏側、頭の奥の取り返しのつかないどこかまで、辿り着いて、溢れる。

 もう一度。もう一度。もういちど。どうしてももう一度。

 しがみつく記憶は、相続した過去。

 抗いようもなくなだれ込んでくるナニかにむせ返り、身体じゅうの穴からあふれ出て、失われ、消えていく。

 
 聞こえてくるのは、見知らぬ誰かの叫び声。
 
 毎年忘れ、、そういえば、帰宅の車中ですでに去り行き、

 夏がくれば、必ずたどり着くハズのこの海で。

 
 潮風、砂、連なりうねる波。こんなものまで食い散らかすのか。

 ただ蹂躙され、来た道の端に投げ捨てられる。

 刻んだ記憶がよろこびから神秘へ、そして無意味へ。

 この海へと繋がるなぜか覚えているこびりついたルートは、

 辿り着くどこかを目指す、道の駅やトンネルの空洞やいつか来た食堂をつないだ、

 でこぼこの海岸線ではないはず。

 見たものは忘れる。忘れるといって失う。

 次に向かうとき、相続する過去は、体が覚えているものだけでいい。 

 なにも知らず分からないこの海が、ざわめいている。

 俺の前にあらわれる。

 

 砂に足をねじこむ。

 落ち着きをとり戻したいんだろう。ここに立とう。

 何かであるということは、自らを肯定することなんだろう。

 次の一歩を砂にねじり込む。

 消え去ることの無い動揺。言いかえれば、出会い。


 
 砂に足を取られて、ころげ回って、四つん這いになる。

 数えはしないが数えられるはずだと考える無数の砂粒が、無数でもなんでもない砂の粒が、

 無作為に掘り込まれた刺青であるシミの肌に突き刺さる。大の字に寝転がる。

 背中を思い出す。膝の裏側、耳たぶを思い出す。うしろ頭の骨のでっぱりを頭のなかで動画にして

 取り戻して

 だらしない顔をしわくちゃにして笑う。緊張の夏。弛緩の夏。

 普段、なんであんなに夢みるんだろう。

 死をひかえてときめくんだろう。夢の中で夢を重ねて、夢にまぎれて。

 自らここに線を引き直すために夢を見る。

 熱く湿った砂粒のカタマリが、

 表面張力だろう何らかの力で、

 刈り上げた後ろ頭を登っていくほんのわずかな時間

 俺がはぎとる。だから今。

 
 持続するざわめきのうちで、まだ、腹は減ってない。

 いつものアイツらの他に、ここには、だれもいない。

 整えた言葉が必要とされない。

 共に生活するアイツらの側で、生活の主体であることだけでいいはずがない。

 
 ざらざらでばらばらの無数の砂つぶ。砕け散る波の音。
 
 サンダルを蹴りあげて、

 ささくれ立った厚い皮の俺の足で

 ズッズ・ズッズ・ズズ、ズッズ・ズッズ・ズズッ

 思い描いたリズムとまるで違う一歩、一歩で

 砂浜に足をねじりこんで、ぐねりよろけながら、海へ進む。
 


 ざばん。
 
 ざばーん。

 

 ざばん。

 ざばーん。


  
 波でないことばが口を衝いて出る。

 見返りを求めない言葉のだらしなさ、くだらなさ。

 むせかえって笑い転げる潮のかおり。

 無いものは、降りも、湧きもしない理念の言葉。

 ざばーと寄せて、んーと帰る波、ザバン。

 助けを求められても必要なものは差し出せないが

 腹が減るまでは、海が、もう、すぐそこにある。

 こどもたちは、きゃあきゃあ走って、飛び込んでいく。

 
 
 ずん

 と重い、濡れた砂は、駆ける足のかたちに穿たれ、吹き飛ばされ、

 波に洗われ、平らに流れて、浜に消えていく。

 アイス・コーヒーのグラスの底で、

 揺らめかず、溶けず、積み重なり沈んでいる砂糖を思いうかべる。

 思いがけず射し込む陽に

 まぶしく煌めいて発見される、

 隠され失われ忘れられた、誰かの財産

 宝石。指輪。なんなら王冠。

 それらが砂に同化して

 もといたところにかえった、と連想する。

 波は、

 そんなものをすべて

 平らに固め

 引き返し、打ち寄せて

 浸み入って、消えていく。

 平らな砂浜の表面は、目に、鏡となってその奥を隠し、

 陽の光を曲げ、乱して、きらめく。

 目を瞬きながら、

 我がブラマヨ小杉ボデーは、

 波間の濡れ砂に、巨人の足跡を穿つ。

 穿つ… めり込む… 

 認識が創られる。

 …ああ、沈む。

 





 
 道の半ば

 だとりつける、ギリギリのところまで

 薄っぺらく拡がって伸びて迫る波に触れ

 ひゃ

 と出る喉笛。

 すっ

 と同化する、海と砂。そして身体。

 錯視を知覚にする。

 海だけでなく、砂だけでなく。そう頭の中でつぶやく。

 家に帰った

 そう頭の中でつぶやく。

 








 遠く水平線のまるみが確認されて、

 ふと振り返り

 娘の足のつくところ

 座って、両手をついて、砂と海を握りしめる。



 すくいあげる、砂と海。

 ゆびのあいだ

 手のひらの土手を越えて、流れおちていく。

 娘はよろこんで

 海と砂をすくう。

 俺のとは

 人の手だという他に似ているところを見つけられない

 ちいさな小さな手で

 海と砂をすくう。

 ちいさなゆびのあいだ

 ちいさなてのひらのすべてから

 あふれるように

 砂と海が流れおちていく。

 

 すくうたび

 ひとつひとつ別の砂

 流れ落ちた海とはおなじでない海。

 これまで目的とせず、必要でもなかった。

 砂と海があるからかもしれない。

 ちいさな手のひらがあるからかもしれない。

 間違いなく

 直面する現実となる予測された未来が問題にならない。
 
 All the way が問題にならない。

 当面生きるために必要だったが、

 生きて死ぬためには必要でない。

 

 

 

 見渡す限り、もりあがる海。

 のみ込まれて碧く重く抗いようが無い。

 
 数字になる以前の

 わけのわからない力であるでかさ。


 手のひらの海と砂をのぞきこむ。

 

 石の欠片。貝殻。何かの粒。死体。

 海は、手のひらの上では澄んで

 沈まない、ちいさな何かが蠢いている。

 手のひらが揺れ、手のひらの海もゆれる。

 ちいさな何かも

 てのひらのうえで海とゆれる。

 海がゆれ、なにかもゆれる。

 
 海の中にいる。



 
 

 俺の背中で弾ける海。

 しぶきの味。

 目に入る痛み。

 かおり。

 なつかしさ。
 
 
 みたことのある顔。

 
 懐かしい人がいるから過去がある。

 そんな歌を思い出して、懐かしいのは人だけでないなと思う。

 

 

 黙って考えていると、波対策がおろそかで、

 ざばんと一つ波

 手のひらの砂と海は、うみに還り、

 思いがけず飲み込んで、うまくはない波を味わう。


 
 おでこや頬、鼻やまぶたの上で

 陽にすぐ乾いて、べたべたべたとべたつく海は、

 ここにいれば、すぐにまた

 波に洗われ

 海になり

 陽にさらされて、“べたつく”俺になる。


 
 ただ生き続けるのでなく

 生きて死ぬ、うごめき。

 生きて死に、漂い、沈む、死体。

 ゆらされる。

 固められる。

 膨大な数の死体とうごめきを、

 足の裏、尻の裏が踏みしめる。





 一体になれる死体。

 砂。

 一体になれる海。

 ゆれる。

 
 知ることができなかった数限りない仲間。しらない顔ばかり。





 伝えられない。

 つたないことばのために、つたえられない。

 そう思い知らされることが多い。おなじ体験は出来ない。

 なぜ、伝えると考えるのか。



 一体になる。何かが伝わる。

 そう信じられることもある。

 それもそうだ。

 同じく

 地球から産まれ出た以上、地球から出来た身体を持つ以上

 ことばでは伝えられない、

 意識で伝えられない、

 伝わる何かがあってもおかしくない。

 

 それでも、なぜ「伝える」だったのか。

 「創る」でいいじゃないか。「産み出す」でいい。

 伝わりはしない。一緒に創ればいい。


 
 たしにならない論理をひきづり

 論理を必要としない社会の力から遠く離れて
 
 そう信じようとしていたら、また、波にのまれた。





 波の中、

 小さくても、口を閉じて僕を見る娘。

 ほんのひととき

 ふたりは、波の向こう、奥のほう、濃い色のもっと向こうに

 なつかしく、出会ったことなく恐ろしい

 うごめくなにかを感じとる。



 娘を救いあげる。


 見つめあう。


 ふたりとも、一緒に遊ぶ相手を見たい。



 のどが裏返り肌となって感じる海の味。

 いがらっぽく貼り付く潮と砂のつぶつぶに

 むせかえりながら

 ふたりで笑う。

 娘はほんとよく笑う。

 まだ、ろくに話せない娘だけれど

 もういちどっ

 とせがんでいるのだとわかる。

 なみのまれごっこをして遊ぶ。


 
 なにもかも

 のみこんで重く碧くなれる海。

 人が暮らす土地の流される砂、固まる土。

 

 その境界の砂浜で、ふたり遊んでる。

 生きるだけでなく、死ぬだけでなく。





  
 次から次にやってくる

 大きな波をすかしてみる海のずっと奥のほう

 濃淡がゆれる色合いに

 星の数の死体と

 うごめく命を想像する。

 




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ステキな詩文的な文章記事に感動いたします。

でも長すぎます。,これをちじめて表現すれば、
もっと多くの人を引き込むと思います。

人間は、ご存知のように、飽きっぽい存在です。。
歓喜も不安も緊張も感動も、長く続きません。

毎日は、平凡な事実の積み重ねです。それに慣らされています。
ですから、すぐに精神の高揚はさめます。

この感動的な詩文が、もっと短ければと思いました。
勝手なことばかり申し上げて、ごめんなさいね、、

2010/10/4(月) 午後 0:10 [ サチコ ]

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いえいえ、気付かされることがあって喜んでます。
コメント、ありがとうございます。

読み返せば
笑い声や叫びや呻きや怒声が出てきた順に並んでいて、
永らく日本語を使っているので全く無いとは言わないまでも
構成というものがほとんど無い。その意識がない。

コメント読後は、
ことばは構成そのものやないか
もとをたどれば知覚もそやないか
意味は神様が面倒みてくれますやなんて
なに腑抜けたことゆうてはりますの
と嫁はんにどやされた(鼓舞された)気分となりました。

2010/10/5(火) 午後 7:51 [ Disco-Choke ]


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