やすゆきの朗読・イーハトブの風(雨ニモマケズ・・宮澤賢治の童話)

宮澤賢治作品を朗読しています。朗読や体験を通して感じた事を「イーハトーブの風」に綴ってみます。

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3月12日
小学校3年生に朗読することになった。
毎年、この小学校からは、朗読依頼があり、
親しみを感じている学校だ。
 
地域の名人芸を見たり聞いたりする授業の一環だが、
彼ら子どもからすれば、生身の朗読を聴く事ができるチャンスだから、
大切な企画をこの学校は、実践しているとも言える。
 
今回は、「注文の多い料理店」を朗読することにした。
いろんな学校で賢治作品を朗読してきたが、
今年は、あまり背伸びをしないで、年齢にあった作品にしようと思った。
 
「注文の多い料理店」は、大正時代に作られた作品だから、
登場人物が会話するお金の話は、少々現代の子には理解しにくい。
 
それで、いつもの事だが、朗読の前に作品解説を入れることにしている。
 
「10円でも買って帰ればいい。」
「さよう、ぼくは2800円の損害だ。」
 
現代の子らには、ちっぽけなお金だ。
大正時代のお金の価値は想像し難い。
 
当時の1000円は、銀座の一等地の1坪当たりの値段と同じだそうだから、
 
今で言えば、いくら位なのだろうか。
とてつもない金額だということは大人なら想像できる。
 
なにしろ相手は、あまり地価に興味のない小学生だから、
事前の作品解説では、どこから切り込んでいけばよいのだろうか。
 
まあ、あまり深く考え込んでも、本番ではうまくいかないことを知っているから、
子どもと面してから、話してみようと思う。
 
久し振りに練習で読んでみたが、以前の読み方と変わっている事に気付いた。
二人の紳士の会話を顔を見合わせながら読むと、以前よりゆっくりになるのだ。
また、まぬけな成金出会ってこようと思う。
 
しかし、この話、子供達にとっては、不思議な話だ。
山の中にレストランは、昔はなかったのだろうけど、
今は、山の中の奥にも食堂やこだわりのレストランがある。
 
そういう意味では不思議ではなくなってきているのかもしれない。
 
野良猫もめっきり少なくなった。ネコが化けて出てくるという話もとんと無くなった。
大正時代の童話「注文の多い料理店」は、怖い話であったに違いない。
 
しかし、今では山の中でも街路の電球がついているから怖くない。
こんな現代に生きている子どもらに、この話を朗読するのは至難の業だ。
 
子供達は、話をどれだけ受け入れてくれるか
楽しみでもある。
 
朗読をさせてくれる学校の先生達に感謝しつつ、
訪問したいと思う。
12日はよろしく。

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本番はいかがでしたか?実際今回朗読してみての感想など、後日談をぜひ聞かせてください。

2012/3/14(水) 午後 9:57 [ どんぽのばぶ ]

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ばぶさん今晩は、朗読の後日談というものは、終わって色あせていますからあまり面白くないものです。人間誰もが、自分の朗読したことを否定はしたくないものですから、ついつい自分で自分を褒めてしまうことになります。朗読が終わったらそれでおしまいと思っているんです。
でも、朗読して、そこで発見したりしたことなどがあれば、話したくなりますね。今回は、子供達の集中力に驚かされました。感想を書いてくれると云ってましたから、生の感想が聞けるかもしれません。その方が一番効いてきますね。ボデーブローのようにね。

2012/3/16(金) 午後 10:30 [ イーハトブの風 ]


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