脳科学関連

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個性の1つの根拠

2、 神経幹細胞と成長点細胞(HP『脳と桜』による)
桜が老木になっても、芽吹き、開花し、新緑となって生命活動を続けているのは、「成長点細胞」が少なくなるもののなお生成(新生、成長)しているからだ。生物の共通する仕組みとして、誕生から死まで常に自己非自己とを認識し、休むことなく、命ある限り「生き続ける」未分化な成長点を持っている。
 脳の成長点である「神経幹細胞」は非対称的分裂によって、新たな神経幹細胞と神経細胞(ニューロン)という2つの異なる娘細胞になる。それによって膨大な数の「神経幹細胞」から分化し続けている脳は、器官(ニューロン・ネットワーク組織)としての重要な役割を果たしている。とりわけ、不断の「神経細胞から神経細胞への分化」は、「与えられた環境と脳内の記憶からの情報」とを基に、確実に自分の個性を獲得し続けている。つまり感じ続けている。
《(私見)。各人は与えられた環境(生存のための環境、家庭環境、情報環境その他一切の環境)と生きられた経験>(グリア細胞に蓄積された痕跡としての記憶)とを基に、生のその都度その都度を感じ続け、自分の個性を獲得し続けている。私たちが個性を持つ1つの根拠は、誕生時におけるニューロン・ネットワークが各人で異なり、また不断に更新され(編み変えられる)新ニューロン・ネットワーク・が、誰1人として同じものはないことによる。》
 その神経細胞が役目を終えると、記憶としてグリア細胞が残る。その間に次の「神経幹細胞群」は分化し、いつも新たにニューロン・ネットワーク組織は更新され、脳は桜と同じように生成(発生・成長)し続けている。
②またここ数年間で、成人の脳の中に、神経系に属する各種の細胞に分化を遂げていない未分化で多様性(その時点でどのような細胞になるのか決まっていない)をもつ「神経幹細胞」が見つかった。
 これらによって、「高等動物の成人の脳ではニューロンの新生は起きない」という従来の定説が覆された。成人の脳でもニューロンが新生することから、ニューロン・ネットワーク組織も常に変化しており、またいつも新しい情報が記憶として積み重ねられて心を生み出している。(私見)
幼少年期なり青年期なりに、あることについて、どう考えても、今の自分にはそれ以上は掘り下げて考えられない、「ああこういうことか」という納得にはとてもいきつかない。こうして思考が中断されて記憶の奥にしまい込まれた未解決の問題を、私たちは数多く抱えているものである。
 私たちは、生きる中において、年月を経て、様々なこと体験し、感動し(憤怒・憎悪を含める)、見聞を広め、知識を習得していく。この「生きられた経験」を通して、未解決であった問題を別の視点・視圏から考えることが可能になって、「ああそういうことなのか」と納得することがある。
 このことは、ニューロンの日常的な新生によるニューロン・ネットワーク組織の不断の変化(編み変え)に関係しているのかも知れない。また、人間の全ての細胞には遺伝子(ゲノム)があるが、その中に空白の部分が相当あるそうで、これとも関係があるのかも知れない。

『脳と桜』を検索

seidoさんからのお勧めで、『脳と桜』を検索しました。「南大谷クリニック研究紀要2012」掲載の、最近書かれた18ページの論文です。後半の、「4.能と桜の生長」を紹介しながら考えていきます。
1 神経幹細胞の存在による新理論
私たちの脳内は、1000億個以上もある電気的に興奮するニューロン(神経細胞)と、ニューロンの活動・維持を助ける働きをするその10倍以上もの数の興奮性のグリア細胞とで網の目をなしている。ニューロンに発生する電気的信号がニューロンから出ている軸策や神経突起を通り、シナプスの化学物質を介して隣のニューロンへ伝えられる信号伝達網が、「脳の細胞組織の基本的な構造」(ニューロン・ネットワーク組織)になっていると考えられている。
 1997年、成人の脳でも、少なくとも記憶と学習に重要な働きをしている側頭葉の内側にある「海馬」では、ニューロンが日常的に新生していることが発見された。
最近の研究で、大人の脳の中にも、新生ニューロンを生み出す能力をもつ細胞「神経幹細胞」が存在することが分かってきた。
一、1つは、記憶などの働きをする「海馬」の中の「歯状回」という場所で、新しいニューロンが生まれている。マウスを良好な環境で、例えば、輪回しなど玩具がたくさん置かれた広いゲージで飼育したり、場所を記憶させる学習トレーニングをさせたりすることで、新生ニューロンが増加し、逆に劣悪な環境で飼育しストレス過剰にしたり、脳への血流十分でない状態では、新生ニューロンの数が減少する。これは、私たちの体験に則して考えてみても頷ける。認知症の改善にも活用されているようだ。
二、1つは、「側脳室周囲領域」(大脳皮質内側の一部分)で、マウスでは海馬歯状回より10倍以上も多いニューロンが毎日、生まれていて、脳の中を前方へ向かい臭球へと辿り着く。そこでGABA(ギャバ、γ‐アミノ酸)を神経伝達物質として持つ抑制性ニューロンとなって、神経回路に組み込まれ、鼻から伝達されてきた匂い入力の情報処理に働く。
 ここでも、色々な匂い物質(数十万種類の化学物質がある)で刺激した場合には、新生ニューロン数が増加し、匂い入力を遮断した場合には新生ニューロン数が減少する。
神経回路の再編が盛んに起こる「大切な時期」(乳時期や幼少時期)を臨界期と呼ぶ。臨界期を過ぎても、使わない神経回路や弱くなり、使っている神経回路は強化されるため、時期を過ぎると全く変化しないというイメージの強い「臨界期」ではなく、「感受性期」を使うべきという考えもある。
一、臨界期は視覚の分野で最初に見つかった。
a子猫の片眼への光入力を2週間に遮断して育てる。大人になったその猫の大脳視覚野のニューロンの反応を調べると、遮断した眼からの入力に対しては、反応が著しく弱く、開いていた眼からの入力に対しては、反応が強かった。
b遮断時期を遅くして、もう少し成長してから片目をふさいだ場合には、このような左右の眼からの入力に対する反応の差は現れなかった。
 光を感じることで、脳の視覚を司る神経回路の再編が盛んに起こる時期があることが分かった。
二、子猫の時期に片目を光から遮断された猫は、大切な臨界期(感受性期)に光入力に偏(かたよ)りがあったため、通常では見られない神経回路の再編が起こり、左右で反応の違う回路(大脳皮質の視覚野における神経細胞群の回路)が出来上がってしまった。
 一方、bの猫は、既に大事な時期を終えていた後だったので、大きな影響が出なかった。
三、同様の感受性期(臨界期)が、聴覚や体性感覚(触覚)などにも存在することが分かってきた。最近では、ネズミ実験で、大脳皮質のシナプス結合の様子を生きたまま、リアルタイムで観察する技術によって、臨界期における神経回路網の再編の様子を見れるようになって来たので、シナプスの形態変化と、ニューロンの機能の変化を関連づけて解析し、更に、神経回路網の再編メカニズムの理解が進んでいくと予想される。

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