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私の実家の裏山(雑木林)に通じる、一人がやっと通れる
、家族が利用する以外、村人も滅多に利用しない細い山道が
ありました。 その山道の両側に、決まって春になると花を
つける野草があり、父親は「じじばば」だよと言っていました。
妙な名前だなと思っていましたが、それ以上何の関心も持ちませんで
した。 ある日、関東からの来客が偶然、「じじばば」の群生
を目にし、「これは凄い、関東に持って行ったら、高く売れますよっ!」
と父親に話していたのを記憶しています。 数年後、一夜の内に、
一株も残らず、根こそぎ乱獲されました。 既に、他界した父親は
それが「春蘭」で、あり、蘭の愛好家の間では人気の野草であること
を知っていたに違いありません。 ただ、在るが儘に、そっと其の儘に
しておきたかったのだろうと・・・
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