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私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。 東京は猛暑。出歩けば直射日光で髪の毛が痛み、頭ハゲるんじゃないか(まだタップリあるが少し密度が・・・)と家に閉じこもっている。夏休みである。 少し前から夏風邪ひいていて、処方された漢方薬を飲みんであと少しというのになかなか完治しない。一日中冷房の利いた(利き過ぎた)部屋に居たのではねえ。分かっちゃいるけどやめられない。 読み残した本を開き、冷えた「伊右衛門」をすすり、「嵯峨乃焼き煎餅」をパクつき、ネットを見たりと日を送っている。 欠かせないのが音楽だ。 いま聴いているのは北欧の調べ、グリーグである。 E.グリーグ/叙情小曲集 スビャトスラフ・リヒテル(Piano)[独LIVE CLASSICS] 有名な作品は、ピアノ協奏曲、「ペールギュント」組曲などだが、ピアノ小品を束ねた「叙情小曲集 (Lyric Pieces)」が、北国の夏の草原、フィヨルドの風、澄み切った水を想わせ、容易に忘れられない魅力的な作品群だ。 名演奏は多い。ロマンティックなギレリス盤、スタイリッシュなアンスネス盤、色彩感あふれるプレトニョフ盤・・・・・・私のお奨めはこのリヒテル盤だ。 スビャトスラフ・リヒテルはソ連を代表するピアニスト。鋼鉄のタッチ、ピアノの巨人などと言われた。日本のヤマハ・ピアノをこよなく愛したことでも有名だ。 晩年のリヒテルはこの曲ばかりコンサートで弾いていたという。 本ディスクは、1993年7月7日のライブ。 テクニックはやや衰えたが、絶妙のタッチで柔らかく北欧の旋律が奏でられている。 ピアニシモが鳥の囀りのようだ。 私は手にした本をおき、眼を閉じて、しばし夢の草原に遊ぶ。 一陣の涼風、花々の香り、鳥や虫の声・・・・・・ほんの束の間、75分16秒の楽園。 不知 周之夢為胡蝶與 胡蝶之夢為周與 今日も精進の日々である。
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