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私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。 1月22日に行った勉強会のプレゼンテーターをつとめていただいた「銀座ミツバチプロジェクト」世話人の田中淳夫さんのところに御礼にうかがった。 新橋駅前で小川軒の「レーズン・ウィッチ」を買って、3丁目の紙パルプ会館へ。 「先日はどうもありがとうございました!」 「ちょっと熱っぽくて二次会にうかがえず、失礼しました」 銀座の街とミツバチとのエピローグや勉強会の面々のこと、老舗キャバレーの「白いばら」ツアーのこと(笑)、はたまた、田中さんの知人の方が慈覚大師円仁の旅を辿った本を出版したことなどまで話が広がった。 ほんとうに話題が豊富な方だ。 そんな田中さんが1冊の小冊子を差し出してきた。 「これは、先日知り合った方が置いていかれたものです。これから大きな存在になりますよ」 ・・・クマって、ミツバチの天敵だよねえ。 帰宅して早速読んでみた。 森山まり子さんという方の講演録である。 中学校の理科の教師をされていた森山さん。ある日の授業で、女子生徒が一枚の新聞紙に作文を添えて提出してきたという。 新聞記事の見出し。 「オラ、こんな山嫌だ/雑木消え腹ぺこ、眠れぬ/真冬なのに里へ・・・射殺/ツキノワグマ環境破壊に悲鳴」 衝撃をうけた森山さんと数人の生徒たちが、ツキノワグマのこと日本の森のことについて勉強し、保護を訴え、役所に冷遇され、知事に面会し、天皇陛下に手紙を書き・・・・という一連の活動について述べている。 最近報道でよくツキノワグマのことがとりあげられる。 人里に出てきては射殺されている。 有害危険な生物ということで、9割が殺処分を受けているという。 なんということか! クマは好き好んで危険な人間のエリアに出てくるのではない。山にエサがないのだ。 山を荒らしたのは人間だ。 林野庁の愚策により、広葉樹・照葉樹が大規模に伐られて、スギとヒノキが植林された。 どんぐりの森は次々と消えていった。 ところが、建築につかわれるのは輸入材であって、植林されたスギは商業価値なし。 伐採するのもコストがかかるのでほったらかし。山は荒れる一方だ。 隣り合う農業も衰退、また、スギなどの針葉樹では栄養分が地面に川に流れず、漁業も河口部のカキの養殖もふるわない。 おまけに、スギ花粉が現代人を苦しめている。 戦後60年も営々と税金で愚行を続けてきているわけだ。 森山さんたちは日本熊森協会を立ち上げた。 そのパンフレットが『クマともりとひと』である。 山村はもうお年寄りしか残っていない。 森を復元しようとしても労働力不足。そこで、啓発活動をしていき、都会の人たちに資金・労働力を提供してもらおうというのである。 盲導犬・介助犬・セラピーホース等々、動物ものにきわめて弱い私は、涙を流して冊子を読みきるとすぐに入会の手続きをとったのであった。 年会費\6,000なり。 裏表紙の小熊の写真はずるいなあ(苦笑)。 思えば、父親がもらってきたポメラニアンの子犬に“パトラッシュ”と名付けようとして顰蹙を買い、アニメの「あらいぐま ラスカル」を見て、ペットショップにいたアライグマをあやうく衝動買いしそうになったこともある(飼わなくてよかった)。 行政にだって、心ある人はいる。 森と都市との共生をはかったり、役人やめてカリマンタンの森の保護に走った人もいる。 マスメディアも、ツキノワグマの絶滅の危険を訴え始め、森の喪失に警鐘を鳴らしている。 殺しまくっている山形県・長野県なども少しは控えてくれるかも(恥を知っているならね)。 森はとても大切。そこに生きる動物もすっごい大切。 今日も精進の日々である。
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