|
私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。 懇意にさせていただいている銀座の紙パルプ会館(銀座フェニックスプラザ)常務の田中淳夫さんの本をご紹介する。 「銀座ミツバチプロジェクト」の代表世話人といった方がよく知られているだろうか。 そう、銀座のど真ん中のビルの屋上でミツバチを飼ってしまった人である。 色々と情報を集めると、なにか面白そうだと。 でも、ビルのテナントの人たち、通行人たちをミツバチが刺さないか・・・ ミツバチはイレギュラーに興奮させない限りめったに刺さない。 だいたい刺すと針が腹からちぎれて死んじゃうし。 ええい!やってみよう! 銀座人の新奇性を尊ぶ豪胆さの発動である。 当初から望外の蜂蜜が採れ、銀座の店舗の協力、マスメディアが好意的に報道、折からの環境への意識向上の機運と、大いなるプラスの連鎖で大成功を収めた。 いまや「銀座ミツバチ」(銀パチ)は満天下に名を挙げた。 こんなことが本書の前半部分に書いてある。 「ほほーう、面白いねぇ」では一過性のニュースに過ぎない。 ここからが本当の価値がある。 著者である田中さんは、たくさんのことに気づいたと言う。 その1:東京都心の環境は緑多く花々が豊富、思っていたほど悪くはない。 なにしろミツバチは環境のメルクマールといわれ、農薬や大気汚染の中では生存できないのだ。 その2:生産・創造を忘れてはいけない。 銀座は日本一の消費街。高額ショップや外食店が軒を連ねている。 そこに「ここ銀座に産する蜂蜜で造った限定商品です」というのが消費者にめちゃくちゃウケた。 その3:環境保全・自然の力を身近に感じた。 空も水も植物・動物、そして人の営み、すべてがつながっているーー銀座ミツバチを通じてこうした思いを強めたようだ。 その4:可能性は無限にある! 銀座にならって、ミツバチを使って街の再活性化にチャレンジするところが出てきた(品川・中延商店街)。 無農薬の稲作を進めるメダカのがっこう(佐渡のトキ・プロジェクトを支援)、クマが暮らせるような豊かな恵みの森づくりに邁進する日本熊森協会などと連携。 都心のビルの緑化、屋上の菜園化、ミニ農業ーー行政と企業の協力獲得。 在来種のニホンミツバチの飼育。 いま、世界的にミツバチ不足で農業に多大な被害が出ているという。 原因は種々考えられているが、まだ特定できていない。 もっとミツバチや環境について調べなければならない。 さあ大変! 田中さんたちにまた脚光が集まりそうだ。 本書を読んで、こんな諸々の気づきに出会えれば、¥1,400は安いと思うな。 今日も精進の日々である。 |
Books
[ リスト ]






