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私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。 久しぶりの音楽ディスク紹介である。 後期ロマン派最後の巨匠、マーラーのFinal交響曲だ。 オーストリア帝国が黄昏の輝きを見せ、ロマン派音楽は膨らみ切って崩壊寸前の淵にあった。 “滅びの美”である。 同じ「第9」でも、恒例のベートーヴェンの歓喜の歌とは好対照をなしている。 名ディスクの誉れ高い演奏。 ジュリーニのしっとり、息の長い旋律線を際立たせる指揮ぶりは流石だ。 諸々の要素が詰め込まれていて、カオスを思わせる内容だが、終楽章(第4楽章アダージョ)が圧巻。 主題が波の如く繰り返し変奏され、そして最後に「死に絶えるように(ersterbend)」に終息する。 そう、これはまさに死だね。 2009年、大きなきしみの音をあげた日本。 この1年の終わりにこの曲ほど合うものを探すのは難しかろう。 今日も精進の日々である。
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