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私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。 暖冬傾向とは言いつつ、今年は寒さが前倒しだそうな。 秋が深まったかと思ったら、一気に冬到来という感があった。 寒くなると聴く措く能わざる(can't help 〜ingですね⇒聴きたくてどうしょうもなくなる)ディスクがある。 あかずの踏み切り/はじまり/帰れない二人/チエちゃん/氷の世界/白い一日/心もよう/待ちぼうけ/桜三月散歩道/Fun/小春おばさん/おやすみ 今聴いてもまったく色あせない名曲揃いだ。 1973年から74年にかけての陽水はすごかった。 後年にもヒット曲を連発しているが、この最初のブレーク時は世の中にかなりのインパクトを与えたと思う。 私もこずかいの大半をはたいて、『氷の世界』『もどり道』『二色の独楽』と買い求めたものだ。 音楽も秀逸だが、歌詞も超絶だ。 世の中に「リンゴ売り」という職業があるのかと探しまわり、「傘がない」と人生深刻になると恐れ、「白い紙飛行機」を飛ばしてみたり、「夢の中」に行ってみたいと思ったりした。 井上陽水は、当時中学生の渡辺少年の深層心理に多大な影響を及ぼしたことは間違いない。 このディスク、『氷の世界』はいまもイマジネーションの泉である。 この冬、凛とした空気の中で、方々も再び透明で伸びやかな陽水の歌声に耳を傾けてはいかがか。 きっと良い発想が浮かぶこと請け合いだ。 「最近、所長は昔を振り返ることばっかりですね」 突っ込みはアシスタントの片桐くんだ。 「昭和は偉大なり、だよ」 「未来が暗いからなんじゃないですかあ」 ええい、余計なお世話じゃ。 「それにしても、1973年なんて私生れてないですよお。すっごい大昔みたい」 「ふふん、未熟者め」 「所長、声に出てますよっ」 あっ・・・ 今日も精進の日々である。
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