日日是精進〜わたなべ企画事務所物語

舞台設定はフィクションです。関係のないコメント・トラックバックは即削除します。

Music

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全8ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8]

[ 前のページ | 次のページ ]

私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。

近年の日本の夏がおかしい。というか、地球規模で気候が目に見えて異常である。
北極の氷が最小となり、白クマが餓死している。
クマゼミナガサキアゲハが生息域を北上しつつある。
越冬できるような平均気温になったということ。
そのうち資材に紛れ込んだハブや飼育され逃げ出したコブラなんかが、東京で凍え死なないようになったりして……
ううむ、深刻だ。

この夏、35℃が連日続く。
ぐったりして音楽を聴く時間が増えることになる。
心頭滅却すれば火もまた涼し、と。
口うるさいアシスタントの片桐くんも無言である。
気分転換にクラシック以外のディスクをとりあげる。


イメージ 1高校〜大学の頃、毎日聴いていたディスクだ。
独特の音づくり、甘い声、遊び心、アー・グレイのアイスティーを思わせる上質のテイスト。
いま聴いても新しい。
「君は天然色」、「カナリア諸島にて」、「雨のウエンズデイ」、「恋するカレン」・・・・・・ああ、青春時代のシーンが次々と蘇ってくる。
「所長、コレいいですね♪」
「あれっ、知らなかったの?」
「聴いたことある曲なんですが、まとめては・・・」
「へえ〜そうなんだ」
誇らしくも、隔世の感ありで、ちょっと寂しかったりする。
じゃあと、調子に乗ってもう1枚だ。

 山下達郎 / FOR YOU [Bmgジャパン]

イメージ 2これも我が青春のBGMだ。
「SPARKLE」、「LOVELAND, ISLAND」・・・・
タンタ・タ・タ・タン Oh, Loveland 目くるめく夏の午後〜
「所長、歌わないでくださいよー。音聴こえないですよお。いい曲なのにぃ」
「・・・・・・」
まあいい。彼女もノリノリで耳を傾けている。一日一善だ(?)。
ラストの「YOUR EYES」
いちばん好きな曲だ。
いつも目をつむり、静かにメロディーを追う。
雑多な日常が昇華されていくような・・・
「ああ〜、心が洗われましたあ」
うむ。
さあ、頑張っていきまっしょい!

今日も精進の日々である。
私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。

東京は猛暑。出歩けば直射日光で髪の毛が痛み、頭ハゲるんじゃないか(まだタップリあるが少し密度が・・・)と家に閉じこもっている。夏休みである。
少し前から夏風邪ひいていて、処方された漢方薬を飲みんであと少しというのになかなか完治しない。一日中冷房の利いた(利き過ぎた)部屋に居たのではねえ。分かっちゃいるけどやめられない。
読み残した本を開き、冷えた「伊右衛門」をすすり、「嵯峨乃焼き煎餅」をパクつき、ネットを見たりと日を送っている。
欠かせないのが音楽だ。
いま聴いているのは北欧の調べ、グリーグである。


イメージ 1エドヴァルド・グリーグは、ノルウェイの作曲家。国民的英雄だ。
有名な作品は、ピアノ協奏曲「ペールギュント」組曲などだが、ピアノ小品を束ねた「叙情小曲集 (Lyric Pieces)」が、北国の夏の草原、フィヨルドの風、澄み切った水を想わせ、容易に忘れられない魅力的な作品群だ。
名演奏は多い。ロマンティックなギレリス盤スタイリッシュなアンスネス盤色彩感あふれるプレトニョフ盤・・・・・・私のお奨めはこのリヒテル盤だ。
スビャトスラフ・リヒテルはソ連を代表するピアニスト。鋼鉄のタッチ、ピアノの巨人などと言われた。日本のヤマハ・ピアノをこよなく愛したことでも有名だ。

晩年のリヒテルはこの曲ばかりコンサートで弾いていたという。
本ディスクは、1993年7月7日のライブ。
テクニックはやや衰えたが、絶妙のタッチで柔らかく北欧の旋律が奏でられている。
ピアニシモが鳥の囀りのようだ。
私は手にした本をおき、眼を閉じて、しばし夢の草原に遊ぶ。
一陣の涼風、花々の香り、鳥や虫の声・・・・・・ほんの束の間、75分16秒の楽園。

 不知 周之夢為胡蝶與 胡蝶之夢為周與

今日も精進の日々である。

開く トラックバック(1)

私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。

前回に引き続きチェロの曲をあげる。
ベンジャミン・ブリテン作曲の無伴奏チェロ組曲だ。
J.S.バッハから200年ほど下った時代の作品。
無調を通りすぎた前衛というか現代的要素から成り立っているのは当然。
いくつかのディスクを購入したが、耳に痛く、すぐお蔵入りになった。
芸術性云々など独りよがり無用、心地よくない音楽は不要である。
でも、チェロという楽器が好きで、どうしても執着が捨てきれない。
(演奏者がよくないんだ。きっといいディスクにめぐり会うはず)
そんな中で出会ったのが本ディスク。


イメージ 1チェリストのデ・サラム(Rohan De Saram)は、難解複雑な現代音楽の作品を超絶した技術でバリバリ、スカーッと弾きまくるアルデッティ弦楽四重奏団の(元)メンバー。
本ディスクでも、「これでいいんだろ?」といわば無機的にサクッと弾き切っている。
で、演奏は無味乾燥かというと、さにあらず。
作品の全貌が雲をはらって顕われてくるように爽快で、それでいて叙情までたちのぼってくるから不思議だ。
夜中によく聴くが、静謐と星のまたたきとを想わせ、ジーンとくる。
思索の1枚。強くお奨めしたいディスクだ。
私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。

作業をする時のBGMに、精神統一に、夜眠る前の祈りの刻に、よく音楽を聴く。
グレゴリオ聖歌デュファイ等のポリフォニー音楽もあるが、定番はJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲である。
1挺のチェロだけの世界なのだが、全曲にわたりかなり高い技巧が駆使されていて、まさに一つの「宇宙」を感じさせる。
演奏者の個性のちがい、描かれる風景のちがいが際立ち、その点からも大変面白い。
ずーっと聴いているとなにか祈りに似た心境になるから不思議だ。
「聖典」と言われるだけはある。

チェリストが一度はチャレンジしたいという曲なだけに、ディスクはおびただしい。
その中でも、もっともオーセンティックで気高いピエール・フルニエ盤、バロック・チェロを使った“語りかけるような”アンナー・ビルスマ盤(旧盤)などは必聴のディスク。
また、1オクターブ移調したヴィオラ版の今井信子盤の豊かさ、古楽器ヴィオラ・ダ・ガンバで演奏したパオロ・パンドロフォ盤の琵琶の如き弾き語りも忘れがたい。愛聴するギターに編曲した山下和仁盤は残念ながら現在廃盤のようだ。

イメージ 1しかし、数ある魅力的なディスクをさしおき、よく聴くのはヴィート・パテルノステル(Vito Paternoster)盤だ。
独奏者は著名ではない。テクニックがすごいわけでもないし、演奏も別に華があるわけではない。ふうむ、なんでなのか。
彼の息づかいや緩急強弱が妙にしっくりくるんだな。
チェロの4本の弦が響き合い、ファンタジーの翼が広がっていく。
素晴らしい一枚だ。
とはいうものの、本ディスクは「入手困難」となっているなあ。
マイナーレーベルの制作で、インターネットで評判になった。
このまま幻になってしまうのか。

「幻だなんて言って、ヤフオクで高く売るつもりなんじゃないでしょうね」
毎度ウルサイのはアシスタントの片桐くんだ。
「そ、そんなことするわけないじゃないか」
「とにかく、この大量のCDなんとかしたらどうなんですか。崩れ落ちてきそうですよ。いったい何枚あるんですか?」
「う〜ん、自宅の分含めると2,000枚超かと……」
「えーっ、信じられない。間違いなくオタクですねー」
……

今日も精進の日々である。
イメージ 2


私は渡辺いっこう。フリープロデューサーである。

家で雑事が重なり、ちょっと重たい気分だ。
こんな時はやはり音楽で一新したいなとすがってしまう。
とりあげたのは、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」である。


この交響曲第6盤「田園」は、ほんとうは、都会人が田舎に行ってウキウキ気分となり、森に入り小川の音に耳を傾け鳥のさえずりを聞き、村人の踊りを楽しんでいたら夕立に遭遇してひぇ〜と、で雨があがって晴れやか〜というもの。
いわゆる標題音楽だ。
でも、私はネガティブなときに晴れやか〜となりたくて、この曲を聞くことが多い。

田園交響曲には古来名演と謳われているものが多い。
理想化されたブルーノ・ワルター指揮コロムビア交響楽団盤。名指揮者ワルター最晩年のものだが、LP時代より再プレスごとに音質について喧しい議論がある。
たしかにCDでも近時のもの程ぼんやりした印象。レコード会社の宣伝は幻惑させるだけでほんとうに困る。ファン主導の論評によると、CD初期の米国盤、マクルーアというプロデューサーの手によるもの、それとこのSACD盤が良いようだ。

LP時代だったら、エーリッヒ・クライバー指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団盤がとても良かった。
HMVで探したらCD化されているが、音はどうだろう。
また、カール・シューリヒト指揮パリ音楽院管弦楽団盤もユニークだ。
第1楽章の第1主題の再現部で、レガートがかけられていて有名。こんなの他に誰もやらない。一時期魅入られたように聴いたものだ。しかし、これも音がなあ。

だいたい1960年以前のLPのMONO時代のディスクは、CD化に際してノイズを消すために高音がいじられたり、倍音をカット、いわば音のトリミングをしていて、何か狭っ苦しい感じになっている。
今でもアナログを求める声が多い主な理由だ。

ともあれ、ジュリーニの田園。
この指揮者は以前はほとんど聴かなかった。
やたらゆっくりで、妙にメロディアス、まるで嫌いなカラヤンみたい。
しかし、最近は彼のディスクを聴くことが増えた。
悠揚迫らぬテンポ、滑らかさがしっくりくるのだ。
この田園もなんと伸びやかな弦のフレージング、管の息づかいだろう。
一聴をお奨めしたい

「所長も歳をとったということですよ」
なんとも小憎らしいのはアシスタントの片桐くんだ。
「田園って、誰が指揮してもちゃんとそれなりに聴こえるという曲なんですよ」
おいおい、それを言っちゃあ・・・

今日も精進の日々である。

全8ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8]

[ 前のページ | 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン
お肉、魚介、お米、おせちまで
おすすめ特産品がランキングで選べる
ふるさと納税サイト『さとふる』
コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事