イコロ動物病院スタッフのこぼれ話

北海道千歳市にある動物病院のスタッフブログ。犬のしつけや猫ボランティア活動などについてお伝えしてます。

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先日、北栃木愛犬救命訓練所の中村先生が当院に来てくださった時にミニチュアシュナウザ―の子(オス10才)の子を見ていただきました。

その子がどんな子か説明しますと…まず当院に来たのは、3年前。外耳・中耳炎の症状で転院。

【コレをすると嫌がる・拒絶反応をみせる!】
*耳を触る
*お尻を触る
*足先を触る
*抱っこする
*飼い主がそばにいる時に近づく
*人から撫でに行く(犬自身から近づいてくる分には撫でさせる)

拒絶犬あるある、ですね。要は何かとイチイチ拒絶反応をしてくる訳です。
そうなると、人が犬のご機嫌を伺いながら接する事になりがちになってくる訳です。

当院で診始めた頃は、咬まれないように口輪を着けながら、耳の処置をしてました。しかもめちゃくちゃ時間かけて。最初なんて1時間位かかってたんじゃないかと思います。(遠い目)

そんな感じで続けていくと、徐々にですが、彼(シュナの子)は耳の処置を受け入れるようになってきたのです。
耳も皮膚の状態も治療を続けてて良くなっていたので、痛痒さがなくなって耳以外の体を触られても我慢できるようになってきたんでしょう。

ここまで出来るようになるにも色々試行錯誤を繰り返していたのですが、彼が乗り越えられない壁を私は感じていました。

それは「シャンプーやトリミングの時に顔周りを触られる」です。顔、特に口周りをブラッシングする際にコームを入れると手に向かって咬んできます。
ただ、それも状況によって嫌がらずに出来る時もあるのです。ハサミを持ってると拒絶反応を見せないという…。

あと、シャンプーをするシンク内では如実に拒絶反応レベルが上がります。

咬もうとする度に叱って落ち着かせて…と時間をかけてシャンプー・トリミングを毎回何とかこなしていたのですが、彼の成長が見られず、私は悩みのるつぼへと陥ってました。お互いが毎回グッタリする感じ。

『もう自分だけじゃ、どうしようもない…そうだ!愛犬救命訓練士の中村先生に一度見てもらえたら…!』と思っていたところ、当院で中村先生の卒業犬のレッスンをする予定が。
中村先生に「大変な子がいます。見てもらえませんか!?」とすぐにお願いしました。
すると中村先生、快く了承。とっても有難かったです!
もちろん、その事は彼の飼い主様にも了承済みで、当日は朝一番で連れて来て頂くことになりました。

さて訓練当日の様子をお伝えしましょう。

まず、訓練は彼が苦手とする緊張度MAXになるシンク内で行われました。この場所に慣らす事が必要との事です。
シンクに入れて落ち着くまで待つという方法。それは1時間で済む事なのか、半日なのか、丸1日、それ以上かかるのかは分かりません。人と犬の根気比べ訓練。

私が彼を抱っこでシンク内に入れた後に
中村先生「シンク内でフセをさせた事がありますか?」
私「ないです。」(心の声:シンク内でフセだと洗いづらいからやらせようと思ったことない…!)

中村先生が彼をフセさせようとすると、当然ですが、体に力を入れて拒絶します。それを中村先生が少しずつフセの形に持っていかせ、フセをさせます。出来たらまた立たせてフセさせてを繰り返しやっていると、自らフセをするようになりました。
フセの状態にして落ち着くまでシンク内で過ごさせる。
今まではシャンプーが終わったらすぐ出していたので、好きじゃないシンクで落ち着く事を犬に求めていなかったですねぇ。

次にシンクの上で顔周りにドライヤーで風を当てる訓練。ドライヤーの風も嫌がるのです。
中村先生から彼の訓練の動画をUPしても良いと許可を頂いておりますので、UPします。


この時、顔周りに触ろうとする度に咬もうとしてくるので…と相談すると
中村先生「じゃ、やってみましょうか」と、とても軽やかなご返答。
中村先生のように、目の前でちゃんとお手本を見せてくれる訓練士は他にいるだろうか。


案の定、彼はいきなりガウガウし始める。顔をニカニカさせてからキレるまでが早いんですよね。
シャンプー・トリミングの度に通例行事と化した拒絶反応です。
普段は咬まれないように気をつけながら、かわしてやっているので時間がかかります。

「肉(体や腕など)を絶対に犬に咬ませてはいけない。肉の感触を犬が得ると、犬は自分の方が優勢だと思う。」
という事を中村先生から教わりました。
咬み犬と接する時は必ず皮手袋などの防具を身に付けて、肉を咬ませる経験を犬にさせない必要があります。

中村先生がガウガウしなくなるまでをやってくださった後に、私も防具を着けてやってみたのです。
腕を犬のあごの下に添えて、口周りにコームを入れてみる。あごの下の毛を手でつまんでやってみる。
嫌がらずにさせてくれました。
おぉ〜大人しく出来た〜✨
確かに咬まれるだろう事を考えると、防具をあらかじめ着けておいた方が気持ちに余裕が出てきます。

犬が(人も)成功体験で終える事が大切ですので、今回はこれでおしまいにしました。
今後は時間を作って病院にこまめに来てもらい、訓練を続けていきます。
飼い主様のご協力も頂けて、有難いです。頑張ります!

今回、中村先生がこの子の訓練を引き受けてくださった時、とてもホッとしました。本当にどうしたらいいかわからん!(;´Д`)と思ってたので。
『咬み犬を飼育している飼い主は中村先生に訓練を受け入れてもらった時はもっとほっとするんだろうな…』
中村先生の凄さと頼りになる強さを感じた訓練でした。

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