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「東証住宅価格指数」って?

 土地の価格については、公示地価、基準地価、路線価など豊富なデータがありますが、実は、住宅については、なかなか適当な価格指標がありませんでした。
 このたび、東京証券取引所が「住宅価格指数」を策定し、今後、試験的に、毎月最終火曜日に発表することになりました。

 これまでも、例えば「不動産経済研究所」では、市場で取引されるマンションや戸建住宅の平均価格などのデータを毎月、毎年集計し発表してきましたが、これらは、その時々に供給・取引される物件の立地、住宅の広さ、設備等スペックなどがまちまちのデータの集まりで、その集計結果はその時々に取引される物件の属性や条件によって影響を受け、変動する側面があります。

※例えば、理解のために極端な例を挙げますと、都心立地のタワー型大型億ションなど高額物件の取引が増えれば平均価格が上がりますし、小型の投資用ワンルームマンションの取引が増えれば平均価格は下がります。

 そこで、このたびの東証住宅価格指数は、日本版「ケース・シラー住宅価格指数」をめざして、東証が早稲田大学の監修を受けて開発を進めてきたもので、「リピート・セールス法」(同地域の類似物件の成約価格差を分析し、標準価格を割り出す手法)を用いることで、住宅価格動向の国際間比較を可能にするものとのこと。
 要は、同じ条件の物件の価格の推移を時系列で客観的に比較する指標として作られているわけです。

※米国には「S&Pケース・シラー住宅価格指数」(S&P/Case-Shiller U.S. National Home Price Index)という指数があり、株価などと同様に重要な経済指標として用いられています。
 米国の住宅ローンには「ホームイクイティローン」といって、住宅価格とローン残高の差額(担保余力の隙間)を利用した消費者ローンが利用されており、住宅価格が上がればローン借入可能額も増えて消費が上向く傾向があるため、住宅価格が経済指標として重視されています。

 財団法人東日本不動産流通機構(東日本REINS)が2000年以降に不動産仲介会社から収集した中古マンションの売買成約価格を基に、2000 年1 月の指数値を100とする、首都圏全体、東京、神奈川、千葉、埼玉の各都県の指数を算定・公表します。

■東証住宅価格指数 2011年2月指数値(4月26日公表)
 (既存マンション・首都圏総合) 83.36
 (既存マンション・東京)      87.59
 (既存マンション・神奈川)    82.37
 (既存マンション・千葉)      73.43
 (既存マンション・埼玉)      71.69
         ※2000 年1 月=100

 しかし、このニュースに接したとき、「なぜ東証が?」との疑問が初めに浮かびました。
 東証では、REIT(不動産投資信託)の取引に関連が深いことを理由に、不動産市場の活性化と透明性向上をその目的に挙げているようで、そう聞けば、なるほどとも頷けます。指数が安定的に運用できるようになれば、いずれは、指数取引の商品化も念頭にあるのかも知れません。

 いずれにせよ、時系列で住宅価格の推移が比較できる客観的な指標ができることは住宅に係わる職業人のみならず、消費者にとっての目安としても有用ではないかと思います。

■東京証券取引所HP
 ○東証からのニュース
 
   http://www.tse.or.jp/news/17/110304_a.html
 ○東証住宅価格指数(試験算出)
   http://www.tse.or.jp/market/data/homeprice_indices/index.html
 ○概要
  http://www.tse.or.jp/market/data/homeprice_indices/b7gje6000001gytf-att/overview.pdf

■ケンプラッツ 日経不動産マーケット情報(2011/03/15)
 【調査】東証が住宅価格指数を配信開始

 東京証券取引所は4月26日から、住宅価格指数の配信を開始する。財団法人東日本不動産流通機構(東日本REINS)が2000年以降に不動産仲介会社から収集した、中古マンションの売買成約価格に基づくもの。首都圏全体と、東京、神奈川、千葉、埼玉の各都県の指数を毎月ホームページで公開する。
 この東証住宅価格指数は、米国の代表的な住宅インデックスであるケース・シラー指数を手本として、早稲田大学の川口有一郎教授が国土交通省の委託を受けて進めた研究に基づいて開発された。
 ケース・シラー指数は、単純化されたモデルではなく市場での実際の取引価格から算出するのが特徴だ。リピート・セールス法と呼ばれる手法を使っており、ある住戸が中古市場で取引され、さらに時を経て再販された場合に新旧の価格を比較する。米国では戸建て住宅を対象とした指数が代表的だが、東証では多数のサンプルを集められることなどから、中古マンションを対象とした。同じ建物のうち、広さや階などの特性が同じ区画の取引価格を比較する。
 サブプライム問題の発生以降、銀行のバランスシートを時価評価する手段の一つとして住宅価格指数は大きな注目を集めた。米国ではケース・シラー指数を使った先物商品も取引され、住宅の値動きに対するリスクヘッジ手段としても定着している。ただし、東証は今回の配信を試験公開と位置付けており、デリバティブの組成に利用することは当面認めていない。

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