ショパンと音楽へ感謝をこめて

ピアノ音楽と共に過ごす幸せを謳歌したい

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安定感がすべてだった

サンフランシスコのイグザミナー新聞による、
元ショパコン優勝者にして現在ショパコン審査員である
ダンタイソンさんの最新インタビューがございましたので一部抜粋してご紹介いたします。
 
<記者>
直近2回のショパンコンクールで審査員を務めましたが、
もしショパンが生きていてコンクールでの演奏を聞いていたら、
どんなふうに思うでしょうか?
 
<ダンタイソン> 
スタインウェイ、ファツィオリ、ヤマハ、とか、とにかく何でもいいんですが、
現代のピアノに、ショパンはきっと夢中になるでしょうね。
音楽を表現できる機能がショパンの時代のピアノとは格段に良くなっていますから。
でもコンサートホールについてどう思うかは微妙です。物理面ではそんなところでしょうか。
音楽の解釈についてショパンがどう思うかですが、これもどうでしょうかね。
今の若者達は演奏の音がうるさすぎで、演奏速度が速すぎだ、とショパンのみならず、
昔のピアニストの大御所達は思うのではないでしょうか。
そのために音楽から魂が失われてしまっていると。
リストの曲ならそれでもいい曲もいくつかありますけどね。
リストは燦然と輝いていて華やかな音楽ですから。
でもショパンの場合は、隠れた深い造詣に依る音楽です。
もっとゆっくりしたテンポで演奏したほうがショパン自身は喜んだことだろう、
と思われる曲はいくつかありましたね。
 
<記者>
ユリアナ・アブディーエバがインゴルフ・ヴンダー、さらにはダニエル・トリフォノフを
差し置いて優勝したという結果に、多くの人が驚いていました。
ダンタイソンさんはこのショパンコンクールの結果に賛成でしたか?
 
<ダンタイソン>
実はコンクールのウェブサイトに行けば、審査内容の詳細を全て見ることができるんですが、
これは初めての試みです。
各審査員が各出場者に、それぞれのラウンドでどんな評価を下したのかを見ることができる
なんて、非常に画期的なことです。
これ、実は見ているとすごく面白いんです。()
コンクールの最終ラウンドの段階で、審査員全員が今回は非常に熾烈な戦いだ、
コンクール史上最もレベルの高い戦いかもしれない、という意見で一致しました。
それで、ほとんどの審査員が、一等賞を2名にしてもいいんじゃないか、と思い始めました。
私はそれならユリアナとヴンダーの二人がいいと考えていました。
でも実は、個人的な好みでは、ヴンダーの方がユリアナより好きでしたけどね。
しかし、ユリアナの方が安定感がありました。
コンクールの全4つのラウンド全てを通じて、ユリアナは非常に安定した演奏だったんです。
彼女の演奏レベルは実に高いものだったんです。
それで、蓋をあけてみたら、何が起こったかと言うと、
全ての審査員が、それぞれのお気に入りのピアニストの名前 + ユリアナ、
と書いていたのです(笑)。そのため、ユリアナのポイントが一気に高くなったわけです。
 
<記者>
ダニエル・トリフォノフは2011年のチャイコフスキーコンクールで優勝しましたが、
彼についてはどう思いますか?
 
<ダンタイソン>
ショパンとか、ロマン派、ということで言えば、トリフォノフは非常にロマン派なタイプで、
すごく情熱的です。彼は非常に優れた才能の持ち主で、
ごく自然に素晴らしい演奏ができる人です。演奏にわざとらしいところが一切ないんです。
実際、彼はショパンコンクールの後、すごく変貌し、一気に成熟しました。
だから、その後のルービンシュタインコンクールやチャイコフスキーコンクールで
優勝することができたのでしょう。
 
ショパンコンクールの後、私は彼と話しました。
自分の演奏に安定感がやや欠けているということは、本人も認識していましたよ。
彼が一番いい演奏をしたのは、第二ラウンドと第三ラウンドだったと思います。
第一ラウンドではそれほど説得力はありませんでした。
最終ラウンドではオーケストラが一緒ですが、彼はオーケストラと共演するのは初めてだった
と言っていました。それで彼が普段慣れているテンポよりも若干テンポが速くて、
せかされている感じだった、と言っていました。
そのため、彼のベストの演奏はできなかったようです。
しかしこうした経験を通じて訓練されたおかげで、
彼の演奏が非常に素晴らしいものに成長しました。
ダニエル・トリフォノフという名前はこれからもっと有名になるでしょうし、
これからの世代のピアニストの筆頭の一人になることでしょう。
 
 
 
安定感って・・・大事なのね〜☆
どうりで、私がなかなか会社で昇進しない理由もわかった感じがいたします。
 
 

閉じる コメント(14)

安定感・・・うーむ、金言でございます。ありがとうございます。
最もわたしに欠けたものでございます・・(汗)

2012/1/18(水) 午前 0:33 コニー

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こんにちは♪
ショパコンの時、ネットで聴きながらそれぞれの演奏者の感想をメモしてたんです。2次から3次、3次からファイナル・・・進んだ人の名前とメモしておいた感想を友人にメールしたのですが、ユリアナ嬢に関してはダンタイソン氏と同じような感想でしたよ〜笑
"ミスが少なく減点が少ない、コンクールや試験向きの演奏なので得点は高くなるでしょう。でも私が好きな演奏は・・・"とね〜笑

2012/1/18(水) 午前 10:51 [ ピアノのために♪ ]

顔アイコン

安定感、いや、安定そのものは、どこの分野でも基本でしょう。
壮麗な、あるいは歪んでいるような装飾の施された建築物も
安定した基礎があるからこそ自由な発想を可能にするのでしょう。
音楽も、実は鼓動のように絶対的に安定したリズムがあってこそ
自然に流れてゆくのではないかと思います。
それを身につけてゆくのは、実はとても難しいことだとは
思うのだけど。

2012/1/18(水) 午後 9:11 [ 奇想の庭(復活そして昇天) ]

コニーさん、アマコンでもやっぱり審査員はプロのコンクールと同じノリで採点してるのでしょうか?審査員にぜひ聞いてみたい!

2012/1/18(水) 午後 10:02 [ 白いグランドピアノ ]

ピアノのためにさん、で、お気に入りは誰でしたか(^^)?
私は部分的にしかフォローしてなかったのですが、いいなと思ってた人が次のステージでは消えていたりして、自分は審査員にはなれないな、と悟りました(笑)

2012/1/18(水) 午後 10:12 [ 白いグランドピアノ ]

ラブリェーツキーさんの説明にすごく納得させられました。おっしゃるとうりですね。演奏していて困難に直面する場面で、常に心に留めておきたいことです!

2012/1/18(水) 午後 10:35 [ 白いグランドピアノ ]

顔アイコン

なるほど、演奏する度に、好不調が有っては、トップにはなれないわけですね(苦笑)。
一発屋と呼ばれる芸人が、いつの間にか消えているのは、そういうことでしたか(笑)。
ちと、違いますね(苦笑)。

2012/1/18(水) 午後 10:47 ニュートーン

ニュートーンさん、お笑い芸人の例はあってますよ、結構。
唯一の違いは、相方(あいかた)がいないことくらいだったりして(^^)

2012/1/18(水) 午後 11:00 [ 白いグランドピアノ ]

こんばんは^^ 記事に夢中になっていました。なるほど〜♪
「TOPレベルの安定感」なんですね☆o☆ 目線が違うと^^;;
成長するスピードは若者の特権でしょう。僕は地道にお気楽で♪

2012/1/18(水) 午後 11:58 Yacchan

Yacchanさんのコメを読んでいて、今年ピアノの先生からもらった年賀状に「さらなる向上を目指しましょう」って書いてあったのを読んだときに「え〜そりゃ〜無理無理!」って思ったのを思い出しました(笑)向上はしたいけど、才能の限界もあるし。。。若者でもないし(^^;;

2012/1/19(木) 午後 11:09 [ 白いグランドピアノ ]

examinerの元記事読んできました。
前のダン・タイ・ソンの記事もこのシリーズからだったのでしょうか。
まったくもって、この記事をそのままプリントアウトして拡大くんで拡大コピーして(模造紙大の大きさになる)各音大の学生課の掲示板にでも張り出したいもんです。
インタビュアーも切り込み方が絶妙。
日本語のニュースでこんな建設的な話しをとってきた人はいたかしら。。

それにしても白いグランドピアノさんの翻訳も絶妙☆

2012/1/20(金) 午後 10:59 コニー

コニーさん、こっそり学校に貼りに行きましょうか?(^^) このインタビューは2部構成の後半の抜粋ですが、前半も面白いのでいつか翻訳して載せたいです。よくウェブの自動翻訳を使って訳した日本語の記事を他所のブログ等で見かけますが、まるで自動演奏装置のピアノ演奏を聴いているみたいで、悲しくなります。翻訳機は言葉を記号としてしかとらえてないため、考えとかが全然伝わってこない。マニュアルの訳はそれでもOKですけど、思想は無理です。楽譜を読んで演奏するのも同じかな?自動演奏ピアノは記号を音へ変換するだけなので何も伝わらない。ピアニストは楽譜を読み、それを霊性を持って解釈し、音楽として紡ぎ出すのがお仕事なのだと思ったりします。

2012/1/21(土) 午前 11:09 [ 白いグランドピアノ ]

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こんばんわ〜♪( ・ω・ )ノ)

うーん。ダンタイソン氏の言われる事納得ですね。
端整なサウンドよりも今時は派手目なのかもしれません。
ピアノじゃなくて古楽器使ってバロックを演奏する時はピアノ以上にスピードには気を使いますよね。
何が本物かって事を大事にするからなのですが、プロのピアノの場合は「客ウケ」ってのも大事な要素ですので、もう何が良いのだか判りませんw

結局、とりあえずは受賞を重ねられるレベルになっておいて、有名になった後に好きな様に弾けるようになるって感じだと思います。
商売と芸術。この辺のバランスの作り方ってのが難しいと思います。

ペーターさんの様にドレドレって弾くだけでも毎回違う様な人間にはさっぱり判らん世界ですがw

2012/1/21(土) 午後 6:10 Edition Peters

ペーターさんの鋭い指摘に納得。客の反応を考えると、過剰演出して派手な演奏にするほうがいいんだ!ってことになるかもしれないですね。
商売と芸術の両立はアーティストにとって頭の痛そうな問題ですね。
私は客から笑いをとれる演奏をする自信なら誰にも負けませんわ😄

2012/1/21(土) 午後 7:24 [ 白いグランドピアノ ]


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