ショパンと音楽へ感謝をこめて

ピアノ音楽と共に過ごす幸せを謳歌したい

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グールド好きの友人と観に行ったグールドのドキュメンタリー映画。
 
極度の潔癖症、神経質、変人、というイメージのあるグールドですが、
 
この映画を通じて映るのは
 
演奏する横顔が信じられないほど美しく、知的で、ユーモラスで、
 
ガラスのように繊細で、ロマンチックな性格の一人のピアニストが
 
愛に破れ、徐々に孤独を深めてゆく姿です。
 
<クリアサウンドの原点>
 
極端に低いイスで演奏するようになったのは、音楽学校で師事した先生の影響。
 
この時「フィンガータッピング」と呼ばれる独特な訓練方法を学びます。
 
まず片方の手を鍵盤に載せ、指の第二関節が一番高くなるようにして手をリラックスさせます。
 
もう片方の手で、鍵盤に乗った方の手指の第二関節を上から軽くたたくと
 
鍵盤は音を鳴らしますが、瞬時に元に戻ります。
 
これを繰り返すと、腕の筋肉に頼らずに、指の筋肉だけで鍵盤を鳴らすクセがつくため、
 
腕をリラックスした状態で、各指の独立性を保ちながら、超高速で演奏することが可能になるのだといいます。
 
この方法で、グールドはたくいまれなクリアサウンドを手に入れました。
 
(映画では実際にフィンガータッピングの方法をやってみせてました。)
 
 
<ソビエトでのコンサートのシーン>
 
国際的には当時ほぼ無名だったグールドのコンサートは、ツアー初日は席の半分しか埋まっていませんでした。
 
しかし途中の休憩時間に、観客達が「すごい演奏だ、聴きに来い」と友人知人に連絡しまくったので
 
後半になると会場は満席になり、さらに評判が伝わって、ツアー最終日には
 
150人もの立ち見が出るほどの大盛況に。
 
<女性関係>
 
恵まれた容姿でモテモテだったグールドですが、人妻だった画家のコーネリアと恋に落ちます。
 
コーネリアは、これまたピアニストで指揮者だった夫を捨てて、二人の子供と一緒にグールドの元へ。
 
現在はすでに成人している、この二人の子供が「グールドとはいい思い出しかない」と語るほど
 
子供を可愛がっていたグールド。満ち足りた生活だったのですが・・・
 
グールドのエキセントリックな言動に、コーネリアはだんだんついてゆけなくなります。
 
<エキセントリック>
 
グールドが変人化していったのは、さまざまな向精神薬を多く服用したからだと考えられています。
 
当時はそうした薬が精神におよぼす影響への理解が乏しかったのだとか。
 
グールドを診察したことのある精神科医は、
 
彼について「なんでも管理したがるコントロール・マニア」だと言っています。
 
また、常にスパイが自分の命を狙っている、と周囲を異常に警戒したり、
 
細菌を恐れるあまり、母親が入院する病院への見舞いを拒否したり(母はその病院で他界)
 
「観客は邪悪だ」と言ってコンサート活動を一切やめ、録音やラジオ番組などへ活動をシフトします。
 
<別れ>
 
グールドの奇異な言動が子供達に悪影響を及ぼすことを恐れたコーネリアは、グールドを残して
 
夫の元へと帰ってしまいます。
 
しかし、グールドは彼女へ異常なほどの執着を見せます。
 
950キロも運転して、コーネリアの所へ行き、復縁を迫ります。
 
真夏のビーチで、コートに手袋という異様ないでたちのグールドに対し、
 
コーネリアの答えはノー。
 
 
<死の予告>
 
いつも「自分は50歳で死ぬ」と言っていたグールドは
 
その予告どうり、50歳の誕生日が過ぎたある日、脳梗塞で他界しました。
 
 
 
約2時間のドキュメンタリー映画で一人の天才ピアニストの全てを理解できるとは思いませんが、
 
彼の演奏から受ける印象と、彼の生き様には、ある種の統一感があるように思います。
 
究極の演奏に究極の人生。
 
それがゆえにこの人は伝説となり、今後も語り継がれ、ファンが増えてゆくのは間違いないでしょうね。
 
 

閉じる コメント(11)

グールドは守備範囲外ですが・・
うーむ、、
>演奏する横顔が信じられないほど美しく、知的で、ユーモラスで、ガラスのように繊細で、ロマンチックな性格の一人のピアニストが愛に破れ、徐々に孤独を深めてゆく姿です。

ショパンそのままやねん・・・

その奏法も、カルクブレンナーが考案したギド・マン(手の補助器具)に機能は似てるかも。

それにしても・・グールドの元を去ったコーネリアを迎え入れた夫は懐が深い、と本筋とあまり関係ないところに心が留まってしまいました。

2012/1/30(月) 午後 10:26 コニー

実は私もちらと思ったんですよ・・コンサート嫌いなところなんか、まさにショパンと同じだし、痩せすぎなところも、二人の子持ち人妻に惚れるところも(笑)

2012/1/30(月) 午後 10:52 [ 白いグランドピアノ ]

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グールド好きな方なので、とっても興味深く読ませて頂きました。
で、「フィンガータッピング」をネットで調べてたら、「重力奏法」てなキーワードに行きあたりまして(苦笑)。
結局、作曲家によって、弾き方を変えないといけないと、今更ながら判ってきました(汗)。
グールドが何故、ロマン派の曲を弾かず、スタジオ録音に拘ったのか、だんだん判ってきました(微笑)。
ただ単に、早弾きに憧れてたんですが(浅はか)、奥が深いんですね(苦笑)。

2012/1/30(月) 午後 11:44 ニュートーン

観たかったけど、見そびれた1本です><

DVDレンタルに期待を寄せてみよう^^;

2012/1/31(火) 午前 9:58 pia

ニュートーンさん、重力奏法って言われるとなんか宇宙チックな感じしますね〜! あ、でも無重力空間ではできないのかな?
作曲家によって奏法を変えるような器用さがあったらな!って思いますよね〜ほんとに。でもグールドの弾くショパンは、なんかバッハ?って感じに聴こえるけど、それはそれで味があって良いです☆

2012/1/31(火) 午後 9:59 [ 白いグランドピアノ ]

ぴあさん、DVDで是非見てください〜
2時間あるのに、なんかあっという間に感じるくらい面白かったです。

2012/1/31(火) 午後 10:01 [ 白いグランドピアノ ]

重力奏法はラヴさんが詳しいですよ。あれで腱鞘炎とかになることがなくなったそうです、と、前にお聞きしました、気がします。

2012/1/31(火) 午後 10:23 コニー

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グールドのドキュメンタリーはわたしも観ましたが、これとは別のものです。ひたすら録音しているところと、引きこもっているお宅の中での音楽生活のドキュメンタリーだったような。時間も50分と短く、BSでやっていたのです。
さて、私の知っている重力奏法は多分、元祖はアファナシェフで、その影響を受けた日本人のピアニストが弟子に教えているのです。確かに、手首にも指にも無理な力がかからないので、手のあらゆるトラブルから解放されます。

2012/2/2(木) 午後 7:40 [ 奇想の庭(復活そして昇天) ]

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こんばんは。私もかなりなグールドファンですが、やはりバッハを弾いている彼が好きです。
この映画は知りませんでした。テレビ局が作ったドキュメンタリーはいくつか見ました。印象に残っているのは、指揮者がいるのに自分で指揮をしながら弾いている所(笑)
でも彼の弾いている様を見ると、より音に対するこだわりが理解できますよね。

2012/2/3(金) 午後 8:07 [ nemo2 ]

ラブリェーツキーさん、友達も以前ドキュメンタリー映画を見たけれど、今回のは彼が愛した女性が全面に出ているので、そういう意味でまったく新しい発見があったと言っていました。重力奏法は興味ありますね〜年をとって手や腕が衰えても元気に演奏が楽しめそう?元々中国雑技団の訓練方法を見たピアニストが、同じことを手にやったら超人的な演奏ができるかも、と考えて考案したそうですが、果たしてそんな効果もあるんでしょうか(笑)

2012/2/7(火) 午後 11:26 [ 白いグランドピアノ ]

nemonemoさん、グールドはストイックなイメージがすごくあるのに、映画の中では女性ポップスシンガーの大ファンだったり(名前は忘れましたが)するところも紹介してあって面白いなと思いました。演奏しながら指揮したり歌ったりする姿はほほえましく思いましたね〜 難しい演奏を、しかもバッハをあんなに楽しそうに演奏できるなんて・・・自分もやってみたいものです☆

2012/2/7(火) 午後 11:30 [ 白いグランドピアノ ]


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