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若き日のホロヴィッツ
若き日のホロヴィッツにとって、1928年1月は生涯忘れない記念すべき月になりました。
何か起こったのか?
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番を演奏して
ニューヨークでのデビューを果たし、センセーションを巻き起こしたのはまさにその月でしたが、それが理由ではありません。
記念すべき出来事・・・
それは、ニューヨークでのデビューコンサートの一日前に、
夢にまで見たあこがれのラフマニノフとのご対面を果たしたことでした。
当時55歳だったラフマニノフは、同郷のロシア人の友人達から、
ホロヴィッツという24才の新進気鋭のピアニストの噂を耳にしていました。
レニングラードで1シーズンに23回ものリサイタルを行って、
観客を狂喜させていること、ベルリンでも大成功を収めていること、などなど。
ラフマニノフは、そのホロヴィッツがニューヨークへ来ていると知り、
自宅へ招待することにしました。
こうしてホロヴィッツとラフマニノフは対面し、意気投合、
出会って1時間後には友人同士になっていました。
初めて出会った日には、ラフマニノフはホロヴィッツに対して演奏をしてみせてほしい、とは言いませんでした。
代わりに、翌日行われたホロヴィッツのコンサートへと出かけて行き、
そこで演奏を聴きます。
演奏後、ラフマニノフはホロヴィッツへ手紙を書きました。
暖かい称賛と、冷静なアドバイスの書かれたその手紙は、
ホロヴィッツにとってはどんな評論家の称賛の言葉よりも嬉しい内容でした。
その6週間後、ホロヴィッツは今度はラフマニノフの
ピアノ協奏曲第三番を演奏することになっていました。
ラフマニノフはコンサートの前に、ホロビッツに対して、
自分がその協奏曲のオケ部分をピアノで演奏するから、ソロ部分を弾いて練習するかい?と提案しました。
こうして二人はニューヨークの音楽通りの地下にある、
かの有名なスタインウェイのピアノホールで再会しました。
この時の共演練習について、ホロヴィッツは
「ラフマニノフはほんの少しだけアドバイスをしてくれただけで、
ほとんど何も言わなかった」と述べています。
一方、ラフマニノフは、この時のホロヴィッツの演奏について
「口があんぐりと開いたままになるくらい驚嘆した。彼は全てを飲みこんでいた」
と友人に語っています。
二人はその後数年にわたり、連弾したり、それぞれに演奏を聴かせあったりして
一緒にに過ごす時間を時々持ったそうです。
作曲した本人で、しかも歴史上最も優れたピアニストでもあったラフマニノフに
演奏のアドバイスをもらうなんて、超緊張しそうですね。
でも実際には作曲者ラフマニノフの方が逆にホロビッツの演奏に驚愕していたということが、驚きです。
ラフマニノフの協奏曲の練習するのに、
ラフマニノフにオケ部分弾かせて、ソロの練習をできたのは
この人くらいかしら・・・
。。。贅沢すぎる。。。
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同じ時代を生きる貴重さ・・
ショパンノ弾き姿はこの目で見たかったなぁ。
以前、パリに住むアマチュアピアノ弾きが「日本の○○という作曲家を知ってるか、彼の編曲した2台ピアノのための曲の楽譜がほしいのだけど、日本では手に入るだろうか」と、相当レアな曲名を出して問い合わせてきたのだけど、「知ってるよ〜、うちのご近所です」と言ってその楽譜の原本のコピーを2日後に送ったら泣くほど感謝されました。楽譜の原本は、通りがかりにうちのポストに直接放り込んでいってくれたのだけど、そんなエピソードをパリの友人は羨ましがるのかなぁと、記事を読んでふと思いました。
2012/4/8(日) 午後 11:57
日本の○○!誰なんだろう〜ご近所とは、なんかすごい・・
フランス人って、日本のことに日本以上に詳しい人が多いような気がしますね。うちの近所には子供の夜泣きがうるさい家と老人ホームくらいしかないわ(汗)
現代でいうと、マドンナとレディーガガの共演とかが、後世に語り継がれたりするのでしょうかね〜
2012/4/9(月) 午前 0:04 [ 白いグランドピアノ ]
ひゃぁ〜〜〜 驚き !(^^)! すごいお話ですね!
ホロビッツと ラフマニノフが同時代に生きていたとは・・・
しかも、、こんな風に出会って 意気投合したのは分かる気がしますけど・・
一緒に練習したり、、その光景って目に浮かびます
改めて ホロビッツのラフマニノフの協奏曲を聴いてみたくなりました。
2012/4/9(月) 午前 1:15
こんばんは。
不思議ですね。二人とも尊敬するピアニストですが、ラフマニノフは若い肖像が、ホロヴィッツは老いた肖像が目に浮かびます。
2012/4/9(月) 午後 9:35 [ iso-shiho ]
ホロビッツ、たしかにラフマニノフが認めるだけのことは、ありますね(同感)。
どこぞの評論家は、「ひびの入った骨董品」と言ったそうですが、なんて失礼なと、焦ってしまいますね(苦笑)。
私のピアノの師匠からは、とてもストイックな人で、演奏前には緊張で、胃腸の痛みに耐えきれず、悪くも無いのに、盲腸を手術で取ってしまった、と聞いたことがあります(汗)。
2012/4/9(月) 午後 10:06
bioraさん、私もラフマニノフの協奏曲3番を、できれば二人がピアノで弾いてるのが聴きたいものです…当時スタインウェイのサロンで働いていた掃除のおばちゃんとかはちゃっかり聴いていたかもしれないと思うと羨ましくって。。。
2012/4/10(火) 午後 9:31 [ 白いグランドピアノ ]
Shioka Goさん、実は私もそういう印象です。ホロヴィッツの写真を探すとほとんどがお年を召したものばかり。。若い写真を見つけるのに苦労しました。一方ラフマニノフは若い写真が結構沢山あり、おかげで年が逆転してる印象になってしまったのかもしれませんね。
2012/4/10(火) 午後 9:37 [ 白いグランドピアノ ]
ニュートーンさん、私はそのヒビの入った骨董品の1000分の1も上手く弾けないから、骨董品のかけらってこと?(^^;;
あんなに軽々と演奏しているのにそんなに緊張していたとは、、、かけらには理解できないけど、それだけ真剣だったということでしょうか。
2012/4/10(火) 午後 9:43 [ 白いグランドピアノ ]
同時代人の意外な出会い、羨ましいような友情は、探してみると、
けっこうあるものです。
それは第一に、どちらも並はずれているので、おのずと求めあう
と思うのです。プラトン的に考えると、二人は求めあう半身同士。
出会って完全な一つになる。
2012/4/11(水) 午前 0:23 [ 奇想の庭(復活そして昇天) ]
ラブリェーツキーさん、出会いには理由ありというところでしょうか? ホロヴィッツの演奏がどれだけ凄いものだったのかは録音からではわかりずらいとおもっていたので(必ずしも大好きなタイプの演奏ではないので)、ラフマニノフのお墨付きがあったというのは一つの目安にはなります。
2012/4/16(月) 午後 0:36 [ 白いグランドピアノ ]