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私は来月47歳になる、とある田舎町の役人です。
まあ、田舎町の役人なんて、草むしりから議会対策まで、何でもやらされるんですよ。
で、本題に戻りますと、つい先日、お祭りの警備をやらされたのですね。
年1回のお祭りは、住民みんなが楽しみにしているお祭り。近隣からも、たくさんの人出。
私は朝から警備担当で、夜、お祭りが跳ねるまでの間、まあ、会場内をめぐって警備。
その間、道に落ちていた野鳥の死骸を片づけたり、路上で煙草吹かしている商売人を注意したり、まあ、いろいろやります。
で、夜のハイライトである山車パレードの最中、やっぱり今年も出ました迷子。5歳くらいの男の子。一緒に警備していたお巡りさんと大会本部へ連れて行きました。
おお、・・・涙を一生懸命こらえているな。うん、強いぞ、この子。涙を流さずに泣く子は大したものです。
お巡りさんは手慣れたもので、男の子を優しく励ましつつ住所と名前と年齢を聞いている。
と、そこへ、息せき切って駆け付けた父親登場!
「うえーん!」と男の子は思い切り泣いた。
父親は、息子を抱き上げてやさしく声をかける。
父親も、お巡りさんも、私も笑顔になった。
さあ、今度はお父さんの手を放さずに歩くんだよ。お祭りは、まだまだ続くよ。楽しんで帰ってね。
自分にも、こんな息子がいてくれたらと、心が疼く、夏の夜。
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