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ロンドン・NY時間(16:00〜翌7:00頃)の市況情報 ドル 市場の関心が欧州の債務問題を巡るユーロに集まった中、ドル/円は見送りムードが強まり、海外市場では81.50〜81.85円のレンジ内で一進一退の展開が続いた。欧州市場ではギリシャ10年債利回りが過去最高を更新し、同国の10年債利回りの対独連邦債に対するスプレッドも拡大するなど、同国の債務懸念を背景とした対ユーロでの円買いが波及し、ドル/円は一時81.50円付近まで軟化。しかし、ギリシャなど欧州の債務懸念を背景に対ユーロを中心としたドル買いも優勢だったため、下値も限定的となった中、ドル/円は81.75円付近へと反発。NY市場ではバイトマン独連銀総裁の「ギリシャ国債は償還期限が延長された場合、ECBの担保として受け入れ不可能になるだろう」との発言を受けて、対ユーロでのドル買いが強まったほか、ギリシャの債務問題や米衣料大手ギャップの業績見通し引き下げなどが重石となり、NYダウが軟調に始まるなど全般的なリスク回避のドル買いも強まったことから、序盤にドル/円は一時81.85円付近までやや上値を拡大。その後はNYダウが一旦持ち直し、金・原油相場が上昇した局面では、全般的にリスク回避姿勢の後退と共にドルが売り戻され、NY市場中盤にドル/円は81.55円付近まで反落したものの、NY市場終盤はNYダウの失速と共に全般的にドル買いが強まった中、81.75円付近まで買い戻されるなど、狭いレンジ内で終始方向感に欠ける展開となった。NYダウが前日比93ドル安で終了した上、シカゴ日経平均先物も大証終値比90円安となっており、リスク選好度は低下気味とみる。また、欧州の債務懸念や米景気回復鈍化懸念などを背景に、米長期金利も3.13%台と年初来最低に接近しており、ドル/円の82円台は一段と重くなりそうだ。一方、先週木曜日に発表された第1四半期GDP・1次速報値が大幅に下振れしたことにより、日本の景気先行き懸念や追加金融緩和観測が広がっていることから、円も積極的に買いづらいだろう。欧州高債務国の信用不安再燃を背景にユーロが売られ、安全通貨のドルと円が共に買われることで、ドル/円は方向感が乏しくなりやすいため、引き続き81円台でこう着する可能性が高いとみる。 【予想レンジ】 ドル/円 81.30-82.10 ユーロ 欧州市場序盤は金・原油相場の上昇を背景としたリスク選好のドル売り・円売りがやや強まったことから、対ドルは1.4345付近、対円も117.15円付近まで小幅に上昇。しかし、その後はギリシャ国債利回りの対独連邦債に対するスプレッドが急激に拡大するなど、同国の債務問題を巡る不安が高まった上、週末のスペイン地方選挙への警戒感も重石となりユーロ売りが強まると、対ドルは1.4215付近、対円も116.15円付近へと反落。さらにNY市場ではバイトマン独連銀総裁が「ギリシャ国債は償還期限が延長された場合、ECBの担保として受け入れ不可能になるだろう」と発言した上、ノルウェーがギリシャへの支援金4200万ドルの支払いを一時停止すると発表したほか、英米格付け会社フィッチがギリシャの格付けを「BB+」から「B+」に3段階引き下げ、見通しをネガティブとした上で、「ギリシャ国債の償還期限延長は債務不履行とみなす」と表明するなど、ユーロの悪材料が相次いだ中、序盤に対ドルは1.4140付近、対円も115.50円付近まで続落した。その後はNYダウが持ち直し、金・原油相場も上昇した中、週末前のショートカバーが入り、対ドルは1.4230付近、対円も116.10円付近へと反発したものの、NYダウが再び下げ幅を拡大するとリスク回避のドル買い・円買いが強まり、NY市場終盤に対ドルは1.4135付近、対円も115.55円付近まで押し戻された。なお、ラガルド仏財務相は「ギリシャにはデフォルトの可能性がある」と発言した。ギリシャ10年債利回りは一時16.59%に達し、対独連邦債のスプレッドも過去最大に拡大している。国際通貨基金(IMF)の派遣団がギリシャの検査を停止したとの憶測も流れており、今後の支援策の行方にも悲観的ムードが強まってきただろう。EU/IMFがギリシャ追加支援で近く合意する可能性は低いとみられ、目先は「債務再編→実質的債務不履行」を織り込みに行く動きで、ユーロの下値は再びぜい弱となりそうだ。また、22日に行われたスペイン地方選挙では、サパテロ首相率いる社会労働党が大半の地域で敗北を喫しており、同国の財政再建を巡る不透明感がユーロの足を引っ張る可能性が高いだろう。 【予想レンジ】 ユーロ/ドル 1.4000-1.4290 ユーロ/円 114.40-116.70 ユーロ/ポンド 0.8620-0.8800 ポンド ギリシャの債務不履行懸念を背景としたユーロの大幅下落につられて、ポンドも下値を試す動きとなり、NY市場序盤に対ドルは一時1.6170付近、対円も132.15円付近まで下落。しかし、ギリシャの債務懸念を背景とした対ユーロでのポンド買いにサポートされ、対ドル、対円ともに下値も限定的になると、金・原油相場の上昇もあり、NY市場中盤に対ドルは1.6300付近、対円も132.95円付近まで持ち直した。ただし、ギリシャなど欧州高債務国の信用不安再燃を背景に、欧州通貨を敬遠する動きが強まっており、ポンドも対ドル、対円では引き続き上値が重い動きとなりそうだ。また、デール英中銀理事は「英景気回復に確信を持てないため、利上げを支持することに決して満足しているわけではない」と発言しており、英中銀の利上げ期待も一段と後退する可能性があるだろう。慎重スタンスで臨みたい。 【予想レンジ】 ポンド/ドル 1.6150-1.6300 ポンド/円 132.00-133.40 ポンド/スイス 1.4080-1.4340 豪ドル ギリシャの債務問題を背景としたユーロの下落につられ、NY市場序盤に対ドルは1.0615付近、対円も86.70円付近へと下落。しかし、英米系フィッチによるギリシャ格下げなどをきっかけにNY金先物が急騰すると資源国通貨買いが強まり、NY市場中盤に対ドルは一時1.0705付近、対円も87.35円付近まで反発した。日米の金融緩和長期化観測を背景にドルと円が軟調となっている上、欧州高債務国の信用不安再燃を背景に欧州通貨も買いづらいことから、消去法的に資源国通貨が買われる展開か。ただし、ギリシャの債務不履行懸念から株式市場は目先的に下値がぜい弱となる可能性があり、積極的なリスクテイクも困難な情勢とみる。一本調子の上昇も考えにくく、対ドル、対円ともに慎重な押し目買いにとどめておくのが賢明だろう。 【予想レンジ】 豪ドル/ドル 1.0580-1.0710 豪ドル/円 86.20-87.40 豪ドル/NZドル 1.3340-1.3460 NZドル ギリシャの債務懸念やスペインの地方選挙を巡る懸念などを背景としたユーロの下落につられ、対ドルは0.7910付近、対円も64.65円付近まで軟化する場面があったものの、金・原油相場の上昇に加え、NYダウが一時下げ幅を縮小したことを受けてリスク回避姿勢が後退した中、NY市場中盤に対ドルは0.7995付近、対円も65.25円付近まで反発した。ドル・円・ユーロの三極通貨がいずれも買いづらい局面となっており、オセアニア通貨は消去法的に買いが入りやすいとみる。テクニカル的にも対ドル、対円ともそれぞれ、抵抗線の0.7985付近、64.75円付近を上抜けたことで、調整局面も一巡した可能性があるだろう。 【予想レンジ】 NZドル/ドル 0.7880-0.8050 NZドル/円 64.20-65.70 カナダドル 欧州市場序盤には金・原油相場の上昇を好感して資源国通貨買いがやや強まり、ドル/カナダドルは0.9645付近へと下落し、対円は84.60円付近まで上昇したものの、その後はカナダ消費者物価指数が前年比+3.3%と予想の同+3.4%を下回ったことに続き、カナダ小売売上高が前月比±0.0%と予想の同+0.9%を下回った上、自動車を除いた小売売上高も前月比-0.1%と予想の同+0.7%から大幅に下振れしたことを受けてカナダドル売りが優勢となり、NY市場序盤にドル/カナダドルは0.9765付近へと反発し、対円は83.70円付近まで反落。その後は売りが優勢となっていた金・原油相場が反発したことから、NY市場中盤にドル/カナダドルは0.9700付近へと反落し、対円は84.10円付近まで反発する場面がみられた。金・原油など商品相場の上昇や、日米の金融緩和長期化観測にサポートされるとみるものの、カナダ経済指標の下振れを背景に、カナダの利上げ期待が大幅に後退している上、株安連鎖でリスク選好ムードが後退する可能性もあり、積極的にカナダドルを買い進むことは困難であろう。テクニカル的にもドル/カナダドルは0.9800付近を上抜けすれば、強気トレンドが再開する可能性もあり、目先はカナダドルの下落リスクを警戒したい。 【予想レンジ】 ドル/カナダドル 0.9660-0.9850 カナダドル/円 83.00-84.50 スイスフラン 欧州市場ではギリシャを巡る懸念を背景にユーロが下落したことにつられ、ドル/スイスは0.8850付近まで上昇し、対円は92.30円付近まで軟化。しかし、その後は「ハンガリー政府と銀行がスイスフラン建ての住宅ローンの返済を1スイスフラン = 180.00 フォリントに固定することで合意した」との報道を受けて、ユーロ/スイスが下落したことにつられ、ドル/スイスは0.8750付近へと急反落し、対円は93.25円付近まで急反発。その後は方向感に乏しくなり、NY市場終盤にかけて、ドル/スイスは0.8775付近、対円も93.05円付近で一進一退となった。ダンティーヌ・スイス国立銀行理事は「スイスフラン高は大きな試練」と述べたものの、反応はみられなかった。ギリシャの債務不履行懸念が強まっており、欧州通貨内では安全通貨のスイスフランに逃避する動きが一段と強まるとみる。また、日米の金融緩和長期化観測を背景にドルと円が売られやすいため、安全通貨の中でもスイスフランが頭一つ抜け出す展開か。強気スタンスで臨みたい。
【予想レンジ】 ドル/スイス 0.8680-0.8840 スイス/円 92.40-93.90 |
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