|
●トッポギについて 東京でいえば渋谷のような若者の街・明洞(ミョンドン)を歩いてちょっと食べられるものを物色する。 色々な物が売られていたが、若い女子らに最も人気があったのがトッポギであった。 屋台で食べるトッポギはトック(棒状の餅)にコチュジャン等をからめている。 トックとコチュジャンを混ぜればできあがり。 これで3000ウォン(約220円)。 楊枝に刺して食べる。 全然辛くない。 最近は、韓国の若者のキムチ離れが問題になっているようだ。 辛いキムチは敬遠され、辛くないトッポギが家庭の味になる日が来るのかも知れない。 (つづく)
|
国外旅行連載中
[ リスト | 詳細 ]
|
●ソウルタワーについて ソウルで一番目立つ建造物はソウルタワーだろう。 南山という山の上に立つので、ソウル市内のどこからでもよく見える。 こういった高い塔というのはある理由からあまり行きたくないのであるが、せっかくソウルに来たので行ってみることにした。 まだ大丈夫だ。 ああ、これはいけない。 ゴンドラがガラス張りで、下の方まで透明になっているではないか。 高所恐怖症の私にはとても乗れる代物ではない。 日本なら尻尾をまるめて逃げ帰るところであるが、旅で高揚していたためアルコールをしこたま摂取して乗り込むことにした。 幸い、人でギュウギュウ詰めになっており、窓から一番遠いゴンドラのど真ん中に立つことができたので、それほど恐怖を感じることはなかった。 次が急な階段である。これも怖い。そして息が切れる。 ようやくタワーに到着した。 韓国の人は恋愛が長続きすることを願って鍵をそこら中に取り付ける。 日本の絵馬のような役割なのだろう。 いよいよエレベータでタワーに上る。 タワーからはソウルの街並みが一望できる。 左にあるのがソウル駅、右の高層ビルがあるあたりが街の中心である。 またまた発見した。トイレの的。 ここでは蝿であった。 高所の恐怖心を克服した後の一放出はなかなか勢いが良かった。
(つづく) |
|
●有名人について 街で見かけた有名人である。 他にもはるな愛も見かけた。 韓国でも有名のようである。
(つづく) |
|
●ヘージャンクク(解腸湯)について 仁寺洞(インサドン)は骨董品街である。 食事処もたくさんあり、東京でいうと神田神保町のような感じであろうか。 そんな仁寺洞を歩いていたら、年季の入った外観の魅力的な店を見つけた。 「清進屋(チョンジンオク)」という店である。 どうやら韓国のマスコミによく紹介されている人気の店のようである。 中に入ってみたが、メニューが全く読めない。 困っていると隣の席のお兄さんが「日本人ですか?」と日本語で声をかけてくれた。 「はい、メニューが読めなくて困っているのです」 「ここはヘージャンククの店だから、それを頼みなさい」 というわけで、謎の「ヘージャンクク」なる食べ物を注文した。 中にセンマイ、もやし、レバーが入ったスープである。 (後で日本で調べなおしたら、レバーに見えたのは「ソンジ」といわれる牛の血を固めたものであった) 薬草臭く、血なまぐさいので好き嫌いが別れそうな食べ物である。 私自身は日本ではお目に掛かれない料理だということで、美味しく頂いた。 この料理は二日酔いの宵の朝、腸を解毒してくれるスープのようである。 (ヘージャンクク=解腸湯) 私はビールと一緒に食べたが、間違った食べ方だったかも知れない。 しかし、周りを見ると地元の人たちも皆ソジュ(燒酒)と一緒に食べていた。 二日酔い覚ましに体に良いヘージャンククを食べつつ、迎え酒をしているのだろう。 どうやら、韓国人には大酒飲みが多いようだ。
(つづく) |
|
●漢江で思う 会社と自宅を往復するだけの退屈な毎日。 なぜ働くのか。 自分の仕事に何の価値も見いだせない。 自分は何のために生きるべきなのか、それすらも分からない。 分からないまま老いていく恐怖。 そして親しい人との別れ。 私は会社を休み韓国に向かった。 今いる場所とは違うが身近な場所、そこから始めるのが今の自分に必要な気がしたからだ。 ソウルはあいにくの天気。 自分の心の中を見透かしたかのような雨。 空はどんより灰色に曇り、辺りの景色をモノトーンに染める。 見てみたいものがあった。 漢江。 下流で南北を分かつイムジン河と合流し黄海と繋がっている大河である。 雨のため、漢江クルーズの船に乗り込む酔狂な客は他にいなかった。 船はゆっくりと港を離れると、緩い流れを漂うように走り出した。 雨に煙り対岸が霞んで見える。 望まない結論であったにもかかわらず、なぜ彼女と別れることになってしまったのか。 理由ははっきりしている。 いつまでもこの関係が続けばよいと考えており、自分が次に進むことをかたくなに拒んでいたからだ。 忘れていた。 時は人を老いさせ、可能性を少しずつ奪い去っていくことを。 そして後戻りができないことを。 彼女がそんな私に愛想を尽かすのは当然のことだったのだ。 私は何のために仕事をしているのだろう。 生きるだけのためでしかない。 失うものもない代わりに、守るべきものもない。 むなしいだけの日々。 雨は本降りになって、ついに対岸が見えなくなってしまった。 時間だけがむなしく過ぎていく。 生きることは、時を旅するのに他ならないのに違いない。 後戻りできなからこそ、その瞬間を大切に生きなければならない。 そう自分に言い聞かせてみたが、虚しさを消し去ることはできなかった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんてね。
(つづく) |


