|
言葉を安売りする訳ではないですが、これは間違いなく超名演!
チケットはまだあるようなので、16日にお暇のある方は是非東京オペラシティまで足をお運びになられる事を薦めます。
昨年のフランス国立放送フィルの実演も凄かったですが、それ以上に堅固なアンサンブル、そしてやはりフランスらしい、卓抜した弦楽器のヴィヴラートに管楽器の超美音が乗っています。
日本のオケとは根本が違う、筆舌に尽くしがたい音色の色彩は是非御自分で体感なさって下さい!!
4/14@サントリーホール
指揮:ケント・ナガノ
管弦楽:モントリオール響
[曲目]
・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
・ドビュッシー:交響詩「海」
・R.シュトラウス:アルプス交響曲
[アンコール]
・シューベルト:劇音楽「ロザムンデ」間奏曲
・さくら変奏曲
・ビゼー:「アルルの女」より「ファランドール」
この演奏の凄さは、ドビュッシーにある。
ドビュッシーの繊細過ぎて中々充分には表現され辛い和音構造が明らかになっている驚異の演奏である事に驚く。
たとえば、海では、チェロが3部くらいにセパレートで演奏する場面などがあるが、そういった場面でも絶対的な感覚に近い程のピッチ、音量をコントロールしきった絶妙のハーモニー・バランスを取るのは序の口。
どんなに楽器が多くなっても、全ての部分でドビュッシーのスコアが見えてくる素晴らしい表現。
しかもオケは非常に几帳面に演奏してくれるので、ますます立体的で色彩鮮やかにドビュッシーが浮かび上がる。
これほど、ドビュッシーが見えてきた演奏というのは初めて聴いた…というか、ドビュッシーのテクニカルの冴えを細部に渡って見通したのは生涯初の体験かも知れない。
アルプス交響曲では、全体を俯瞰した演奏とは一味違う、もっと凄いもの(笑)。
朝日、山を登っていく場面、頂上、嵐、など限られた場面のクライマックスを軸に表現を展開していくのがこの曲のアプローチの主流だと思うが、ケント・ナガノはもっともっと大胆。
ffは全てクライマックスであるからして、クライマックスは連続していくのだ、と言わんばかりに強烈な美音によるアピールの連続で、ジェットコースター的な華やかな音楽の祝祭が広がる。
それでいて、冒頭や弦楽アンサンブルなどふとした場所で見せるpは、相変わらず美音ではあるが、何処となくドイツの香りさえ漂う室内楽を展開したりするからまたスケールが大きい。
それにしても、ケント・ナガノの指揮は初めて実演を聴いたが素晴らしい!
微にいり細にいり全ての音を掌握し、しかも絶対的なまでのハーモニー・バランスを築く様は指揮者としての能力の高さがワンランク違う事がよく分かる。
客席にも指揮者やら音楽関係者やらが随分いたようで、分かった中では、評論家の許光俊、指揮者では沼尻竜介、準メルクルなどがいたようだ。
確かに、録音もしてないようだったし、この演奏は一期一会だろうが、それにしても凄い演奏だった。
この日のドビュッシーは長く私の記憶に留まる音になるだろう。
取り合えず、以上で。
16日についても感想も認めてから…。
|
このコンサート、ぜひとも行きたいと思っていたのに、クライアントとの関係で急に仕事が入り、チケットは友人に放出しました(16日も仕事…)。ご隠居の速報を慰めにします。
2008/4/17(木) 午前 7:26 [ dsch1963 ]
それは惜しかったですね…。
出来るだけ早く、16日の分も含めた感想をupします。
それにしても、ケント・ナガノの3人称的なアプローチは見事の一言に尽きます。
これこそ、現代から後を担う指揮者の姿かも知れない…などと思ってしまいました。
2008/4/22(火) 午前 2:41
モントリオール響は、デュトワさんがいなくなってどうなっているかと思っていましたが、美しい艶のあるサウンドは健在だったということですね。それともケントが素晴らしいのでしょうか。美しいフォルテは聴きたいですねえ。今度の来日に期待します。
2008/5/9(金) 午後 4:36 [ kunichan ]
ナガノは凄くクールな解釈をします。
それはオケから新しい音を引き出す、と言う面もあるでせうが、やはり、デュトワで築かれた基礎があればこそ、の音色に私には思えます。
今のこのコンビはかなり乗っているようです、
このブロ愚でも一度本格的に書いたのですが、upする前に消えてしまい意気消沈です…orz
2008/6/1(日) 午前 0:35