或る駄目人間のブロ愚…orz

ラトル/ベルリン・フィルのマラ9チケット確保!今年最も期待!!

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大野和士も書きたいのですが、後程…。
取り合えず、新鮮な印象の名演について少々。

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【9/15 東京二期会公演】
・チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」
指揮:アレクサンドル・アニシモフ
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京交響楽団
演出:ペーター・コンヴィチュニー
エフゲニー・オネーギン:与那城敬
タチアーナ:大隅智佳子
オルガ:橘今日子
レンスキー:大槻孝志
ラーリナ:日野妙果
フィリピエーヴナ:加納里美
グレーミン公爵:斉木健詞
隊長/ザレツキー:北川辰彦
トリケ:上原正敏

今回のコンヴィチュニーの演出の鮮やかさには舌を巻いた。
1995年に初演されたというこのプロダクションは、先鋭に過ぎる最近の演出とも一線を画した気品すら感じるもの。
30日もの稽古を演出家が直接指導し、指揮者も演出家の推薦、というまさにコンヴィチュニーのための公演だけあって、その充実ぶりは予想を超えるものだった。
心理劇、サスペンスへと昇華させたオネーギンは、今まで私が聴いてきた「エフゲニー・オネーギン」とは異質の舞台芸術であったのは確かだ。

開演前、既に緞帳は上がっている。
淡く鈍い光を放つ鏡面のような板で床、壁の全てが覆われている。
舞台上には掃除人やオープン・カフェでくつろぐ人々などが各々蠢いている。
そこに現れた酔漢が、瓶の酒を口に含み、突如奇声を発して倒れる。
コンヴィチュニーお得意の異化効果を企図した仕掛けだ。
観客席を巻込んで広がる困惑と及び腰の僅かな拍手、という如何にも"日本人らしい"反応が面白い(笑)。
1幕はタチアーナ、オルガ姉妹が舞台に背を向け奥に、ラーリナ、フィリピエーヴナの2人が正面を向きながら手前に、という配置。
寄り添う手前の2人と微妙な距離と背を向けたまま、分かつ線を持つ奥の2人の対比がオペラ全体を暗示する。
また、この場面や2幕1場までの全体的に、虚実の入り混じるこの舞台の中で、非常に"実"の部分を中心とした描き方になっていたように感じられる。
心象風景を描く前の性格描写の色合いが濃いか。
そのキャラクターは意外と単純。
タチアーナは孤独な読書少女、オルガは活動的な少女、レンスキーは恋に夢中な青年、オネーギンは激情も持つプレイボーイ…といった具合。
掛け合い部分の演技は優秀で必然性が高く、一部を除けばとても満足の出来る描写となっている。
見せ場の1つである寝室の場面では、フィリピエーヴナの対応が現代人にも届く演技であり納得出来たし、オネーギンが落としていった紙切れ(これは最後に至るまで度々登場するモチーフとなっている)手紙を書くタチアーナ、といった部分は読みの確かさを感じさせる。
また、1幕最後の退廃的に酒に酔い、女を侍らしたオネーギンの痛烈な振り様も印象的だが、ただ衝撃的なだけにとどまらず、プレイボーイとして数多の女性を連れ回すオネーギンも、その手酷さから取り巻きの女達にも段々愛想を尽かされていく。
これにより、続けて演奏される2幕1場では、命名の祝宴を自ら壁を作り、孤独へと閉じ篭るオネーギンと熱に浮かされたような恋を悔やんで閉じ篭るタチアーナの性格設定に繋がり、それを周囲は放っとかず揶揄する、という社会の縮図への置き換えが活きるように思う。
また、ここでは周囲に囃し立てられ、茫然自失のタチアーナがオネーギンと踊っている場面が挟まっていた。
これは後の"死の舞踏"へ繋がる肉体と魂の乖離の伏線であろう。
ここから決闘までの道のりは割とストレートだ。
しかし、1幕で出てきたユーカリの木とハープの装置はオネーギンの交わらぬ魂を静かなメッセージとして刻んでいるのが光る。
ハープに掛けられたコートの意味はこの後に重くのしかかる。

幕間、冒頭に掲げた写真のように、幕は開いたまま、セットもそのままで奥では降雪。
人物は掃除をしたり、何事か話しながら動き回ったり、開演前と同じ様相。
そして、同じく酔漢が奇声を発して開演。
ここで前半とは打って変わって大拍手な点も日本人らしい反応で、異化効果による舞台の解体、聴衆を巻込んだ表現活動、というコンヴィチュニーの上演の意図の1つは達成されたものと言えるのではなかろうか。
個人的に興味深いシーンだった…ってオペラとはほぼ関係ないが(笑)。
この2幕1場からは前半の客観的な性格描写からより主観的な心理描写へと趣を異にする舞台へと転換。
レンスキーが迷いを独白する場面においては(現実には表れるはずのない)オルガが舞台を横切り、奥へと通り抜けていく。
示唆されるのは追憶、走馬灯であろう。
このまま、舞台は群衆が、理解し合い、決闘を避けようとする2人を追い込んでいく緊迫した恐怖を描く。
東独出身で、ブレヒトに親しみ、共産主義の面もあるコンヴィチュニーにとってみれば、間違いなく己の体験を反映させた思想的な抑圧、大勢といったものへの疑念が描かれている名シーンだ。
結局、レンスキーが死ぬシーンでは、"誰も"引鉄を引く事はないにも関わらず、"誰か"により、間違いなくレンスキーは殺される。
これを個人を大衆や体制が抑圧する恐怖と捉えるか、或いは民主主義への疑問と取るか、はたまた失われた国への追憶、と取るか。
楽しみ方は色々だが、オネーギンの心理的側面をよく捉えたこのオペラのハイライトの1つだろう。
また、この瞬間、オネーギンの手に委ねられていたのは紙に見えた。
これがタチアーナの手紙だとしたら、また面白いのだが、確認は出来なかった…。
さて、死体が置かれたまま、最も有名でこの舞台のクライマックスである3幕のポロネーズへと突入。
群衆はレンスキーの死体へコートを投げかけていき、退場する。
さながらショーは終わった、とばかりに。
余りの恐怖と哀しみに取り残されたオネーギンは呆然となり、友人の死の現実を受け入れられず、慄く。
煙草を吸い、詩人レンスキーのものと思われるノートを繰り、現実を思い知らされていく。
彼はようやく立ち上がり、降り積もったコートから友人を救い出すと、喪失の哀しみを死体との踊りにより表現する…。
コンヴィチュニーの手法としては、「タンホイザー」のヴォルフラムの"夕星の歌"においてエリーザベトを慈しみ、自殺(=浄化)を知りながら行かせてしまう、という姿と重なる部分があるが、今回は直接、死体と踊っている、という衝撃から見るとより鮮烈にも思える。
今まで私が見てきたオペラの中でも屈指の名シーンと言えそうだ。
ようやく友の死を受け入れざるをえなくなったオネーギンは、ハープに立て掛けたコートを手に取り、歩き去っていく。
失われた思い出の象徴であるハープが最も活きた場面であった。

3幕はタチアーナ、グルーミンは2階バルコニーに登場。
異化効果を如何なく発揮、なんて駄洒落を飛ばしてみるべきか?(爆)
ここでは、グルーミンの歌が彼の取巻きを含めた周囲の下らない存在を否定するのがポイント。
オネーギンにとってみれば、自分と同じ考えを持つ者を発見し慰められると同時に、自分の手に入らなかったものを見せ付けられる痛烈な皮肉が表現されている。
ところで、この場面では上階で聴いていた私にはかなりPA臭い音が入り混じった響きに聴こえたのが残念。
グルーミン自体が巧かっただけに、歌は生でも会場中にかなり響いたのではなかろうか。
そして、オネーギンとタチアーナの手紙をめぐる心理劇が展開。
タチアーナが手紙を千切っていくと同時に、捨て切れない思い出の追憶が明らかとなり、後ろには表れるはずのないオルガやレンスキーなどのキャストが居並ぶ(勿論、カーテンコールも兼ねてはいるが…)。
そのまま、高潮していく音楽で一気に幕を閉じ、喝采に。
確かに喝采に値する出来の舞台と言えるだろう。

ところで、音楽について。
アニシモフの指揮はロシア語が堪能でない歌手のためになのか、忍耐の音楽の中で如何に表現するのか、という部分がポイントとなっていた。
東響のオケの表現力は予想よりは高く、健闘してはいたが、チェロの余りのピッチの悪さには辟易。
寝室のシーンなど本当にプロか?と突っ込みたくなるほどだった…。
他にも、アニシモフがギアを入れ替えた瞬間に指揮者と距離を詰めて反応していけるパートとそうでないパートが分離する場面も幾度も見え、我慢が必要な部分は多かったように思う。
音色の発音は良く、メロディ・メーカーであるチャイコフスキーの良さも沢山感じたが、たとえば新国のピットを分ける東フィルが本気で臨めばもうワンランク上の演奏を望めそうだったり、意外とオペラの適性を見せ、アニシモフとも共演予定の都響であれば更に…と考えると不満もあった事は否めない。
が、練りこんだだけあって、音楽も演出の表現の指向性によく合わせた演奏と言えるだろう。
歌唱陣ではタチアーナが素晴らしかった。
傑出したパワーとダイナミックな表現力で、手紙の場面を一気に歌い上げた事は素晴らしい。
他の歌手も総じて健闘していたし、今回の演劇的表現にも力点を置いたこの演出において、特に劣って美観を損なっていた訳でない限りは、余り云々しても仕方ないと思う。
ただ、ロシア語、フランス語、双方の発音はやや微妙だったのではないだろうか。
二期会にとってチャレンジングな企画ではあったが、日本人にとってこの辺りは難しい所だろう。
とは言ってもやはり、公演全体の満足度は高い。

ところで、コンヴィチュニー演出の舞台を生で鑑賞するのは「タンホイザー」、「アイーダ」に続いて3作目。
ヴォルフラム、アムネリス、といった傑出したキャラクター付けをされた役に核となる見せ場を用意し、加えて細かくも鮮やかで鋭い読みを思わせる種々の演出でオペラ全体を肉付けしていく、といった手法が多いように思う。
今回は、私の予想ではレンスキーが鍵となるのではないかと思ったが、オネーギンこそ真の力点であった。
ところで、上記作品はどれも割とコンヴィチュニーのキャリアの始めに近い作品ばかり見ているためかも知れないが、非常にバランスの良い刺激と工夫に溢れた舞台が聴く者にオペラを骨董品としてではない新鮮な価値を見せている。
これからも注目していきたい演出家である。

最後に…。
カーテンコールに登場したコンヴィチュニーは、女性合唱団員を手を繋いで無理矢理前に引っ張り出したり、女性歌手を両手に抱えて悦に入っていたり、やりたい放題のエロ親父っぷりが目立った(笑)。
まぁ、程々にして下さいな…(笑)。
続いてもサイトウキネン。
非常に吃驚するほど幸運な事に、この希少チケットは何と、完全な頂きもの。
御本人は余ったから、と仰っていましたが、ここまでして頂いて、本当に有難う御座いますm(_ _)m

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【9/6 オーケストラ・コンサート Bプログラム】
指揮:小澤征爾
管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ
[曲目]
・モーツァルト:交響曲第32番
・武満徹:ヴィジョンズ
・マーラー:交響曲第1番「巨人」

本来はメインのマーラーは、「巨人」という表題は削除されて久しい。
そうして全曲を純音楽として考えてみた場合、単一楽章形式とも3楽章構成とも取れるモーツァルト、楽器の移ろい行く色彩で捉えた武満、そして交響曲の新境地を開いたマーラー。
いずれもクラシックが基調としてきた音楽構成とは一味違う、室内楽的にフラグメントで聴かせていく多彩な展開が魅力のプログラム、というべき印象だろうか。

モーツァルトは今回、「小澤征爾」という指揮者へのイメージがガラリと転換した演奏だった。
一時はモーツァルトは振れない、とまで言われていた指揮者とは思えない自由闊達な明るいフレージングが光る充実した演奏だった。
トランペットなどで多少のミスは感じたが、御愛嬌と言うべき領域だ。
全体としてはフレーズの柔軟な繋がりと展開、室内的な凝縮から解放へと向かう音楽の展開。
そして効果的なちょっとしたアクセントの使い方。
いずれもモーツァルトとして間違いなく一流の響きである。
若い頃のベームかケルテスか、と言っても良いくらい、当世ならマッケラスやムーティ、ミンコフスキなどのような少数の"モーツァルト振り"の1人に列せられてもおかしくない演奏であっただろう。

武満は寡聞にして録音も全く耳にした事が無い作品。
バス・トランペットやコントラアルト・クラリネット(コントラバスじゃなかったらしい…)などの珍しい楽器も多数登場する演奏。
音色の色彩感を出したい曲だったのは明らかだが、武満の中でも逸品といえる他の曲に比べて長じているとは思えない作品か。
また、全盛期のシカゴ響に向けた作品として考えると違和感のあるものなのかなぁ、とも思った。
しかし、SKOはとてもバランスが良く、透明感と何処か密やかな芸術性の発露が落ち着いた境地へ至らせた。
モーツァルトで盛り上げた観衆の興奮を癒す演奏であった。

そして、メインのマーラー。
純音楽としての機能、そしてマーラーの圧倒的なカタルシスを実感として堪能した演奏だった。
冒頭は不安定さが多少あり、些細なミスはあったものの、全体として腰の据わった音楽。
そのどっしりとした落ち着きの源は明らかにテンポ変動が極端に少ない事に起因していた。
慣習的な獏とした"唄心"により処理していた部分を、文献主義というべきか、非常に真面目な解釈に基づいた小澤の音楽は、クラシック、という世界の中で異邦人として、打ち出してきた歴史を感じさせるものだった。
そして更に、ダイナミクスの部分においても、敢えてフレーズの表裏の出し入れを綿密に行い、室内楽が幾つも連なって描き出すマーラーの巨大な音楽世界を表出させていたのも興味深い。
演奏者としては"呼吸"であげてしまいたい部分を拙速として切捨て、もっと深い落ち着きへと連結させた音楽は、ライブならではの瑞々しさも伴って私の感覚に強く訴えかけてきた。
あれほど根を詰めて作り上げられたマーラーを息苦しさではなく、充実した響きに転換して伝えられたこの演奏は、私の中ではエポック・メイキングなものであった。
今まで、実演で言えばインバル/フィルハーモニア管のような演奏に忘れられない感銘を受けたり、録音で聴くテンシュテット/シカゴ響にそれまでにない衝動を得たりしてきた私だが、それらとは全く方向性の違う、それでいて明らかに素晴らしいマーラーが聴けたのが喩えようも無く嬉しい。
今までの小澤体験の中で、間違いなく最良が塗り替えられた日だったろう。

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厚かましくも、サインまで頂いてしまいました(笑)。
また来年、氏による名演奏が繰り広げられる事を願って…。
今年も逝って参りました〜。

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それにしても、重荷である私を2度も車に乗せて頂いたり、貧乏人である私の松本飲み&観光に付き合って頂いたり、蕎麦を喰べさせて貰ったり、希少なチケットまで頂いてしまったり、カーオーディオでマーラー「巨人」のコーダをぶった切ってもらったり(笑)、兎に角、色々と楽しませて頂きました。
今回の松本行でお会いした皆様、誠に有難う御座いましたm(_ _)m

まずは、珍しく殊勝に御礼をお伝えしてから、本題の演奏へと入りたいと思います(笑)。



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【8/31 オペラ公演】

指揮:小澤征爾
管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ

・ヤナーチェク:歌劇「利口な女狐の物語」

女狐:イザベル・ベイラクダリアン
森番:クィン・ケルシー
森番の妻:ジュディス・クリスティン
校長:デニス・ピーターソン
神父:ケヴィン・ランガン
行商人:デール・トラヴィス
雄狐:ローレン・カーナウ
宿屋の主人:松原友
宿屋の女房:増田弥生
犬ラパーク:マリー・レノーマン
雄鶏:黒木真弓
きつつき:牧野真由美


このオペラには、童話、民話風の物語に着想を得た自然、循環、無常の哲学だけでなく、実はチェコ(…というかモラヴィアというべきか?)という列強に抑圧されてきた歴史を持つ国家としての民族主義が関わっている。
オペラを聴く直前に知ったことなので、私の中での理解はそれほど深いものではなかったが、そうした面を直接提示された演出であり、また、小澤のアプローチの透明性から、視野の狭いイデオロギー的なものではなく、弱者として世界中へ普遍と繋がる姿へと昇華させて伝わった点に魅力があったと思う。

音楽的な話をすると、小澤はこの曲の演奏が初めてという事もあり、昨年の「スペードの女王」や今年の「エフゲニー・オネーギン」に比べれば自家薬籠中の物、という雰囲気は薄いか。
テンポも3日目のこの日の演奏は前2日に比べてグッと落としたものになっていた、と歌手サイドから聞こえてきた。
ともかく、この日の小澤のアプローチは誠に端整、丁寧で、p部分のバランスと美しさは特に素晴らしい。
まず序奏の鬱蒼とした森の雰囲気ある和声の連なりへと弦楽器はスピード感のあるフレージングで切り込んでいく。
冒頭30秒でこの演奏の力を実感する。
歌手達へも配慮のある指揮ぶりで、強引な流れは一切感じられない。
しかし、若干ffについてはまだワンランク上の音が、終結部での金管を始め、オケに引き出しがあったのは明らかに見えていたので、もっと大胆な対比を作ってダイナミクスも満足させてくれたら…というのは多少望み過ぎだろうか。
今回の音楽が、チェコ人を余り使っていない事も含めて、洗練された透明性を基調とした音作りであったのはよく分かったが、加えて振幅の大きなダイナミクスも望んでみたかった。
まぁ、贅沢者だな、私は(笑)。

歌手陣は総じてレベルが高い。
特に良かったのは、パワーは若干不足があったかも知れないが、中々の美声を披露してくれた森番クィン・ケルシー。

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どうやら昔アメフト選手だったらしい彼は、気さくにサインに応じてくれ、とても好感。
次回は英語のオペラで是非お会いしたい(笑)。

着ぐるみだったため(笑)、ステージ上ではその端麗な容姿が封印されていたのが犬のラパークを務めたマリー・レノーマン

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某○かしさんが"You are pretty, beautiful"と連呼なさっていたため、私にも御機嫌にサイン&撮影に応じてくれたのを見て、男としての器量の差を感じた(笑)。
自転車で颯爽とホテルへと去っていったのも印象深い、子役キャストにも人気の女性であった。

最初にも少し書いたが、演出は非常に音楽との親和性が高く、そして普遍化されたものを感じるものだった。
季節感、循環を描く事は移動式の舞台の広がり、転換、そして装置の細部(酒場の液晶の天気予報など)にまで投影された情景描写で描き出す場面は、自然と人間の距離の近さ、同時に相容れない遠さの両方が見える。
自然との共存は言葉ほど生易しい問題ではないが、何処で折り合いをつけるかはオペラ内でも投げ掛けられているように思えてしまった。
そして3幕、ビストロウシカの死の場面。
ハラシタと森番は縄張りで争い、とうとう銃を突き付ける程の激しい対立に至る。
ここは冗談のように仕立てる演出の方法論もあるように思うが、切実な強者と弱者の問題として映す事により、更なる弱者、しかし屈服しない強者としてのビストロウシカが鮮やかに浮き出る演出だった。
いつでも、どこでも、抑圧される個人達は卑小でささやかながらも声をあげ続け、政府や外国の圧力にひとりが敗れたとしても、循環し続け、営みの繋がりが絶える事は無い。
そんなヨーロッパらしい個人に根ざした思想が垣間見えた演出で、音楽もそれを包むに相応しい、透明で力強いものだった。

来年はオペラではなく合唱付大規模オーケストラの作品だが、20世紀を代表するレクイエムと言えるブリテン「戦争レクイエム」である!
もしウォルトン「ベルシャザール王の饗宴」だったら一も二も無くチケット争奪戦に参加しただろうが(笑)、これも充分楽しみである。
聴きに逝けたら良いなぁ…。
松本の演奏会評を書きたいのですが、ちょっと頭に来るメールが来たので、その顛末をお話します。
因みに、今回、私は敢えて(…というか愚かにもその場の気分で)、場合によっては危険が排除出来ない、大変に無意味な対応をしてしまったので、皆様はこういった馬鹿な対応は決してなさらないで下さい
…とは言っても、自分が痛い目は見たくないので安全確認は行っておりますので御安心下さい←というか誰も心配してないですね(苦笑)。

兎に角、私と同じようなメールが来た場合は、正当に請求される心当たりがなければ、無視する、または冷静な判断力のある人間に相談する、といった対応をして下さい。
決して、悪質な詐欺師に対応をしてはいけません。
また、万が一、連絡先を知られたとしても、それくらいでは、彼らは対応出来る可能性は非常に低いです。
ですから、以下の事だけは守って下さい。

絶対に急いで振込まない!


それだけは御願いします。
それでは、私の体験談(笑)を以下に載せます。




・本日午後、私の元に届いたメールです。

サイト未納料金が御座います。本日中に連絡無き場合法的処置を取らせて頂きます。○×管理組合03-*%&$-@+!~

このメールは、DOCOMOやソフトバンクで言えばSMS、auではCメールと呼ばれる形式で届きました。
番号をランダムに組み合わせて無作為に届いたものと思われますが、真偽は不明です。
もしかしたら私の個人情報が悪質な業者に回った可能性はありますが、追求していませんしする気も起きません…。
因みに、送り元の電話番号らしきものも記載されていましたので、後にかけてみましたが、留守電の設定になっていました。

さて、まず、上記メールの明らかにおかしな点を指摘します。

「サイト未納料金が御座います」との事ですが、この時点でどのサイトか明示されておりません。
元々請求が存在しないのですから当たり前ですが、こんなものは真剣に取り合う気すら起きない阿呆らしいものです。
それから、ここで明確に料金を請求しないのは、恐らく、後程問題にされた際に、強要罪(刑法233条)などの犯罪に問われないためのエクスキューズであろう、と考えられます。
ここで明文化して請求すると、証拠が残る可能性があるのです。

また、『法的処置』の文言がありますが、この『○×管理組合』とやらが、仮にサイト使用料の未納分の債権を譲り受けしていたとしても、債権回収の法的措置を取る根拠が彼らには存在しません。
債権を回収する事が出来るのは、現行の日本の法律下においては、弁護士法の特例として制定されたサービサー法によって認められた債権回収会社など民間ではごく一部しかいません。
そして、許可を得た債権回収会社は全て公開されています。
これ以外の怪しげな会社や組織が強制的に債権を回収することなどそもそも違法なのです。
因みに、サービサー法について、↓に法務省がまとめてくれていますので、心配な時には御一読下さい。
http://www.moj.go.jp/KANBOU/HOUSEI/chousa01.html

要するに、彼らは、存在していない、請求する事が出来ない、「サイト未納料金」とやらを請求しているのです。
巧妙ですらない、一笑に付してしまいたくなる話ですね。

さて、私は、阿呆な事に虫の居所だけで、コンタクトを試みてしまいました(苦笑)。
非通知の着信ではどうやら繋がらないように設定しているようなので、こちらの電話番号などは漏れないような自宅、自分の携帯電話ではなく、他人に迷惑も掛からない電話で、偽名、偽電話番号、偽住所の設定で、電話しました。

繰り返しますが、こんな阿呆な事は絶対に真似しないで下さい!

以下、その際の会話です。

隠居「そちらから『サイト未納料金』についてのお知らせのメールが届いたのですが、どちらのサイトの使用に関する未納料金でせうか?」
男性「お名前、ご連絡先を教えて下さい」
隠居「●●(偽名)と申します。(偽電話番号)です」
男性「●●様ですね。▲■というアダルトサイトの使用料の未納分について回収をさせて頂きます」
隠居「そんなサイトを利用した覚えがないんですけど」
男性「ですが、確かにお客様の個人情報が登録されていますので、こちらとしては回収させて頂くしかありませんので。登録についてはサイトの運営者と直接連絡を取って頂かないとこちらでは分かりません。それから、使用料の振込手続も早くして頂かないと金利や回収費用の関係で更に高額になってしまいますが」
隠居「おかしな話ですね。取り合えず、分かりました。では、幾らになりますか?」
男性「49800円になります」

さて、ここまで会話を引き伸ばしてきたのは、向こうの情報を聞き出そうと思ったからです。
普段は嫌いな公権力ではありますが(笑)、警察等への口座番号の通報も考えていました。
それにしてもふざけた請求ですね!(怒)

隠居「それでは、まず、そちらの住所を教えて頂けますか?」
男性「東京都□▽区(以下略)(※後にネットで調べた限りでは存在しない住所でした)になります」
隠居「○×管理組合とはどういう組織ですか?」
男性「企業の個人のお客様宛ての債権回収の代行を行っています」
隠居「メールにあった『法的処置』とはどんなものですか?」
男性「最終的にはお客様の元を直接訪ねるなどして、強制的に回収させて頂く事になります。経費なども上乗せされた請求になります(※こんな事は合法的には絶対あり得ません!)ので、出来るだけ速やかにお支払い頂ければ、と思います」
隠居「分かりました。それでは、口座番号を教えて頂けますか?」
男性「それでは、少々お待ち頂けますか?係りの者がお客様へ再び掛け直した上で詳細は係りの者がお伝えしますので…」
隠居「あ、その前にちょっとお伺いしてもよろしいでせうか。いきなりですが、サービサー法というものは御存知ですか?」
男性「は?」
隠居「国が制定した弁護士法の特例で…(以下略)…。債権回収代行を行っていらっしゃるなら当然御存知かと…というか、そちらは法務省の許可を得た債権回収会社なんですよね?」
男性「……」
隠居「先程調べた時はそちらの名前は載っていないようですが。それから、刑法233条の強要罪、という犯罪も御存知ですか?条文には…(以下略)…なので、あのメールはそれに該当しうる恐れも…」
ここで、彼は唐突に電話を切りました。

最初から少しだけ虐める材料を用意してから電話する私は、相変わらず結構嫌らしい奴ですね(笑)。
実は、強要罪の成立についてはかなりハッタリの色合いが濃いです。
詐欺罪は被害が発生していないこの時点では問えないと考えられますし、脅迫罪に問えるような事実もこの時点ではありません。
なので、それらより軽度の犯罪と言える強要罪を持ち出してみました。
向こうは少し焦ったようです。
サービサー法についても付け焼刃でしたが、持ち出されるとは思っていなかったようです。
口座番号が早めに聞き出せていれば、普段はいけ好かない(爆)警察などへの通報も考えていたのですが、その点は失敗ししまいました…。

取り合えず、けふはこんな展開でした。


実は、振込め詐欺などについては、以前、私の実家も被害に遭いかけた事があります。
母の在宅中、携帯電話を紛失したので新しく契約し直した、と謎の電話(因みに、はっきりと『私』だとは名乗ってこない)。
「だから掛け直してみてくれ」との向こうの電話に対し、母は「そんなもの知らないわ。アンタが連絡してきなさい」とあっさり切り捨てた上で、私の携帯電話へ物凄い剣幕で留守電を残してきました。
留守電が余りにも妙だったので、私が若干不審に思いながら「何をお怒りなの?」と電話をしたら、↑の事情をとうとうと聞かされた後、「アンタがきちんと連絡してこないからだ!」と怒られました…。
この携帯電話の番号の変更を布石として、私を装って泣きながら連絡した時に信憑性を上げるためにやった事だと推察されるので、確かに慧眼でした。
それにしても、私は携帯電話の番号など変更してないから…orz
その辺りの理不尽さは感じつつも、詐欺に引っかからずに逃げ切る聡明さを持っていた点は私より上手だと思いました(笑)。

皆様も、お気を付け下さい。

けふの激勝!

シドニー五輪の頃、ライズを操るエース高山の頃から注目し続けてきた競技でしたが、上野という世界最速の球を持つ不世出のエースと共に、ついに悲願を達成しました。

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昨日は、昼の見殺し(…とはいってもアボットは素晴らしい投球でした)に加え、夜も見殺し再来か…と危惧していましたが、タイブレークのルールの想定外ではないかとすら思えるピッチングで12イニングの激闘を勝利。
この経験からけふももつれる展開を予想していましたが、予想を超える見事な闘いぶりで今大会予選からノーヒットの三科の長打、そして安定したバントで1死3塁を作り、アメリカのエースであるオスターマンの意地で2死3塁までこぎつけられるもソフト特有の内野安打で見事先制!
1,6回の1死満塁のピンチはいずれもやはり、上野の投手力で切り抜けるに至りました。
が、浮いた球を叩いて追加点のホームラン。
更には前日崩せなかったアボットを死球を絡めて執念の追加点。
攻撃は前日以上の凄みでアメリカから常に先んじました。
何より7回。
無死のランナーを出して2点差とはいえ、もつれそうな展開が予想される終盤でした。
しかし、次打者の外野へ飛んだファールフライに喰らいついて1死、そして誰もが抜けた、と思った強い三直をこれ以上ない超好守でついに2死!
最後もきっちり三ゴロに打ち取り、ついに感動の勝利!!
素晴らしかったです!!!!!

さて、どうでも良い話を少し下に付け足します。

アメリカ4番のブストス選手。
ポリネシア出身じゃないかと思いますが、巨躯を自在に操った打撃は兎に角凄い!
決勝でも外角の球を流してHRという圧巻のパワー…。
オリンピックではシドニー&アテネで金、北京でも本塁打6、打点10と2冠で銀。
この選手を6回は1塁の空いた状態で迎えられたのがターニングポイントだったでせう。

アメリカエースのオスターマン投手。
この投手は何とも変化球が鋭い。
1,2回だけで5三振と背筋の凍る展開になりかけただけに、3,4回いずれも高めに浮いた球を打てた事の価値が凄く高いです。
表彰式でも悔しさを滲ませていたのに高い矜持を感じました。
それにしても以前は14奪三振完封、という人間離れした投球で完敗した相手。
数少ないチャンスを得点に繋げた日本打線が素晴らしかったです。

日本ではやはり上野投手。
最早、不世出の逸材といって差し支えないでせう。
準決勝以降は世界一の速さの速球以上に、カウントを悪くしてからでもストライクゾーンを広く使える投球術が光っていたと思います。
オーストラリア戦7回のホームランなど数少ない失投が点に直結していた印象がありますが、ピンチを背負った場面で、注文通りに内野フライ、浅い外野フライなどに打ち取り続ける気迫は凄まじいものがありました。
流石に限界ギリギリの登板だったと思うのですが、怪我など無く活躍を続けてくれる事を切に願います。

そして意外と注目株だったのが峰捕手。
大会を通じてリードは内外の出し入れが丁寧で守備面の貢献だけでなく、オーストラリア戦などで打撃も魅せてくれました。
ベテラン乾捕手を抑えてマスクをかぶっただけの事はある若手でした。
決勝戦でもバント、進塁打の内野ゴロといずれも点に繋がったシュアな打撃で、こういう勝負強さは国際舞台の厳しい闘いでは必要不可欠な要素でせう。
小柄な体と愛らしい雰囲気とは裏腹なプレーは先が楽しみです。

そうそう、忘れてはいけないのは解説を務めた宇津木妙子元監督。
世界一を目指し続け、日本代表の監督を退いてからも一線で活躍し続ける彼女が、選手と一体となって試合中に叫び、金メダルの瞬間を声を詰まらせて祝い、届かない夢ではなく、追い続けた現実としての金メダルへの思いを語る彼女に、誰よりも競技への情熱を感じました。



ところで、ひとつ残念だったこと。
不謹慎にも決勝で見られたら良いな〜、と思っていた投手の登板が無かった事です(笑)。
因みに↓の選手です。

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ジェニー・フィンチ投手は最早モデル並の容姿だと思います(笑)。










それにしても、ソフトボール日本代表は素晴らしい戦いぶりでした。
この後押しを受けて野球日本代表も韓国に勝って、決勝もアメリカorキューバも降して、悲願の金メダルを願いたいものです。
しかし、野球も混沌としてきました…。
星野監督の采配ミスとも言える岩瀬の引っ張り過ぎで韓国、アメリカに敗北…。
その結果のデイゲームの韓国戦は、ナイターのキューバ戦に比べて決して楽とはいえない相手です。
そして、もう1つの準決勝はアメリカは予選前半不振もドラフト上位確実の大学生ストラスバーグがキューバ戦先発予想されている事もあり、壮絶な試合が予想されます。
日本としては、杉内、和田が5〜6回試合を作り、ロースコア・ゲームに持ち込めばきっとどの相手でも勝機があるでせう。
打線は村田、森野が不振に喘ぎ、青木も下降気味の調子ですが、元の素材から考えて、彼らがこのまま終わるとは思いにくい。
変わり身を見せた新井と西岡、川崎の二遊間の復活も見られそうで、まだまだ強くなる余地はあります。
残り2日、不安と焦燥に駆られる観戦が続きそうです(笑)。

それにしても、ソフトボール日本代表、見事でした。
心より御祝い申し上げます!

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