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フランスのイメージが、がらりと変わりかねない事件が起きた。
3日に1人、女性が家庭内暴力(DV)で死亡しているというのだ。
傷害も入れたら、毎日フランのどこかで女性が暴力に虐げられているということになる。
娘に話したら、「嘘だろう」と目を丸くしていた。
綺麗な女を見ればすぐに声を掛け、やたら優しく振舞う、という粋なフランス男性は、単なる映画のイメージで、実際は暴力好きのろくでなしが多いというのだから、驚くのも無理はない。
かく言う私も、あまりのギャップに認識不足と反省しきりだ。
次期大統領選の有力候補という女性は、未婚の3人の子持ち。グラマーなビキニ姿が新聞に大きく報じられ、それが人気に拍車を掛けていると聞いて、さすがフランス、などと勝手に悦に入っていたのが恥ずかしい。
フランスの女性とフランスの名誉のために嘘であってほしいが、統計は動かせない。
ボートラン社会結束・男女平等担当相が22日、今年1月1日から平均して「3日に1人」、女性がDVの犠牲で死亡していると発表した。夫や愛人などに殺害される女性はすべての社会階層に及び、貧富の差や地域の区別がないという。
22日発行の仏パリジャン紙の調査によると、周囲の女性がDVを「受けているか受けた」と回答したのは30%、当局が「十分に効果的な対策」を取っていないと批判したのは75%にのぼった。
フランスでは最近、18歳に引き上げられたが、永く女性の法的結婚年齢は15歳であった。ということは、日本では少女とみなされるいたいけな女性までDVの被害に遭っていることになる。
担当相は、女性が自分に非があるという固定観念から「脱出する必要がある」と述べ、国営テレビ5などで10分間の短編PRを流して女性の自覚を促し、他方で、来年1月から電話による相談窓口を創設するという。
被害者である女性の側も受身かつ保守的で、暴力男に付け込まれているようだ。
恐るべき国である。
女性虐待はフランス社会で慢性的に行われているということになり、まるで“文化”ではないか。
そう言えば、フランス料理のコックで女性をみたことがない。今までは別に不思議とは思わなかったが、あれは女性差別ではないのか。
国や社会の対応も寒い限りだ。
サルコジ内相は同日、結婚を拒否したパキスタン人男性に焼殺されそうになったアラブ系女性の「勇気」をたたえて、フランス国籍を与えたというが、自国民はどうなのか。
フランス国籍を与えたところで、女性を虐げる自国の悪しき文化を何とかしなければ解決策になるまい。
女性の人権擁護団体らは25日の国連の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に向け、抗議デモを呼びかけているが、海外からも応援しよう。
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