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「トイレの神様」 月島衣音 「先輩! 先輩はどうしていつもそう次々と新しいアイデアが生まれてくるんです?」 社内の新企画プレゼンテーションの後、後輩の社員がそう言ってオレに問いかけてきた。 「教えてやろう」 オレは後輩を社員食堂の隅に連れていった。 「実は、オレのアイデアはすべてトイレで生まれる。オレんちのトイレでだ」 「へえ〜っ! 良くいますよね。そういう人って」 「バカっ! オレの場合、そんじょそこらの類似品とは訳が違うんだ!」 「え? ど、どういうことです?」 「オレんちのトイレにはな、実は「トイレの神様」がいる」 「ト、トイレの神様?!」 「にわかには信じがたいだろう。だが本当の話だ」 オレは後輩に包み隠さず教えてやった。もちろん、「口外無用、お前だけに教えるんだ」と言って。 「オレが入社した頃、定年退職を控えていた、「アイデアの神様」と社内でささやかれた先輩がいた。 そのお方から、オレは「あるモノ」を譲られた。 そしてその「いわく」を教えられた。 オレはそれを、自分ちのトイレの棚に奉った。 それが、「トイレの神様」だ。 その時から、オレはトイレに入るとその「トイレの神様」に手を合わせて拝むようにした。 その時からだ。 オレの頭に次々と泉のようにアイデアが溢れるようになったのは」 「せ、先輩、ボクにその「トイレの神様」、譲っていただくわけにはいかないでしょうか?!」 彼は、次の企画会議までに新商品アイデアを出さないと他の部署に飛ばすと、課長から脅されていると言う。 「オレは社内である程度の地歩を築いた。もう後輩に「アイデアの源泉」を譲ってもいい頃だ」 「ありがとうございます! 先輩!」 「だが、少々高いぞ。それでもいいか?」 「構わないです!」 「それに、「トイレの神様」の御利益を引き出せるかはお前次第だ。保証はできないがそれでもいいか?」 「大丈夫です! がんばります!」 数日前、 トイレを掃除していたら、埃をかぶった棚の上にすっかり変色したトイレットペーパーがあるのに気付いた。 使おうか、ゴミ箱へ捨てようか迷っていた。 後輩から相談があった次の日、オレは、そのトイレットペーパーを木箱に入れて会社に持って来た。 それを大事そうに彼に手渡して言った。 「 トイレのカミさまだ 」 〈ion〉
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後輩へのメモ添えて、
「アイデアが ふんづまり時は カミ頼み」 ♪ ^^^
2009/12/8(火) 午前 4:46 [ ang*a*ugen ]
☆angyamugenさんありがとうございます。「失敗したら、カミは、尻拭いをしてくれる♪」
2009/12/9(水) 午前 1:08