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朝倉書店 新宿区東5軒町1-1 朝倉鉱造
昭和32年1月5日 初版 定価1500円 箱 685頁 国語教育文献目録
編集代表 西尾実 委員他4名
執筆者 244名 杉浦明平 麻生磯次 大久保忠利 田所太郎 手塚富雄 成瀬正勝 金田一春彦 加藤楸邨
暉峻康隆 吉田精一 南博 他
杉浦は、「記録文学」の項を執筆している。
エドガー・スノー「中国の赤い星」アゲネス・スメドレー「中国は抵抗する」を例に
ひき「第2次大戦後初めて文学の問題として記録文学が取り上げられ、日本文学の視野と
世界とが狭く生気に乏しいものになりがちであった・・事件や問題にみちた社会的な場に
持ち出して、よみがえらそうとする試み」と規定している。
杉浦の戦後の活動は、主に「ルネッサンス文学研究」と「文芸評論」であった。
彼の記録文学のパイオニア的作品である「ノリソダ騒動記」は、佐々木基一の薦めで
昭和27年7月号の「近代文学」に発表された。単行本は、昭和28年6月未来社から刊行
されている。この作品の成功は、彼が小説家へと脱皮していく最初の記念碑的作品でも
ある。尚、記録文学については、杉浦と村上一郎で昭和38年、編集・執筆した南北社刊の
「記録文学への招待」に詳しい。
注 この国語教育辞典は、2001年に復刊されている。現在でも十分通用する内容
となっている。
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