オランダ坂から

はかなさは花月の門につるしたる金燈籠の灯より来るらし 勇

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この鮮やかな黄色見ると、いよいよ夏が来たかと思う。

友人から贈っていただいた。生産者は、その友人の高校の後輩である。東京農大を卒業し

て帰郷、代々の家業を継いだ。いわばプロ中のプロであるから美味いのは当然であるかも

しれないが東農大卒の方全てが上手に生産できるとは限らない。そこには、創意と工夫

がある。

 ビジネスの世界も同じことが言える。マーケット同一、部下同じメンバーで支店長が

変わると業績が向上する場合は、やはりその支店長には創意と工夫がある。農業の

場合には、加えて「自然」という人智を超えた範囲の中での生産であるから困難さは

毎年異なる。それには「経験」という技を習得していかなければならない。

 農水産物も最近、「ブランド化」の動きが盛んであるが特有の名前を付ければブランド

になる訳ではない。ブランド化は、なによりも産地への市場と消費者からの信頼で成り立

つ。そのブランド化に成功したのが「夕張メロン」であろう。同種のメロンは、夕張だけ

で生産している訳ではない。近在の農家は、この名称は使用できないから独自の名を付け

ている。

 札幌に在勤していたので、このメロンについて少し触れておきたい。

産地限定であるから市場に常に品薄感を持たせている。初競りには、1玉100万円を超える

値が付く。これは生産者と市場との信頼から生まれた顕著な表現といっていい。「夕張メ

ロンの偽物」「夕張メロンシールの盗難事件」が起こるほどのブランド化に成功してい

る。

 しかし、味については、私の好みではない。

味覚は、「五味」という。甘味・酸味・塩味・苦味・うま味をいうが万人共通の好みで

ではない。夕張メロンはたしかに甘いが臭いと味に雑味・雑臭がある。かぼちゃの味が

残り、臭いも清涼ではない。交配にかぼちゃが入っている感じがする。甘ければいいとい

うものでもない気がするがこれは私の好みである。私にはこの「愛知・田原産のイエロー

キングメロン」のがいい。品がある。節度がある。なによりもこの鮮やかな黄色がいい。

今、食卓の上に伊万里の大皿に乗せて3個置いてある。観るだけで心が豊かになってる。


 今年は、東京の6歳の孫にも送って頂いた。

きっと、この大きな黄色のメロンは初めて手に取る。「じいじの送ってくれた大きな

黄色のメロン」は、彼の記憶の底に残っていくことになればこんな嬉しいことない。

これこそ「風味」という。生産者と友人に感謝したい。






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