|
戦後、昭和30年頃からあいついで美少女童謡歌手が登場した。
童謡だけでなくテレビが登場するとドラマにも進出し少年の間で彼女達の噂が飛び交った。
松島トモ子・近藤圭子・小鳩くるみ・古賀さと子などが代表でありそれぞれヒット曲を持った。
私は、人気番組になった「怪傑ハリマオ」の挿入歌を歌った近藤圭子が好みである。
南十字星の歌 加藤省吾作詞 小川寛興作曲
さざなみ光る 砂浜に
ひとりきく歌 子守り歌
おさない頃の 思い出に
輝くは 輝くは
南十字星
私は、ハリマオの主題歌とともに近藤圭子が歌うこの歌が耳にこびりついている。
しかし、考えてみたら「怪傑ハリマオ」は不思議な番組であった。舞台はどうも南洋の国らしい。
現地の人を虐待しているのは白人、それを助けににくるのが怪傑ハリマオというパターンである。
この作者は、太平洋戦争の理想の形をテレビでシッペ返しをしていたのかもしれない。
古賀さと子の「小鹿のバンビ」などもこの時に登場した。大正期に鈴木三重吉が始めた「赤い鳥」
は、私達に良質な童話を残した。戦後この時期に登場した童謡も日本の財産になった。時代が豊かになっ
たらいい文化が生まれるとは限らない。赤い鳥、この時代の詩情豊かな童謡を考えると良質な文化は
高い志の中から生まれるというのがよく解る。
|