オランダ坂から

はかなさは花月の門につるしたる金燈籠の灯より来るらし 勇

飲食

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 食卓におでんの湯気が上がるのは光景としてもいいものだ。

誰しも最初に食べるのは決まっている。ボクは、大根とかまぼこ(長崎弁でカンボコ)で始まる。

これを食べてから他に移るが練り製品も種類が多いから楽しみが増える。おでんだけは「熱燗」でないと

いけない。同僚がビールなどをたのもうものならへ理屈を並べて撤回させる。死んだオヤジの遺言だとか

おでんにビールなどは売国奴だ!根性なしに決まっている。・・・同僚もいわれのない罵詈雑言を浴びる

より気持ちよく過ごしたいために撤回をしてくれる。

 東京の「お多幸」大阪の「たこ梅」どちらも通ったがやはり子供の頃より慣れている醤油味の濃い

「お多幸」に軍配を上げる。この濃い味が染みとおった大根などたまらない。この店は、俳優「殿山

泰司」通称「泰ちゃん」の実家であることは余り知られていない。両親が創業しているが元は関西の出

であるので味は工夫しながら今の味にしたのだろうか?

 おでんはそんなに難しい料理ではないので家でも冬の間に3−4回は作る。まあこれだけ色々な具を

入れるので下手にやってもそれなりの味がでるので失敗したという気にさせないのがいい。

明日あたり材料を買って作ってみよう。

「手前味噌」について

 味噌は、江戸期までは各藩のミリタリー・グッズ(軍需物資)の代表といっていい。塩の量によっては

5年でも6年でも保存できる。この味噌と水があれば十分篭城にも対応できた。

 今でも大藩であった都市近郊においしい味噌が残っているのはその証左といえる。仙台、会津、静岡

名古屋などはその代表である。味噌にも地方によって大きな特徴がある。その地域に一番合った材料、

製法が維持・伝達されてきたのであろう。私は、大豆の豆味噌・赤味噌の文化圏で育ったために今でも

愛知県の武豊町にある味噌屋から1年物を取り寄せている。この店は3年物、5年物とあるが1年寝かせ

た物で十分旨いのである。おいしい豆味噌の特徴は、香りと甘さにあると思っている。味噌が甘いとは

不思議に思われる方はここから取り寄せて試してみると解る。捜す気があればこの文だけでこの店にたど

りつける。もう1つの特徴は、冷めても旨いことが上げられる。初めて大学進学のために上京した時に

味噌汁のまずさに閉口した。全国の代表的な味噌はあらかた食したが口に合わない。ここ長崎は、麦みそ

である。地元では有名な「チョーコーの味噌」があるが私には、マズくて食べられない。

 味噌こそスロー・フードの代表であるから自分の育った地域の味噌が一番であるが昔からの製造を

している味噌屋は限定される。名前の知れた味噌は全て機械味噌といっていい。こんな味噌が地域を

代表する味噌であると大きな顔をされてはたまったものではない。又、ダシを入れてある味噌が売り

だされているがこの類はジャンク物で味噌と云える代物ではない。


 (蛇足ながら私流おいしい味噌の見つけ方は、中心となる都市の周辺の街で宣伝もあまりやらず
  昔からの製法で家内工業でやっている味噌屋、醸造元を見つけることだと思う。その反対に
  大々的な宣伝をやっているところは、確実に不味いのは間違いない)

珈琲について

 山本嘉次郎監督の「日本三大洋食考」を読んでいたら次の記述を見つけた。

「毎年、八十八夜のころになると川越にゆく。狭山の新茶を買うためである。銘柄は狭山翠という」

この近くに住んでいたことがあるがお茶に疎く余り飲まないのでこの銘柄も初耳である。

秋が深まると、珈琲は、夏の間せいぜい朝起きた時の一杯が2−3杯は飲むようになる。

嘉次郎先生のように銘柄にそんなに拘っているわけではない。第一、豆では購入していない。粉であ

る。ドリップで入れているが我ながら粗雑である。せいぜいお湯をゆっくり注ぐことくらいで淹れ方を勉

強したことはない。それでも結構旨い。容器は、友人と京都へ遊んだときに立ち寄った「イノダ」で購入

した茶色の陶器のを使用している。朝起きてお湯をわかしこのお湯をゆっくりと注いで粉が膨れていく

のを見守る。この時間がいいのである。横着であるから適量の砂糖は受けるマグカップにもう入れてある

。マグカップには、スヌーピーが笑っている。珈琲の幻の味は、昭和の終わりの頃先輩に連れられて

入った銀座の専門店で飲んだ珈琲の味である。まるで別格、別物。あんな旨い珈琲はあれ以来飲んで

いない。

 珈琲の量が増えると秋が深まるのがこのところの我が家である。

野菜直売所

 全国で野菜の直売所が増えている。

経営も農家直営、法人経営、農協、第3セクターと色々あるみたいだが農家の所得が増えるのは結構な

ことだ。できたら農協依存から脱却して農家直営が増えるのが望ましい。

一ケ月に1−2度、散歩がてらでかける。たまにスーパーでは御目にかからない野菜が並ぶのが楽しみ

である。夏の初め頃に「辛味大根」と名札の附いた卵大の大根を購入した。3個で100円であった。

今までこんな大根を見たことはない。これが予想外の「優れ物」だった。カレールーやラーメンに

代表されるインスタント類は高度に発達してきたが私の不満の代表はチューブ入りの「わさび」

である。「本生・・」と銘を点けた商品もあるがメーカーに何が本生なのか聞きたい位不満の塊の商品

が多い。この辛味大根はわさびの代替に十分通用する。さきほどのチューブ入り製品よりよほどいい。

頭部が緑色なので色彩的にもわさびと似ている。わさびとして使用しないときには大根おろしでこれも

又十分な味と辛味がある。とにかく優れものである。次に直売所に行った時にも探したがない。

1回きりの幻の商品となってしまった。

 先日、姿形は京野菜の「万願寺とうがらし」に似た大きな唐辛子を買った。

これが大変な代物であった。中の種を取り出してその種が台所のシンクにあるだけで眼が痛くなる。

種を触った手で眼に触れようものなら眼が痛くなる。「劇物野菜」に指定したくなるような辛さが

ある。根性のある野菜である。よくこんな物が残っていたと思う。まだ辛さが怖くてこの身を

使用していない。ここで購入した農家が精製した一味唐辛子は十分満足いく品物で愛用している。

 直売所は、新鮮、安い、時々珍しい野菜に合える楽しい場所である。今では、長崎市内の浜町商店街

のアーケードの中にまで進出していついっても大勢の客が入っている。近所の2つあるデパートの

野菜売り場はよほど特色をださないと維持が難しくなってきた。

 ここも知る人ぞ知る居酒屋である。

ここに入ると呑み助は皆優しくなる。久しく行ってないがNET上では健在であるようだ。ここが閉店

する訳がない。ここが無くなる訳はない。私の知る限りこれぞ居酒屋、ザ・居酒屋といえよう。

御園座横、ビルの谷間にいまでも壊れそうな玄関、中に入ると階段があり2階屋であるのがわかる。

肴は、伊勢湾の魚介、酒は樽の菊正、新鮮、旨い、安い。客層もバラバラ、作業服あり背広あり私服あり

共通項は、酒好き、肴好き、店の雰囲気好き。ケースから肴を勝手に取り出し大声でしゃべろうが

隣の人に酒を振舞おうが文句はいわれない。往年はあの池波正太郎氏が御園座に来たついでにここで

のむのを楽しみにしていた。杉浦明平氏も渥美の田舎から名古屋へ用事で出かけるとここで席を暖めた。

酒飲みは隣席に誰がいようが気を使わない。今宵、この席、この肴、この酒が大甚にはある。

 


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