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Seasons plus2012

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小説『ライブハウスにて』入野うさぎ
 
ライブハウスのある小さなビルの前で少女がひとり雪の降る中ぼんやり立っていた。
一人の少年が彼女を見つけた。
「どうしたの?」
「私、ロックが好きですけど、家が厳しくてクラッシックピアノならいいけどバンドはダメだっていうの。それでガッカリしちゃって・・・」
「そう」
「どう思います?」
「さぁ、家の事情はわからないけど、見に来るだけでも気が晴れるなら僕のライブにきてくださいよ。今日歌う予定です。」
「当日チケット、ありますか?」
「まだ、余裕があるから受付で買えるよ」
「今日は五バンド出演で僕等は3番目でギターと歌を歌うよ
ライブハウスはこの小さなビルの地下2階さ 今からリハーサルがあるのさ」
「ありがとうチケットきいてみます。」
少年はリハーサルに入り、少女は当日チケットを手に入れた。
少女は 美音 (みおん ) という名前で高校3年生で幼少の頃からピアノを習っている。
母親は音楽大学出身で娘にもピアノで是非と考えている様子で、これが,美音との音楽の方向性の違いを生んでいた。音大に行くのは不満ではないが軽音楽もやってみたい、ただそれだけだったが、両親の許しが得られずに悩んでいたのだ。
少年は昨年高校を卒業して、軽音楽の専門学校へ進み学生バンドを組んでいた。
ライブは6時半からで少年の出番は8時からだった。
 
美音は初めてのライブハウスで緊張しながら少年の出番を待っていた。
少年のバンドはボーカル&ギターとベース、ドラムの3人だった。
 
「今日、ここのリハーサルの前に女の子に出会いました。
バンドが好きだけど親と意見が合わないって残念がっていました。僕達の仲間でもよく聞く話です。元気のないときは是非、曲を聴いて元気をだして欲しいと思っています。
その女の子も聴いていると嬉しいです。」
美音は自分のことだとびっくりして顔を赤くした。
「それで即興で作った歌ですが1曲歌います。聴いいてください『ライブハウスにて』」
 
『♪小さなビルの地下に入ると
ライブハウスがあるよ
 
地上とは別世界
七色のミラーボールと音楽で目が覚めるさ
ちょっと濃い目のカクテルもあるよ
 
さぁ階段を下りてごらんよ
ここは小さいけれど
みんな優しい
 
どうして君は泣いているの?
悲しいことがあったの?
 
じゃあ、なおさら ライブハウスへおいでよ
 
歌を聞くと 元気になるよ
踊ってみると涙がきえるよ
 
スポットライトは小さいけれど
僕は君に近い存在
 
リズムがあえば 元気になるよ
 
ここは地下の小さなお店
ライブハウスに来てごらん』
 
 
美音は嬉しくて顔を赤くした。
それも即興で作ったなんて自分宛のメッセージ他、同じ気持ちの人がたくさんいるのだと悟った。
 
美音は最後までライブを聴いて
少年に挨拶をした。
 
「今日はどうもありがとう!『ライブハウスにて』届きましたよ、私のハートにも!!
「ありがとう。即興でしたけど同じ気持ちの人が多いからね。僕達にみたいに学校に行かせてもらえるのはいい方だよ。ライブハウスの居場所が心地よければ、時々聴きに来てくださいね。」
美音は元気を取り戻し家に帰った。
 
そして音大を受験した美音は見事合格して親の顔を立てた。
少年のバンドのHPにアクセスして知らせたところ、会うことになった。
 
「僕のバンドでキーボードを募集しているけど、どうかな?」
美音は驚いて浮かれた。
「本当ですか?嬉しい!実はわたしも母を説得したところです。学生のあいだは並行してバンドもやって良いって事になったところなの。でも、どうしたら始められるかと悩んでいたの!」
「それじゃあ、話がはやいね」
キーボードを加えてバンド活動をすることになった少年のバンドの曲作りが始まった。
 
美音はバンド活動ができることを反対されてた分、とても嬉しく思った。反対されて辞める人の多い中 短期間でも活動ができることを喜んだ。
あの高校3年生の雪降る冬の日にライブハウスの前に行かなかったらこの展開はなかったかも知れない。
そして、美音は聴いてくれる人達がいることに感謝し、キーボードの音を操りながら、新しい音色の曲を奏で始めた。
Fin
 
この物語はフィクションで舞台背景や登場人物など架空のものです。
『ハッピィークリスマス』入野うさぎ
 
あなたに会えたから
クリスマスは楽しい
 
子供の頃から欲しかった
びっくり箱のプレゼント
 
クラシックのおもちゃの電子式ミニカー
 
指輪をくれたのは3年目
とても嬉しかったよ
 
寒い日のアイスクリームも美味しいし
サンタクロースと一緒にいるみたい
 
あなたに会えたから
クリスマスは楽しい
 
あなたが居たから毎日が楽しい
まるで私のサンタクロース
 
あなたに会えたから 生まれてきてよかった
イメージ 1
 
Seasons plus 2012 冬号発売中!
入野うさぎはポエム・短編・ミニイラストで参加しています。
表紙はプロのイラストレーターサニーさんの描いたもの、毎号素敵です♪
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初恋は実らない

小説「初恋は実らない」
 
彰男と優菜は付き合ってから三度目の秋を迎えた。
別れを切り出したのは彰男の方だった。
優奈は初恋でまるで王子様のような存在だった彰男の口から別れ話を黙って聞いていた。
「僕は君の理想の男性には届かないよ。」
確かに彰男は優菜の願いを叶えてくれるスーパーマンで、頼りっぱなし出会った自分を反省していた。三度目の秋にはプロポーズをしてくれるのを待っていたが口から出た別れ話はかなり精神的にきつかった。男はいいかもしれない。女は歳をとる。
優菜はすでに25歳になっていた。
彰男は同じ25歳だった。
「又、同窓会で会えるさ」
ふたりは高校の同級生だった。付き合い始めたのは大学を卒業後の同窓会で再会をしたのだった。優菜は彰男に高校時代から心を寄せていた。初恋が実ったときは有頂天になったものだ。告白も彰男の方からだったのでずっと頼りっぱなしの恋愛だったのかもしれない。
「そうね。又どこかで。」
ふたりは違う方向へ向かって帰って行った。
 
優菜は、予期していない出来事だっただけにどこかで彰男が戻ってくると思えた。
しかし、友人から新しい彼女が出来た話を聞いた時にはさすがに諦めた。
気が付くと新しい恋もないまま29歳になっていた。
 
「お見合いは紹介よりはいいわよ。条件の好きな人にはね。」
世話焼きの伯母さんが見合い写真を持ってきた。
「例えば?」
「サラリーマンか自営業かとか?本家とか分家とか?一戸建てかマンションかとか?」
「後は?」
「土日や休みか、平日休みかとか?共通の趣味や食べ物とか?
「なるほどね。優菜はお見合いって意外に画期的だね」                 
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「会う前に相性占いしておくのも手だよ」
「そうね。」
 
そんな中、一通のハガキが来た。                                                     
高校の同窓会の通知だった。
「彰男も来るだろうか・・・」
見合いの前に一度、彰男にあっておきたいと思った。
29歳なら結婚もしている方が多いだろう。
返信はがきの出席の文字に丸を付けた。
ポストに投函し、彰男との色々な出来事を思い出していた。
 
彰男とは、22才の秋で社会人になってからの高校の同窓会が付き合うきっかけであった。
二人に限らず、みんなが輝いていたころである。
高校は地元の高校に進学し,
中学から半数ほど同じメンバーである。
「就職が決まったら、あとは嫁さん探しだね」
初恋の人を探せゲームを始めた。負けた人は初恋の人の後ろに立つ罰ゲームである。
「負けた人は初恋の人の後ろへ立ってください。」
優菜の後ろに彰男が立った。後ろから肩をぽんと叩かれて
「僕の初恋の人は優菜さんです。」
かなり驚いた優菜は真っ赤になって動けなくなった。
「私も初恋は彰男くんです。」思わず口に出た。
周りが騒いで拍手した。緊張もつかの間、次の人のゲームが始まった。
「優菜さん、僕は君が初恋。僕が初恋って本当ですか?」
「あら、初恋は実らないものよ。」
「例外があってもいいよね。」
「馬鹿ね。本当に言っているの?」
「真剣さ。」
 
ふたりは同窓会後もふたりで会うことが増えていった。
それは楽しい日々だった。
 
そんな彰男はもういない
今度はどんな顔で会おう。もう結婚しているかも知れない。
 
同窓会の当日には精一杯のオシャレをした。
 
「私はまだ綺麗でしょうか?」
年齢を重ね始めた自分の姿の写った鏡に向かって聞いてみた。
 
 同窓会が始まった。立食のサラダバーでサラダを選んでいたら。彰男がやってきた。
「優菜さん、元気にしていました?」
「久しぶりね。今は何をしているの?」
 
「結婚して二人の子持ちさ」
「もう、二人もいるの?」
「毎日子育てで忙しいよ」
結婚してこどもがいるなんてかなりショックなのかと思ったのに
逆に幸せそうな彰男をみてうれしくて涙がでた。
「良かった。幸せそうで。」
「ありがとう。君は」
「私はお見合いを勧められているわ。」
「そう、いい人だといいね。」
後はたわいもない会話をして優菜は一次会だけで帰ることにした。
家に帰って靴を脱いでネックレスを外しそのままベッドで眠った。
久しぶりの熟睡だった。
 
目が覚めると朝の空気がすがすがしかった。
消えてしまった初恋は戻らないし、もう終わっていた事を再認識していた。
会わなければ終わらなかったけれど会ったら終わっっていた。
 
すっかり吹っ切れた優菜はまた前進することにした。
優菜は早速、電話を掛けた。
 
「叔母さん、私お見合いすることにしたわ。
条件はそうね。好きな食べるものが似ている人で美味しいって食べてくれる気のいい人がいいわ。」
 
電話の向こうで伯母さんが笑った。
「そうね、結婚はそれが大変よ一生おかずを作り続けるからね。」
結婚はやっぱり永久就職でお仕事だと思うようになった。
 
見合いの日――――
久しぶりに振袖を来てみた。庭付きの料亭での見合いだった。
「はじめまして。」ふたりで会釈をした。
顔を見合わせたふたりはまんざらでもない顔をしていた。
なんだか照れくさくて長い袖で顔を隠した。
お見合いでも新しい恋ができますようにと、持っていたお守りを握り締めた。
 
時間は舞台を変えてまた動き始めた気がした。
彼のスーツ姿の彼が眩しくて神様に感謝した。
 
「初恋は実らない」END
※この物語はフィクションです。
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ポエム季刊雑誌Seasonsーplus-2012 秋号 発売中!
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太陽書房HP バックナンバーも買えます⇒http://www.taiyo-g.com/hondanaseasons.html
 
 
皆様お久しぶりです。夏のラジオ体操ジャンプから足腰を痛めまして人生がおしまいくらい歩行困難でしたがなんとか復活できそうです。でも、小学生の子供もいないし、老人会でもないというと自治会保険がかかっていないんですよね。通院も自腹ではあります。
さて、ポエム季刊雑誌Seasonsーplus-2012 秋号発売になりました。入野うさぎは小説ひとつ参加です。
夏号はこんな調子ですっかり宣伝し忘れましたが小説「同じ空の下」をUPしています。
バックナンバーも変えますのでよろしければ私の詩・小説集と一緒に太陽書房さんでお買い求め下さいませ♪
 
表紙は毎回サニーさんのイラスト。とっても素敵ですね♪惚れ惚れします♪
秋号、裏表紙にも続いてますので是非購入して裏表紙もお楽しみ下さいませ♪
 
 

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