喪中の身でありながら、
「なんと不謹慎な!」
と言うことなかれ。
春先から決めていた初めての家族での海外旅行、グアム。
もしかしたら、そのことはおじいも判っていて、心配せんように前の週に逝ったのかもしれない。
嫁はんの言葉を借りるなら、最後の「子孝行」だったのかも。
甥っ子の翔平も連れて行った。
高校三年生の夏という大事な時期なのに・・・
まあええやんな、息抜きも必要やし!
【一日目】
関西空港から出発。
安いツアーだったので、往路は夜中の11時発の便でした。
飛行機には乗り慣れているはずだと思っていたのに、またもややってしまいました。
母ちゃんの座席持込のカバンの中に新品のアクアフレッシュ(家で使用するちょっと大きめのやつ)が引っ掛かった。
「これは持ち込めません!」
「え〜!さらやのに・・・」
「みんなでここで歯磨いて使い切ったろうや!」
後ろで並んでいる他の乗客が爆笑。
それ以外はなんとか無事通過。
免税店で向こうで飲むバーボンのちょっとええやつを買い込み、腹ごしらえも済んで、やれやれと搭乗口のベンチで待った。
すると場内アナウンス。
「山○翔平さん、搭乗窓口まで来てください」
ん?まだなんかあるんか・・・
(このアナウンスを便所で聞いていた母ちゃん。思わず○○が途中で止まったらしい)
わしも保護者として付いていくと、手前で止められた。
みんなの着替えが入っている大きなスーツケースには翔平の名前の書いたタグをぶら下げていた。
搭乗口の向こうで翔平がスーツケースをぶちまけている。
出てきたのは、ライター。
予備のつもりで入れておいたのがいけなかったらしい。
すまぬ、翔平!
なんか初っ端からこんな調子では、先が思いやられる。
初めて飛行機に乗る娘2の更波。
離陸時の加速感に、
「楽しいーーー!!」
と奇声を上げ、はしゃぎまくる。
周りの乗客に頭を下げまくる両親。
みんな寝静まっても、更波だけはGUAMに着陸するまでテンション上がりっぱなしでした。
大韓航空機でしたが、アテンダントさんがべっぴん揃いで、わしのテンションも上がりっぱなしでした。
グアム空港に着陸。
税関係員の英語に神妙な顔つきで対応する娘1の海生。
「ほんまもんの英語は違うわ!」
「おまえ、しゃべってること判るんか?」
「んっ、だいたい」
ターミナルビルを出ると、ムゎ〜とした生暖かい空気が南国に来たことを実感させてくれた。
ホテルまで送迎バスで移動。
シーサイドではなく、島のど真ん中にある山の中のホテルでした。
まあこのツアー料金だったら文句は言えん。
途中、日本でもおなじみの「M」や「TOYO○A」の電飾看板があちこちに見え、なんか日本と余り変わらん夜景でした。
部屋はゆったりとしたツインルーム。電子レンジも備わっている。
隣同士の2部屋でしたが、境の壁についている扉の鍵を開けてもらって、外に出ずとも行き来できるようにしてもらった。
ビールを飲みたかったが、あいにく冷蔵庫にはミネラルウォータしか入っておらず、関空の免税店で買ったバーボンの水割りと機内でもらったピーナッツで辛抱。
(関空にて)翔平が引っ張ってるやつが受難のスーツケース
(機内にて)はしゃぎまくりの娘2更波
【二日目】
5人とも遅めに起き出した。
フロントに行き、オプショナルツアーの申し込みをした。
「おっしゃ!とことんマリンスポーツ楽しむで!」
の意見に誰も異論はなかった。
ただ母ちゃんだけは、
「私は買い物とスパとエステ行くからあんたらだけで行っといで」
仕事忙しかったし、おまけに葬式もあったしな、こいつにもゆっくりさせたろ。
腹も減ってきたし、街に繰り出した。
賑やかな街に出るには、バスで30分ほどかかる。
それがちょっとじゃまくさかったが、5日間フリーパスのチケットを買ったので、どこでもバス乗り放題。
今回の旅行で、このチケットは重宝したし超お得でした。
タモン地区『マイクロネシアモール』のファーストフードコートでランチ。
店のおばちゃんとのやりとりを楽しみながら、みんな好きな物を買ってきて、グアムでの最初の食事を楽しんだ。
その後、女性軍はショッピングを楽しむからと違うショッピングセンターに移動。
男子勢はホテルのプールでひと泳ぎすることにした。
ホテル帰るなり、敷地内にあるコンビニでビールを大量購入。
冷蔵庫に詰めるのももどかしく、プルトップをプッシュ〜!
バドの350缶を一気に流し込んだ。
プールの周りには椰子の木が点在し、ブーゲンビリアが咲き誇っていた。
左手にはバドの缶が握られており、
「ん〜極楽や〜!」
ひとしきり水遊びに飽きたので、冷房のよく効いた部屋に戻ってベッドで惰眠を貪っていたら、女性軍が帰ってきた。
今日は全員寝不足なので、そのまま部屋でうだうだと過ごし、ディナーは買ってきた、いかにもアメリカンという冷凍食品をチンして食し、南国情緒溢れるフルーツの盛り合わせで腹一杯。
ビールとバーボンの心地よい酔いが、日本を発つ前の激務を完全に忘れさせてくれた。
(タモン地区のホテル街にて)日差しが痛いため日陰を選んで歩く御一行様
(ショッピングセンターのファーストフードコートにて)この雰囲気は日本のそれと余り変わらん
(テーブルの裏)「見てみて!芸術的やで!」海生が最初に見つけた色とりどりのガム
(lavatory)アメリカンな男子便所
(telephone)ジャックバウアーがかけていそうなアメリカンな電話
(ホテルの部屋)けっこうな広さのツインベッドルーム
(バルコニーから)このジャングルのどこかに横井庄一さんが居たんだろうか
【三日目】
さていよいよマリンスポーツの本番。
6時起床にも関らず、子供らは機嫌がいい。
「気をつけてね、行ってらっしゃ〜い」
と母ちゃんに見送られて迎えに来たワンボックスに乗り込んだ。
海岸べりにある駐車場でウエットスーツを着込む。
もうそれだけで汗だく。早く海に入りたい。
簡単なレクチャーを受け、いよいよ海へ!
酸素ボンベが重く、おまけに遠浅の海だったので潜れるところまで歩いていくのは辛かった(左膝痛いし)けど、海に浸かった途端にボンベの重さは感じなくなった。
インストラクターのOkaさんを先頭に4人が付いて泳ぐ。
わしはしんがりを努めた。
途中子供らが何回も右手で鼻をつまむしぐさが見えた。
耳抜きも大丈夫なようでした。
前方に大きな珊瑚の固まりが見えた。
Okaさんが手招きして待っている。
近づいて行くと、色とりどりの小さな魚が珊瑚の上で群れていた。
子供らの表情までうかがい知ることができなかったが、マウスピースから立ち昇る泡の量の多さでその興奮度が計り知れた。
おなじみの見事なオレンジ色したクマノミが、イソギンチャクの触手の合間で遊んでいる。
エイが悠然と目の前を横切った。
深さは14,5mといったところだろうか。
自分たちが泳いでいる海中、下を見れば海底、上を見上げれば海面。
三次元の空間を自由に行き来できるのは、まさしく魚・鳥になったような気分!
約40分間のダイビングは、「虜」になるには充分でした。
帰りの車の中では、翔平・海生・更波の興奮冷めやらぬといった歓声が延々と鳴り響くのでした。
一旦ホテルに戻り、母ちゃんと合流して再び街へ繰り出す。
街中の喧騒に揉まれて、初めての海外でテンション上がりっぱなしの子供らも異文化を満喫した。
今夜のディナーはステーキ!
ダイビングショップのOkaさんに教えてもらったお勧めのステーキハウスに行った。
店員さんの対応はもちろん英語。
メニューも英語だけで料理の画像とか無し。
それでもなんとか食いたいモン、飲みたいモンの注文をした。
もし違うモノが出てきたら・・・
それも冒険。そんなハプニングもええやん。
そんな期待を裏切り(?)わしらが欲するモノが運ばれてきた。
しかし、ひとつひとつの量が尋常やない多さ・大きさ。
食べ盛りの子供たち、今日のダイビングの感想をハイテンションでしゃべり合い、それに釣られて、わしも母ちゃんもワシワシと食い散らかし完食!
太鼓腹をさすりながら、
「満腹満腹!」
とやっていると、店のおばちゃんに、
「パパさん、ますますメタボねぇ〜」
と腹をポンポンと叩かれた。
ホテルに戻り、仕上げのバーボンをロックでやっていると、日焼けでヒリヒリする背中の痛みも忘れて、いつの間にか寝入ってました。
(ダイビングその1)指をスリスリさせていると餌をもらえると寄ってくるお魚たち
(マダラトビエイ)悠然と泳いでいました
(海中にて)編隊組んで泳ぐのは難しい
(クマノミ)ミクロネシアンなんたら。日本では見られないクマノミの種類らしい
(ディナー)海で泳いだあとは腹が減る
(Budweiser)いったいこいつを何本空けたか!?
につづく・・・