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_________ 雨 __________→
「今日も、アガサショッピングモールにご来店ありがとうございます。 お客様にお知らせ致します。当ショッピングモールでは、16 時より、天候モードを雨とさせて頂いております。」
今日子は腕時計を見た。16 時まであと 5 分。
日曜日でショッピングに訪れている多くの人たちの流れの合間に見えるショッピングモールの先の空は、澄んだ水色だった。
深い焦げ茶色の木製の庇のついたテラスで、同じ色の木製の椅子に腰かけ、同じ色の天板の厚い丸いテーブルに、白に赤い花柄の模様のついた陶器製のカップに漆黒のコーヒーを半分湛え、今日子はとおい目をした。
ガラス張りの温室の風なショッピングモールの 5 階の吹き抜けの天井から、ぽツポつと雨は落ちる。と、同時にショッピングモールに来た沢山の客たちが、赤や、青や、ピンクや、黄色や、水色や、緑や、橙や、いろいろな色の傘を広げてゆく。すこし大気が湿り、今日子の目の前の花壇の白いクチナシの花も、瞬間に白さを増して輝くようになった。
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